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一般人の僕は異世界では大活躍!?  作者: Douke
第四章「こんな世界、おかしいだろ……!」
37/44

パート27

「…………はい?」

 え、ちょっと待って。今この人なんて言った?

「僕が、モンスターを救う勇者だって?」

「はい」

 ………………。

 ……今頃、元の世界では時間の進みとかどうなってんのかなー。つか今何時ぐらいなのかなー。

「勇者様、そんな死んだ目で虚空を見つめても」

「いや、これだけは驚くのも無理はないというかどういうこと!?」

「そうですね……。まず勇者様。この世界について私達モンスターの立場をご存じですか?」

 モンスターの、立場?

 斉藤さん経由からだけど、モンスターは強大で忌み嫌われる存在。だから倒さないといけないと聞いた事はあるけど、モンスター側から見て人間はどう思っているのかは知らない。そもそも考えた事がなかった。

「いや、知らないですけど」

「では最初から説明します。ルナ、飲み物を持ってきてくれる?」

「分かりました、お母さん」

 飲み物ということは、結構長い話になるんだろう。はてさて、どんな話が聞けるのやら……。


                  ★   ★   ★


 まず始めに、この世界には人間とモンスターの二つの種族がいるのはご存知のはずです。

 そもそも、この二つの種族は争う事はなく共存をしていました。いえ、共存するようにさせられていた、と言った方が正しいのかもしれません。

 というのも、この世界にはこの世界を作り上げた存在である、神がいるのです。

 勇者様の世界には神がいましたか? 私も聞いただけなのですが、様々な神様がいるらしいですね。

 ですが、この世界には神は一人しかいないのです。その事についてはまたルナから聞いて下さいませ。

 それでなんですが、神は始め争いは起こさずにお互い共存し、自らの種族を繁栄させよと太古の昔、私達モンスターと人間に命令しました。

 神様の命令なので、誰も逆らう事がありませんでした。

 ですが……神様というのは、世界を作る事は出来ても世界に直接の介入をする事は出来なかったのです。

 確かに、神様のおかげで人間とモンスターは数を増やし、文化も発展していきました。

 けれど種族の量はモンスターの方が圧倒的に多いので、そのせいで人間と比べもならないほどにモンスターの数は増え続けていきました。

 そこで人間はこう思ってしまったのです。もし争う事となったとき、人間は必ず滅ぼされるだろうと。

 土地のほとんどをモンスター達が住処として使ってしまったので、人間達は領地を広げる為に他の人間達が過ごしている土地を襲うようになっていました。おそらく、私達モンスターを倒す事が出来ないがゆえに、そうせざるを得なかったんでしょう。

 しかしその争いは不利益しかない事に気付いた人間は、神様にこうお願いしてしまったんです。

『どうか、モンスターを倒す為の力を、人間を生み出して下さい』と。

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