表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
一般人の僕は異世界では大活躍!?  作者: Douke
第二章 「え、勇者?」
19/44

パート14

「シりたいならオシえてやろう……それはヤツがアラわれたのがゲンインだろう」

「奴って、誰だ?」

「そいつは――」

 その時。

 一つの矢が飛んできて、掴んでいたボーンキングの頭を粉々に吹き飛ばした。

「なっ……」

 急いで辺りを見回すけど、当然のごとくその矢を放った人はいない訳で――それどころか放たれたはずの矢すらその場からまるで初めからなかったかのように消えていった。

「………………」

 それを見た僕は、笑った。

「は、はは……。いかにもそれらしいな。じゃあなんだ? 今ボーンキングが言おうとしてたのは、それほどにあんたにとって迷惑な話ってことか? よくある話じゃ、この世界の秘密なんかが妥当だと思うけど……確かにそりゃ、こんな序盤で知るには少し早すぎるよな。仕方ないったら仕方ない」

 ここには誰もいないはずなのに――僕は誰かに話すように続ける。

「けどな。だからといってはいそうですか、って知らないままにするわけにはいかないよな? ただでさえ平凡かつ退屈な世界から、非常識で面白そうな、けど死が近い世界に無理矢理連れてきたんだ。いつかは絶対に暴いてやるよ。そうじゃないとこんなに頑張ってる意味も、この物語の意味も無くなるよ」

 そうだ。今ようやく分かった。

 これは僕だけの物語で、僕だけの舞台で、僕だけが主役だ。

 そりゃ他にも僕以外に主役がいるかもしれない。

 だけど、僕がこうしているのは僕が主人公だからだ。

 だから。

「見てていろ、せいぜい傍観していろ――僕は絶対に追いついて、暴いてやる。この世界についての秘密を暴いて、ラノベ的展開を巻き起こしてやるよ」

 そして最後は大乱闘して生き残って勝ち上がって、それで元の世界に戻ってやる。

 そう決意した僕は、ロンギヌスを消してから、静かに村に帰った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ