麗しいですご家族様
〜翌日〜
朝日と共に目が覚める
私の中には前世ではまってやっていたゲームの記憶
回帰前の記憶がどちらも鮮明にところどころかけることはあるけれどある程度は思い出せるようになっていた
ゲームの大体の流れはこう
16歳になると貴族たちは社交界でのマナーや人脈作りのためジュエリー学園に通う所からゲームの始まる
ヒロインアプリはアデルと同い年のため悪役令嬢である私より1年早く入学。
元々私たちは幼なじみなため仲良くしていても私が怒る理由もないと思うのだけど...
私が入学しアプリや周囲の人たちに当たり散らし数々の悪行や公爵令嬢としての振る舞いをしないことにより、王族にふさわしくないと断罪され婚約破棄 私死亡
そしてたくさん私からの嫌がらせを乗り越え晴れて、かつてより恋焦がれるヒロインと結ばれる殿下
美しいハッピーエンドって感じのよくあるゲーム
ほかの対象者であっても私が死んでしまう事は確定でした。ヒロインとしてほぼ攻略しましたもの。
隠れ対象者のステファニー殿下だけは難易度高すぎて何度やっても攻略対象できなかったけど....
意地悪だけど美しいルーナ推しだったので仲良くなれるルートやルーナが不幸にならないルートを探したけれど全くなし。悪役だしこんなもんかと思っていたけど腑に落ちずそこからゲームはしていない。前世の私がどうなっているのかは全然思い出せない
記憶が戻ってから見る鏡は普通なら
「この美しい顔がわたし!?」と素直に喜べるんだろうけど
私は回帰する前殿下に愛して貰えないこの顔が大嫌いでアプリ様に教えて貰って殿下好みのメイクをしていたから、後半は自分の素顔も思い出せない。
今だって美しいとは思わない。でも回帰前よりいくらかマシに見える
「どうしてああなってしまったのかしら...うーん今思い出すとまるでハロウィンに出て来てもおかしくないほど青白くて美しさに執着するあまり拒食症だったし、そんな顔なのに口紅が真っ赤なんて気持ち悪いわ」
どうして変わったしまったのか
考えても思い出せない..私の記憶ぽんこつだわ。
コンコンコン
「ルーナお嬢様おはようございます」
元気よく入って来たベリーは赤毛にピンクの瞳でとても可愛い。5歳年上なためお姉さんのような感覚。ベリーも若いわ..
「ルーナ様お加減どうですか?昨日は何も召し上がらず寝るってしまったのでお腹が減ったんじゃないですか?」
確かにお腹はペコペコ。回帰前は狂っていたのかお腹が減ることはなく食べることに罪悪感があった。
今食べても吐き出してしまうのでは...と考え込んでいると
「ほらやっぱりそうなのでしょう笑 恥ずかしがらなくていいのですよ。この間旦那様に言われた事をまだ気にされているのですね!あれは冗談だと何度も謝ってくれていたではありませんか」
「お父様じゃなんて仰ったの?」
キョトンとしたベリーは
「そんなにいっぱい食べるとぶたさんに変身しちゃうぞです」
「あ!!あれね。うん覚えてるけど気にしてないよ」
嘘です昔のことすぎて忘れていました!当時の私はすごく気にしていたようですね
「さぁルーナ様昨日ルーナ様に会えなかったから皆様首を長くして食堂でお待ちですよ。天使のお顔を皆様に見せに行きましょう」
......
うう 緊張します
だって昨日は家族でしか無かったけれど意識すると、さすが乙女ゲームのキャラクターたち。家族とわかっています。でも回帰前は何も思わなかったけれど、麗しくて美しいです。
もう光り輝きすぎて目が痛くなります。
「おはようエンジェル」
は!!眩しい!!
お父様ですらかっこいい。あまりのかっこよさに挨拶をするのを忘れてしまい、お母様がお父様に声をかける
「ほらあなた。ルーナはこの間の事を怒っているのですよ。一生口を聞いてくれないかもしれないわよ!ねぇルーナ」
と女神様のような美しさでこちらにウィンクしてくるお母様。もう目が潰れるかと思いました。誘導に乗せられこくこくとい頷くと
お父様はいきなり立ち上がり立ったままの私の前でお姫様にするように膝をつき
「ルーナ。そんな悲しい事言わないでおくれ。あの時のルーナは沢山食べる姿が可愛くてつい意地悪を言ってしまったようだ。ごめんね」
としゅんとするお父様はまるで大型犬のように可愛くてつい笑ってしまいました
「ふふふ もう怒ってません。私も意地悪しただけですわ」
と微笑むとあからさまに安心した顔のお父様。
私を席に誘導し食事が始まる。
その前に言わなくては、と意を決して「あの...」と声を出す
みんなが私の次の言葉を紡ぐのを待っているのはわかる
「ご心配お掛けしてしまいごめんなさい。」
緊張で喉が張り付いたように喋りにくく小さな声になってしまった。
家族にとっては走って転んで盛大に頭をぶつけただけの事。こんなに盛大に謝ることではないのかもしれない
でも私の中には記憶があるから。こんなに愛してくれている家族のことを考えず自ら死を選んだ記憶が....
「そうだなぁ私の可愛いエンジェルの顔に傷が残らなかったから今回は特別に許してあげよう。さっきお父様もルーナに許して貰ったからおあいこだ。でもあんまり心配させないでおくれ。寿命がかなり縮んだ気がするよ。私が死んだら国を守る砦が無くなって大変だからね」はっはっは
と自慢げに笑う父に母も微笑みながら同意していた。
場がすっかり和み食事ムードへ
「そういえばお兄様のお姿が見えませんわ。お待ちしなくていいのですか?」とずっと気になっていた事を尋ねると
「今日はやる事があるから朝食いらないんですって」と母は優しく微笑み教えてくれた
6歳の少年がご飯も食べずにやる事とは一体..
「やることですか?」
ともう一度聞けば両親は少し困った顔をして
「ルーナを転けさせた床を懲らしめるんですって」と苦笑いしていた...
きょとん としてしまった
だってあのあまり物事に興味を示さす氷のように冷たいと回帰前に言われていたお兄様が...笑
まぁ家族の前で冷たかった事など全くなくむしろ暖かい。顔がイケメンすぎて近ずきがたいのはわかるけど..
それにしたって可愛いすぎる !!
そんなお兄様を見に行きたいとわがままもを言うと、実は両親も見に行きたかったらしくすぐにokしてくれた。
こっそり問題の場所へ向かうと私が転けた辺りに座り何かをゆっている様子。てっきり懲らしめるなんてゆうものだからものすごい勢いで地団駄でも踏んで床を痛めつけてるのかと思っていた。そんな姿を見たかったけれど残念 笑
今度は何を言っているのか耳の集中。
「いいかい。君たちの役目は人を転ばせる事じゃ無いんだよ。安全に歩けるようにするためだからね。次ルーナーがここで転んだら床を全部壊して新しいのに取り替えちゃうんだからな。ゆか一面を転んでも大丈夫なようにクッション性の高いものに変えてみるかな」と床に一生懸命話しかける様子がたまらなくシュールでついにお父様が笑い出してしまった。
「な!!父上!!来ないでくだいと言ったではありませんか約束もして下さたのに!ルーナも連れてくるなんて酷いです!!母上もあんなにお願いしたのにあんまりです」
と顔を真っ赤にし涙目になっているお兄様はこんな姿であっても攻略対象なのがうなずけるくらい美しくかっこいいのです。
「旦那様お客様がおいでになるお時間です。」
執事のセバスチャンが声をかける
「おお!もうそんな時間か !急いで食事を取り出迎えねばならないね」とそそくさとこの場を脱出
父は急ぎ足で食堂へ戻りてんこ盛りのご飯を平らげたのでした。
一方私達はゆっくり食堂に戻り、まだ文句を言っているシトリンお兄様をなだめお礼をすると何故か満足気になっていた かわいいわ笑
食事を食べれるか不安だったけれど体は何ともなくてどれもすごく美味しかった少し涙が出そうだった。
デザートを食べ終わりしばらくするとお母さまが
「さぁそろそろお着替えのお時間ですよ」とメイドを呼びあっとゆう間に着替えさせられる。
着飾って髪の毛も綺麗にしてもらった。今日はハーフアップを複雑に編み込んでいる。まるで天使のようですとメイド達に言ってもらい私も満更でもない。まだ自分の顔は好きではないけど、なんて言ったてゲームの中で推していた絶世の美女ですもの。回帰前の自分に対する負の気持ちが強すぎて私自身が未だに嫌いな顔だとしても、それだけで自信を取り戻すのは十分な要素。第三者としてみたルーナはほんとに女神のようだもの。
コンコンコン
「お嬢様ご準備できましたか?旦那様がお客様とお待ちですよ 坊っちゃまは既に向かわれているようです!」
とベリーに声をかけられいったい誰が来ているんだろうと考えながら客間へ移動する
「旦那様お嬢様をお連れしました」
と声をかけると、直ぐに入りなさいと言う父の合図と共に重たい扉が開かれる。