悪役令嬢は知る!?
「メイド・・・・・」
アイはそう呟く。
「賢者の本で調べますか」
アイは、瑠璃からもらったお下がりのパソコンを取り出し、電源をつけてから椅子に座る。
すると、会社のロゴマークが暗い画面に浮かび上がった。
「賢者は何を考えて、このマークを作ったの? リンゴが齧られているこのマーク・・・・・食物連鎖の現れ? 賢者のこれを作った時、危機的状況だったかもしれないわね。何かに襲われた? いえいえ、今は関係ありません。メイドのすることや極意、定義について調べなきゃ」
人差し指で、ひらがな帳と辞書を開きながらカチカチとボタンを押す。
「色々ありますねぇ」
・萌え
・キュン
・ドジ
・ツンデレ
・クール
「よくわからない単語ばかり・・・・・」
調べたが、よくわからない単語が羅列する。
しかし、一つだけ目に止まった。
・テスナ
テスナは、アイの専属メイド。
アイは不思議なことがあるものだと思い、それをクリックしてしまう。
男女問わず大人気『マジカル・ファンタズマ』唯一のメイドキャラ テスナ。
アイは恐怖した。
身長、体重、スリーサイズ、過去
テスナの全てと言っていいほどの情報が載っていた。
「賢者は、何がしたいのですか?」
アイは、唯一わからなかった単語。
『マジカル・ファンタズマ』をクリックしてしまう。
「え・・・・・」
みんなのいつ撮ったかわからない写真。
みんなの情報。全てが載っていた。
「ゲー・・・・・ム?」




