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悪役令嬢は現代世界に転移する!?  作者: リンリン
心優しき悪役令嬢
17/40

主人公は帰宅した!?


 無言で鍵が開いた。

相当、嫌われてしまったようだ・・・・・・


 ドアを開けると、玄関で瑠璃が仁王立ちしていた。


「何回も電話したんだけど」

「携帯がお亡くなりになった。悪い」


 空は、2度と会うことがないと思っていた瑠璃を見て、少し緊張した感じで返す。


 どう切り出すべきか。

そんな事を思って考え、沈黙が生まれる。


 空はそのなんとも言えない空気から抜け出し、話を進めるためにアイを玄関に入れた。


 アイは綺麗なお辞儀をする。


「アイです。本日はお願いがあ・・・・・・」


「アイちゃんだぁぁあーーーー!!」


 瑠璃は目を光らせながら、アイに握手する。

これには、空もアイも困惑していた。


「あー。瑠璃? 知ってるのか?」


「知ってるも何も! ゲームのキャラクターだよ! あの作者不明の神作『マジックファンタズマ』の登場キャラクターで、この子のコスプレは悪役令嬢役のアイちゃん。最初、私は嫌いだったけどアイちゃんが健気で努力家って知ったらもう、大大大ファンになったの! まだまだあるよ。同封されてた裏話本に載ってた情報なんだけど、アイちゃんは小さい頃・・・・・・」


 瑠璃は、鳩が豆鉄砲を食ったような顔をしている空とアイを見て恥ずかしそうに顔を隠す。


「別にオタクってわけじゃないからね? あの作品においてだけだから・・・・・・。この子がどうしたの?」


「あっ、ご紹介に預かりました? アイです」


 アイは混乱しながら、再びお辞儀をすると瑠璃はやたらとニヤニヤしている。


「ど、どうかしました?」

「いや、可愛いなーって思って。そのお辞儀もアイちゃんの完コピだし」


 アイは困ってしまう。

一方的に知られていて、どこまで知っているかはわからない。ひたすらに怖かった。


 そこで空がフォローに入る。


「アイが泊めて欲しいらしいんだ」

「私は喜んで!! お父さんもお母さんも旅行行っちゃったし、好きなだけ泊まって!! じゃあ、アイちゃん、今夜は語ろうね!」


 瑠璃は目を本当に発光しそうな勢いで光らせ、目にも留まらないスピードでアイの手を掴み、つれ去ってしまった。


 空は、それを微笑んでみながらリビングに上がる。

すると、放置されている本の上に瑠璃の携帯が置いてあった。


 空は、瑠璃に携帯を返しにいこうとしてその携帯を持つ

 すると、本のタイトルが見えて『マジック☆ファンタズマ 徹底解体集』と書かれていたことに気づいた。


(これが例のゲーム本か)


 空はそう思って手に取る。

少し興味が湧き開いてみると、まず最初に全キャラのスリーサイズが載っていた。


 男のスリーサイズと共にそこにはアイのも・・・・・・

そこにはちゃっかりマーカーが引いてあった。


 空は瞬時にその本を閉じる。

アイを背負っていた時のことを不意に思い出す。

脳内でそのサイズで何をとは言わないが想像してしまった。


 空はその後、冷水を浴びて心身ともに洗い流した。

その後、鼻血が出たが、きっと冷水のせいだ。


 空はもう一度、本を開いて読んだ・・・・・・

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― 新着の感想 ―
[一言] 滅茶苦茶、切ないのになぜか綺麗だと思ってしまいました。 応援しています!
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