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輪廻眷生  ~53歳からはじまる~  作者: No G(のじー)
第一章 旅立ち
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序章~1話


 序章


  2人は歩いていた。

  薄闇の中を


  どこへ向かうでもなく 思考の停止した中で

  ぼんやりとかすれた視界の中に見える道を


  隣に感じる気配を頼りに


  ただ淡々と

  ただ黙々と



 1話 呼ばれた?


私はこの日もそろそろ寝ようと布団の中にもぐりこんだ。

寝つきはよくない。

それに五十肩のせいで睡眠も浅くて寝不足のような気分である。


そのせいか布団に入ってしばらくは余計な事を考えたり、昔を思いだしたりしてしまう。

今夜もそんな感じだ。


今の私は惰性で生きているにすぎない。

死ぬ 気 はないが、お迎えがきてくれるなら拒まないだろう。


妻も子も亡くなり、親もとっくに死んでいる。

2LDKのマンションに引っ越しもできず、いまだに1人で住んでいる。

思い出と共に


不幸だとも思わないが、幸せなんて何年感じていないだろう。

あ・・やっぱりちょっと不幸かな・・


今日はなんだか早く寝れそうだ。

ふわふわと意識が深いところに落ちてゆく感覚


どんどん どんどん ・・・・・・

って落ちすぎじゃねぇ・・・・

あれっもう夢の中かな・・・・・・・・・・

意識が・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・





んぐ

鳥の声・・まぶしいいなぁ

「おい!あんた!おーーーーい大丈夫か」

誰だ??私の頬を誰かが叩いている?


「あぁ ふぁぁぁ」


私はおもいっきり息を吸い込みながら起き上がった。

五十肩で左肩が異常に痛い!

「痛たったたたぁ」

思わず声を出して肩を押さえてしまった。

「ケガしてるのか? こんな所で倒れちまって、大丈夫かあんた」


ん?・・・・んん?外・・・・・・・

目の前に広がるのは ひろーい空と草原

あぁ私は夢をみてるんだ。きっとそうだ近頃よく現実的な夢よくみるもんなぁ

それにしても夢の中まで五十肩が痛いだなんて

五感までリアルな夢なんて初めてだなぁ。


「立てるか」

 「うん。あぁ」

「そりゃよかった。うちで肩の調子をみてやろう。血とかは出てないみたいだから、どこかに強くぶつけたのかもしれん。あんた名前は?」


名前か・・夢だからなんでもいいか


 「ルカです。」

「俺はサイクスだ。よろしく」

ほらでた私のファンタジー系の夢だとみんな外人の名前なんだよなぁ。

本名言わなくてよかった。

アニメの見過ぎだなぁ。ベタだなぁ


「この丘の下に仲間を待たせている。合流して村にある俺の家に行こう。メシもくわせてやる。」

 「ありがとうございます。」


サイクスさんが手を差し伸べてくれて私は立ち上がった。

そして2人で丘の下に向かう事にした。

どうも私は丘の上に立つ大木の下で寝ていたらしい。しかも黒Tシャツに黒スウェット、寝た時のまんまだ。夢なんだから パパっと変身できないかな。んーーーーーーー・・・ムリか(苦笑)


「ルカさんは何処から旅して来たんだ?荷物もないみたいだし野犬か怪物にでもおそわれたか?

恰好も旅人の様には見えんし」


かぁ~~恥ずかしい、夢とはいえ この恰好なんとかならんかなぁ

なんて答えりゃいいんだ。

私はサイクスさんの問いに苦笑で答える事しかできなかった。


「お~いサイクス! 生きてたんだなぁ その人」

「おー肩を痛めてるらしいから一旦俺の家まで戻るぞぉ」

丘の下には2人の仲間が待っていた。

「オッサン大丈夫かぁ」

おお オッサン!・・・・まぁオッサンだが面と向かって言われると辛い


「アツシ その言い方は失礼だろ!この人は ルカさんだ。」

サイクスさんは話し方からみてどうも2人の兄貴分らしい。

「 2人を紹介しておく。 右がアツシで左がステップだ。」


えぇ日本人でてきたよ。しかも名前っぽくない人まで、私の夢って国際てきだなぁ


「はじめましてお世話になります。ルカです。よろしくお願いします。」


挨拶をすませると早速4人で村に向かった。道すがら、やはり何処から来たのかとか荷物の事、恰好、1人なのかetc聞かれたが、答えられず記憶が混濁している事で押し通したが、少し怪しまれてる感がぬぐえなかった。たしかに怪しいもんなぁ俺。現実だったら交番連れていかれてるよなぁ。早く覚めてこの夢。

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