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第六話 入学式

ついに始まる学校生活・・・!!期待と不安が混じりあいながら俺はこの一歩を踏み込む。

目の前には教室のドア。座席の位置は既に把握済み。

ガララっとドアを開け中を見渡す。すでに数人のクラスメイトが座っており、俺の席の近くにも何人かいるようだ。

席が近い人には、座る前に挨拶をしないとな。


「初めまして、江本耕太って言います。これから一年間よろしくお願いします!」

「おう!よろしくな!俺は九条和也くじょうかずやだ」

「よろしくお願いします。私は小川霧音おがわきりねです」

「よろしくな、二人とも。気軽に耕太と呼んでくれ」

「おっけー。耕太」

「わかりました。耕太さん」


最初のつかみはこんなもんだろうと、俺は満足する。

二人の特徴については、九条和也は茶髪で元気そうな感じで、小川霧音は黒髪で静かそうな感じだ。


「二人のことも下の名前で呼んでもいいかな?」

「いいぜー」

「いいですよ」

「ありがとう和也、霧音」


下の名前で呼んでもいいと許可を取った。ここまで順調だ。

そういえばこの冴月高校というのはここら一体でもそこそこ有名な進学校だったりする。

食堂や売店、グランドや中庭などの設備もちゃんとしており、進学校ながらも校則はそこまで厳しいわけでもない。変わった高校だ。

そんな高校に俺は今日入学し、話せる相手もできた。

楽しくなる高校生活にしようと思った。


***


時間が経ってくるとクラスメイト達が続々と教室に入ってくる。

一クラス三十人程おり、それが六クラス分。合計約百八十名の一年生が今年の入学者である。

ちなみに俺は四組だ。

そんなこと考えていると俺たちのクラスの担任が来た。


「やぁやぁみんな初めまして、私はこのクラス担任を受け持った丹葉歩美(たんばあゆみ)だ。よろしくな!」


第一印象はきれいな先生だなっと思った。しっかりしていて頼りがいがありそうだ。

丹葉先生のあいさつにみんなはまばらな返事をする。まだクラスに慣れていないとあぁなるよね。俺もそうだけど・・・。

そんな中、和也だけは違ったようで、


「はいはーい!先生しつもーん!」

「なんだ?言ってみろ」

「先生はいくつですかー?」

「ド定番な質問だな。・・・私は三十一歳だ」

「彼氏はいるんですかー?」

「またまたド定番だな。・・・えぇーっと、今はいないんだが・・・」


丹波先生の言葉を聞き終わる前に和也が被せる。


「まーまだいなくても大丈夫ですよ先生!」

「いや、だから・・・」

「でもこのまま歳とったら、ちょっとやばいけどね(笑)」


・・・あっ、こいつ絶対言っちゃいけないこと言ったぞ。確かに俺も思ったけどね。

どうやら和也が完全に地雷を踏んだらしい。丹葉先生のこめかみがぴくぴくしている。

しかも笑顔を保ちながらなのでより一層怖い。


「人の話を聞かない上に、私が気にしている事を・・・」


あっ、アラサーで彼氏無しなの気にしてるんだ。


「えーっと、確か君の名前は・・・九条和也か。あとで生徒指導室まで来い」

「oh・・・」


生徒名簿に目を通し、名前を見つけ名指しされて登校初日から指導室行き。

ご愁傷さまです。


***


入学式が終わり各々自由な時間を過ごす中、和也は丹葉先生に連行された。

その間することもないので、クラスメイトのみんなに自己紹介と一言二言会話を交わして時間を潰していると、二人が戻って来た。

ちょっとしょんぼりした様子。和也はこういうのはちゃんと反省するタイプなのかな。

トボトボと席に座る。


「いやぁ〜、怒られた怒られた」

「反省の色はないのね」

「まぁね」


反省してないのかよ!俺の感心を返してくれ・・・。


「まぁ、下手なこと言うと丹葉先生に怒られるってことが分かったな」

「そうだなぁー。気をつけないとなぁー」

「ニヤニヤしながら言うんじゃねぇ。またやる気だろ」

「おっ?よく分かったな」

「はぁ〜・・・」

「要するに、馬鹿なのね」


ニシシっと笑っている和也に対してバッサリと言う霧音さん。


「ちなみに霧音は彼氏いるの?」

「そんなこと聞いて、・・・覚悟はいいかしら?」

「「・・・は、はい」」


えっ?地雷だったの?怒られるの?っとそんな風に和也と顔を見合わせる。


「聞いて驚きなさい。・・・いないわ!」

「「いないんかい!!」」


びっくりしたぁー。本当に驚いちゃったよ。

見事にハモった俺たちに対して、「フフフ」っとしてやったり顔の霧音。意外とお茶目な奴なのかもしれない。


「そういえば、今日の学校はもう終わるけれど二人は予定はあるの?」

「俺はなんにもねぇーなぁー。」

「あぁー、俺は家に帰らないとだな。すぐ帰らないと大変だから」

「なんでだ?」

「いや、元々は一人暮らしだったんだけど、色々あって一緒に住むことになった人がいるんだ。その人の為に帰らないと、でね」

「意外ね。この年で一人暮らしの予定だったなんて」

「なになにぃー、女かぁ?」


素直に驚いている霧音と、ニヤニヤしながらふざける和也。こいつ、この手の話好物なんだろうか。


「まぁ、同居人は女性だよ。でも、そういう関係ではないね」

「なぁーんだ。つまんねぇの」

「恋人では無いのに何故一緒に?」

「それはだから、色々、ね。またそのうち話すよ」


こんな話をすれば、驚くだろうな。俺だってそうなる。

・・・ さてと、帰りますか。

·

「んじゃ、そういう事で。また明日ー」

「じゃあなぁー」

「また明日」


***


「ただいまぁ」

「おっかえりぃ!ご主人!」

「お帰りなさい、耕太」


どうやら俺がいなくても、問題は無かったようだな。


「はいよー。今日の夜ご飯は寿司だから、楽しみにしとけー」

「「わーい!!」」


ふぅーっと息を吐きながら、これからの生活の大変さを実感した。まだ午前だからいいけど、来週からは通常授業だからな。考えるだけで疲労が・・・。


「そんじゃまぁ、どっか行きますか」

「「いえーい!!」」

どうも僕は、書きたいことはいくらでもあるのに、書こうとしない怠け癖のある人間ようで。

でも、いつもより少し早い投稿です。

趣味の範囲なんであしからず、ということですね。

また次の話で!!

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