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プロローグ

これは女騎士カーベラ・アルマイスが江本耕太の家に来る前の話である。


***


「レイン!ニーナ!後ろから火球が飛んでくるぞ!」

「うぉっと、あっぶねぇー」

「ナイスアドバイスだよ。カーベラ」

「サエラは全員にヒールと攻撃強化の魔法を頼む!」

「・・・了解」


ゲルメイス王国最強と言われる四人の女冒険者。

彼女たちに仕事を依頼すると、どんな内容でもすぐに終わらせてしまうので、国民は口をそろえて「彼女たちは電光石火のようだ」と答える。

日々を国民のために過ごす彼女たちは、今日もまた依頼された仕事をこなしていた。

依頼内容は町の外れに突如現れた洞窟の探索である。


「あのアンデッドキャスターには気を付けろ、かなり強いようだ」

「オッケイ」

「わかった」

「サエラは攻撃しつつ支援魔法を」

「・・・了解」


カーベラは剣技と盾による攻守両立を得意とする騎士職、レインは短剣の素早い攻撃と素早い動きを得意とする盗賊職、ニーナは弓を使った遠距離からの攻撃を得意とする弓兵職、サエラは遠距離から中距離の攻撃魔法と回復や強化といった支援魔法などの後方支援を得意とする魔法職。

なのでカーベラを先頭にし、後ろにレイン、その後ろにニーナとサエラが並ぶような陣形である。


「全員ついて来い!」


カーベラの声が洞窟に響く。


***


彼女たちは先ほどの戦闘以外にこれといった問題は無く、あっさりと洞窟の奥へとたどり着いた。

洞窟の奥には部屋のようなものがあり、テーブルや椅子、クローゼットなど、おそらく生活するうえでは必要なものはそろっていたるようだった。


「なんだよ、こんなに家具はあるくせに、肝心のお宝は何もないじゃないか」

「忘れたのレイン?私たちは自分の利益のために働くのではなく、人と助けるためにはたらくのですよ」

「んなことくらいわかってるけどよぉー、なんかこうさみしいってゆーか・・・」

「どのみち報酬は貰えるのですからよいでしょう?」

「んんー・・・おっ、なんだこれ?・・・ポチっとな」


ニーナに怒られ口を尖らせていたレインがボタンのようなものを見つけ、何のためらいもなく、すぐさま押した。


「こらレイン、勝手にそういうのを押すな。なにが起こるのかわからぬのだぞ」

「いやぁ~ごめんごめん、こーゆーの見るとついつい押したくなるんだよねぇ」

「こんな場所ではそのような行動が命取りになるのだ」

「へいへい」


またまた怒られたレインは、これ以上は何もしないほうが良いとやっとわかったらしい。今更ではあるが。

天井に穴が開いて岩が降ってきたり,地面に穴が開いて落ちるなんてこともなく、全員の警戒も杞憂に終わる。カーベラを除いて。


(なにか、嫌な予感がするな)


だが、本当に何もなく、何も起こらないのであれば、この場所に長居する必要などないのでそそくさと帰ることになった。

依頼は報告すること以外が終わったので、入った時より比べ物にならないくらいほのぼのとした空気で洞窟を出る。レインが外へ踏み出すその一歩の時、足元に魔法陣が広がった。


「危ない!下がるんだ!」


カーベラ魔法が発動する前にレインの服をつかみ後ろへと引っ張る。


(やはりあのボタンには何か仕掛けがあったのか・・・?)


レインを魔法陣の外へ出したまではよかったのだが、その拍子に自分が入ってしまった。

急いで仲間が手を伸ばすが、掴む間もなく魔法陣は完成し発動。

その後、そこにカーベラの姿はどこにもなかった。

初めまして野村(のむら) (のぞむ)と申します!

さて、この作品は異世界の女騎士が現代の日本がどのようなものなのかを知っていく、という話です。基本的には一、二話ごとに一つの事柄を終わらせます。

かなり不定期になりますが作品の投稿自体はやめたくないと思っているので気長に待っててください。

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