ヌタウナギ
うわっまた飛びかかってきた。まあ俺どこまででも上に行けるから関係ないんだけども。
軽く避け、ついでに竹槍を即席で作って刺す。
適当に作った分小さくなったが、そんなにダメージ入らない訳じゃないだろう。
フニュッ
えっすげぇこいつ受け流しやがった。
「フビュゥッ!」
ねっちょねちょの白い液体を撒き散らし、それが俺にまとわりつき…
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効果・毒(小)、麻痺(中)
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これ毒かよ。まあ大分弱いから大丈夫だろうが。
麻痺は…ほとんど感じない、大丈夫だ。
「フユッ」
えっ、なんか動けなくなったんですけど。
よく見れば、洞窟の天井から垂れた粘液が垂れて俺の体まで届いている。
粘液くらい動けなくなる原因になるとは思えないが…他の垂れてるやつを見れば全く落ちていかない。
完全な固体に変化させたらしい。「硬質化」みたいなスキルなんだろうか。
とりあえず「自快」で体を伸ばし、「自切」を使いながら太く長い槍を作る。
うわまたあいつ粘液飛ばしてきた、槍でできる限りは払い、付着した粘液は振り落とす
…駄目だ、落ちる気配がない。
槍を硬くなった粘液へと飛ばし、破壊を狙う。
ガリッ、ガガ、ガッ。
ちょいとは削れたが、この勢いじゃ外すまでには途方もない時間がかかる。
次、槍を硬くなった粘液へ叩きつける。
鞭とも違うような…なんていうんだこれ。
ベチンッ!
以前初めて鞭を使ったときよかいい音したが…これだけでは確実に折れない。
それならと、槍を「自切」にて切断して完全な鞭として作り直す。
粘液に巻き付け、またもや飛んできた液を余った部分で弾き飛ばす。
巻き付けた部分を全力で引っ張るが…やっぱうまく行かない。
……あっ。
「自快」で全部元通りにした後、拘束から出ている部分を「本体」として「自切」。
そんでまたもや「自快」したら…ほら逃れられた。
なんで思いつかなかったんだ、無駄にMP使っちまったし。
はいじゃあこっちのターンと。
また「自切」、今度も鞭を作る。しかし先端は尖った形のを二十数本だ。
それをヌタへと落とす。ヌタは…また受け流すのか、了解。
…
今。三本だけを超加速させる。これは刺さった
ガキ。
ささらず。またも粘液を固めたらしい。
他の鞭を急展開し、ヌタへと巻き付かせる。
粘液はずっと硬くしたままだ。まあ解除したら刺すんだけど。
そのまま上へと持ち上げて…「自快」、鞭がなくなって…
落ちる。
固くなった液で防ごうとするも
「グビュッ」
ブッ、チャッ!
砕け散り、ヌタの体の奥深くまで突き刺さった。
…やっぱり原型保たないタイプの殺し方は苦手だわ。
ベチョォ…。
ヌタが死んだからか粘液が液体状に戻り、俺の体に付着しまくった。
気持ち悪いな、「自切」6回で表面だけ削って…「自快」っと。
粘液が下に落ち、俺もきれいになった。やったぜ。
…潰れた死体、まとわりついた粘液。見るたび嫌になるんだが。
『「毒薬調合」、「毒射」』
腐敗毒を撃ってみたが、本体だけ溶けてなくなったわ。
しかも粘液、急にデカくなったし。何アレ?
パアアァァァァァンンッ!!
うっわ弾け飛んだよ。HP…21!?だんだん最大HP増えてきてんのに。
あっ、死体全部溶けて粘液に混じってしまった。
粘液は飛んでったから…MP回復できねぇ。
階層戻って回復してくるか。
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蓋があかない。
めちゃめちゃ頑張りゃ出来そうだが…
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MP・20/290 (300)
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多分その前にMP切れるよ。
えっ終わった?とりあえず転がりながら湖の方まで戻る。
粘液発見、吸ってはみるが回復は…3。
いつものように湖からは毒液が飛んできている。
あれ使えない?いやこれまでに食らった紫のと黒いのは全く意味なかったし…なんか青いのある。
まずはMP消費をできる限りまで抑えるため、常時発動系のスキルを魔目以外解除。
暗視やら魔耳やらが消えたが、そこまでの支障はないだろう。
射速上昇、毒耐性と火炎耐性などのパッシブくさいやつらも、一旦「オフ」と念じておく。
魔目もついでに最小限まで抑えるようにしたかったが…なんか白黒なったわ。
次。
『「自切」』
大体体の十分の一くらいで切断し、小さい方を「本体」にする。
「空竹干渉」は動かすものの重さと速さでMP消費が変化する。これからずっと多く消費するより、今「自切」して後を抑えた方が良いんじゃないだろうか。
そして、めちゃめちゃ小さい訳でもないこの大きさにしたのは…
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HP・50/50(600)
MP・20/25(300)
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今あるMPを温存し、最大値ギリギリにするためだ。
今気づいたが「自切」のあとって、最大値は変化してもそれを下回ってる状態でのMP量が変わることはないらしい。
あとは、魔物を待つだけである。虫系統を寄らせるため(そもそもいるのかも不明だが)、「発火」を使って残りの部分に火を灯す。
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あ、湖に影が見える。だんだんと大きくなってきてるし、なんかが近づいてきてんのか。
それにしても結構でかい…いやでかいな…あれ?でかくね…いやいやいや…はぁ?
影はどんどんと大きくなり、3mくらいのダツが数十匹で飛び出してきたのだった。
白濁色の粘液をぶちまけられる主人公。あとから自発的に飲みにも行ってますね。
…竹だけど。空飛ぶ。
世の中には様々な人がいますし、これがハマる方もいるかもしれませんね。
いやほんとたまたまなんですよ、狙ってはなかったんです。




