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ショッピングの時間

何とか間に合いました



 少女ヒナコに冷たい目で見られて、世間のお父さんはこんな目にあってるかと思うと、日本中のお父さんにガンバレとエールを送りたくなる。


 ヒナコが作業机の上にあるファイルを見つけて。


「そのファイル持って来たんですね」


「ああ、マズかったか?」


「いえ、タカシさんが気にいったならいいですよ」


 ヒナコに無断で持ち出した物だったが、特に気にしてないようなので良かった。


 気になる設計図が、何点かあったためじっくりと後で読みたいんだよね。


 ヒナコが若干だがうれしそうな表情で工作機械を触っている。


「アタシの両親が、工作機械を作る工場を経営してたんで気が落ち着きます」


「そうだったのか…………」


「そのファイルの設計図も、お父さんと遊び半分に作った物なんですけどね」


「!? まさか、この設計図にある武器って作れたりしそうか?」


「CADで少し修正しますが、作れると思いますよ」


 両親が工場経営をしていたため、CADも使えるって事か? かなり優秀な少女じゃない。


「信じてないわけじゃないが、本当に作れそうなのか?」


「小さい頃から工場を遊びばにしていたので、大抵の事はできると思いますよ、もちろん足りない部品がそろえばですけど」


「ヒナコ、お前本当に頼りになる奴だな、これでお姉さんを探すのも楽になるかもしれないぞ」


「本当ですか!」


 弾む声のヒナコは、足りない部品やパーツのリストを作り出したため、タカシさんも希望する武器の作成を頼んだ。


「ヒナコ、お姉さんの職場はどこなんだ?」


「池袋ですが」


「ここが足立区だから、北区経由で豊島区に向かった方が効率がいいな」


「そうなんですか?」


 地理的にグルリと回り込んで豊島区に入るより、北区経由の方が早い気がするのだ、それに。


「必要な物資も手に入るし、それにな飼っていた猫が心配なんだ、ワガママを言うようでスマンが、物資の回収や猫の安否を確認してから豊島区に入ろうと思う」


「いいですよ、猫ちゃんが大事なんですね」


「家族だからな」


 ヒナコがパーツのリストを作るのを横目に、タカシさんはノートパソコンで張り紙を作る準備をしている、池袋に行ってすぐにヒナコの姉に会える可能性は低いだろう。


 張り紙の内容は、自宅で待っていてくださいと書き、ヒナコの名前を添える感じでいいか。


 このシェルターまで来いとは、やはり書けない不特定多数の人間の目に触れるのだ。


 トラブルは避けたいので、姉妹の二人だけに通じる内容の張り紙がベストに思える。


「ヒナコ、お姉さんの名前は?」


結花(ゆか)です」


「そうかユカさんか…………」



 ヒナコのお姉さんのユカさんへ、この張り紙を見たら自宅で待っていてください、必ず会いに行きます、保護者タカシ。



 この文面で出力して印刷だな、印刷ボタンをクリックすると、同じ室内にあるコピー機から200枚ほど印刷する。


 無論、全部を貼るわけではなく、国道などの幹線道路に撒いたりする予定だ。


 多くばらまけば、それだけユカさんの目に触れる可能性が上がると信じて


「おーいヒナコ、キリの良い所で辞めて寝るぞ」


「そうですね、明日も早いですし寝ますね」


 自室に戻った二人は、隣どうしの部屋で別々に寝るために部屋に入るのだが、その前にタカシさんが声をかけた。


「お休みヒナコ、よく頑張ったなもう大丈夫だから」


「ありがとうございます、タカシさんが居なかったらアタシ…………」


「難しい事は考えずに寝ろ、明日はユカさんが待ってるぞ」


「はい、お休みなさい」


 姉の心配をしてるヒナコに、もっとウマイ言葉をかけるのが大人なんだろうが、タカシさんも何と言って良いかわからないんだ。


 無事でいてくれればいいな、ヒナコ…………



 ベットの上で寝転がるタカシさんの横で、五郎が寝息を立てている、壁に掛かった時計を見ると、そろそろ深夜12時を回りそうだ。


 明日も早いので、しこしこタイムをして寝ようかとズボンに手をかけると、ドアがノックされた。


「あのタカシさん…………」


「空いてるから~ どうぞ~」


「声が裏返ってますよ、寝てましたか?」


「イヤ、まだ寝付けなくて…………」


 こんな時に、しこしこタイムなんて不謹慎だと思うが、今日一日は、体が生命の危機を感じ、子孫を残そうとビンビンなんだよ。


 まあ、ヒナコが何故この部屋を訪れたかは想像できる、不安で寝付けなかったんだろう、しょうがないか。


「ヒナコ、この部屋で寝るか?」


「いいんですか? アタシ不安で…………」


「こんな状況じゃ誰でも不安にもなるわな、でもな気持ちだけでも明るくいこうや」


「そうですね………… アタシこのソファーで寝ますので」


 ヒナコは、棚から毛布を取り出してソファーに横になった。


 普段のタカシさんなら、少女が相手でも、フェミニストではないので、ヒナコを放って置けるのだが。


「なあヒナコ、こっちのベットで一緒に寝るか?」


「いえ大丈夫です」


「そうか」


 別に、少女と一緒に寝たいわけではないのだよ、ただ少しヒナコの湯上りシャンプーの香りがね、もう少し近くでクンクンしたいなと思ったり。


 イヤッ マジで、少女相手にエロスな事を考えている鬼畜じゃないから! 何と言うか癒し的な感じな物が欲しかっただけで。



 本当だよ…………



「なあ、ソファー固くない? ベットで寝た方が…………」


「いえ、本当に大丈夫なんで、気にしないでください」


「そうか…………」


「そうです…………」


 うむ、何やら変な空気になりつつある、タカシさんはロリもイケるけど熟女もイケルなんて、節操の無い男ではない。


 結婚出来る年齢の女性ならオールレンジでイケる男なだけだ…………


 しかしこの空気はマズイ、タカシさんがヒナコを狙っているような怪しげな感じになっている。


 さすがにタカシさんでも、ロリは二次元の制約は守れる男だ、ここは一つ3次ロリは興味ないアピールをしてヒナコを安心させるべきだろう。


「タカシさんは、ランドセル少女には興味ないと思うし、20代でも好きだから~!」


「えっ え? 何を言ってるんですか急に大声で??」


「イヤ、タカシさんのロリ疑惑を晴らそうかと」


「それ余計に疑惑が高まりますよ」


 疑惑を晴らそうとして逆に変な空気を作りあげてしまった。


「タカシさんは、アタシに気を使ってくれたんですよね」


「イヤ、正直に言うとタカシさんの方が不安で寝れない物だから、ついベットに呼んだのさ、二人で寝れば落ち着くかなって」


「そうですね、今晩ぐらいは一緒に寝ますか、本当にロリには興味ないんですよね?」


「ああ多分ないと思う」


 本当に無いと思うしか、言いようがないんだよ考えた事もないんだから、ただ世の中絶対は無いわけで。


「そこはちゃんと否定してくださいよ」


「そうだなロリじゃないと思いたい…………」


 ヒナコがタカシさんの布団に入って来て、体温を感じる。


 ああ何だか安心するよな人の温もりって、人の体温を感じていると安心して寝れそうだ…………


「ヒナコ」


「何です?」


「タカシさん、ロリじゃなかったわ」


「そうだと思って信用してました」


 でもチ〇コはまだギンギンだから、ヒナコにバレないようにしよう。


「お休み」


「お休みなさい」



◇◆◇



 翌朝6時に起床して、朝食をすませ二人はバイクに乗り込んだ、サイドカーに座るヒナコの膝の上には五郎の姿もある。


「忘れものは無いか?」


「大丈夫です!」


「では出発だ、まずは北区赤羽に向かうぞ!」


 北区赤羽は、タカシさんの自宅マンションのある地域で、同じマンション内の友人に猫を預けているのだ。


 道中は先日見た緑色の化け物や、毛の無いゴリラのような化け物の姿が時々見えたが、関わるのもアホ臭いのでバイクの速度を上げてやり過ごしてグングン進む。


 足立区から北区に行くルートは、荒川と隅田川をまたぐ形になる、戦闘民族、足立区と変態の北区を隔てる要所となっている。


 そんな隅田川を渡れば北区に入るのだが、道の真ん中に男が立っていて道を塞いでるのだ。


 貴重とも思える生存者なので、男の前で停車するとタカシさんが声をかける。


「そこにいると通行の邪魔だぞ、まあ車も走ってないがな」


「食料を寄こせ! 持ってるんだろ!!」


「またこの手合いか…………」


 素直に食料を分けてくれと、誠意を込めて相談されれば考えなくもないのだが、刃物を抜いちゃってる時点でアウトだな。


「ヒナコは動くなよ」


「はい…………」


 タカシさんはバイクを降りて、ヒップホルスターから拳銃を抜いた。


「けっ 拳銃…………」


「そこのお前も、動くと撃つからなコノ野郎!」


「すまなかった! 勘弁してくれ!!」


「子供連れを襲うようなクズは死ね」


 抵抗する強盗の顔を掴み、無理矢理に口を開けさせるタカシさん。


「ひゃ、ひゃめてくれ!!」


「あ~ん? 聞こえねぇ~な!!」


 強盗は自分の身に何が起こるか予測できるのだろう、必死な表情で懇願してくるが、タカシさんは手を止める気配もない。


 拳銃を強盗の口の中に、ナポッと入れて。


「あばよ」



 と一言告げ引き金を引いた…………



 カチン…………



「オエェェェー!! 酸っぱいぃぃぃーー!!!」


 強盗の口の中に拳銃から、ところてんが発射され、高笑いを始めるタカシさん。


「あひゃひゃひゃひゃひゃひゃーーー!!!」


「タカシさん、もう行きましょうよ」


「あひゃひゃ、 ん? そうだな行くか」


 ヒナコの言葉にけタカシさんは、戦意を喪失している、強盗を無視してバイクに乗り込み再び走り出した。


 隅田川から流れ来る横風を受けながら、気になる事をヒナコに質問した。


「なあ~ ヒナコ、どうして皆んな食料を欲しがるんだ? まだ店舗や災害対策用の食料も、手に入るんじゃないか?」


「化け物の群れが通りすぎたせいですね、群れの化け物が街中を襲ったから、店の中の食料もほとんど無いんです」


「化け物の群れ?」


「そうです、数え切れない数の化け物が、都心方面に移動したんです、自衛隊の人が避難誘導してたけど、皆んな死んじゃったみたいです」


 なるほど、だから食料事情が悪そうだったのか、それでサウ蔵や、さっきみたいな強盗が増えていると。


 しか自衛隊が交戦できないとなると、タカシさんの火薬が使えない推論が、現実味を帯びてきたな。


 ここから自宅まで10分程度で着くが、用心して先に物資を回収するか、猫が心配だが、心配だからこそ万全の準備で迎えに行きたい。


 タカシさんは、30分程度の時間のロスを覚悟して、赤羽駅方面に向い目的の店舗に来たがシャッターが下りている。


「ヒナコ、五郎を連れてバイクを降りてろ」


「えっどうするんです?」


  ヒナコが頭の上にクエスチョンマークを出しながら、五郎と共にバイクを降り、降りたのを確認したタカシさんはエンジンの回転数を上げて空吹しを始めた。


 BMWのバイクのフレームは頑丈なので、以前からの夢であった荒っぽい入店をしようと思います。


 スロットルを全開に絞るとバイクは、けたたましいエンジン音を上げながらシャッターに突っ込んで行った。


 バイクはシャッターを壊して、ゴシャっとした音を立てながら、ご入店。


「ショッピングの時間だシンディ…………」


「よくわかりませんけど、それも様式美って奴ですかタカシさん?」


「様式美とも少し違うが、男の浪漫(ロマン)さ」


 金曜ロードショー好きなら、コマ〇ドー 式なご入店はしたい事ナンバーワン、タカシさんは店内を見回しながら指示を出す。


「他にも行きたい店はあるが、板橋だから最初はここで必要な物を手に入れるぞ」


「ここは何の店ですか? 変わった物が多いですけど?」


「ミリタリーショップって奴だ」


 ミリタリーマニアの聖地、赤羽では米軍の放出品、つまり中古の装備品を沖縄経由で仕入れて、販売している変わった店が多い。



 ショッピングの時間だシンディ



 

明日も18時間頃を予定してます、余談ですがポケ森って借金して動物の命令を聞くマゾプレイゲームなんですね、ゲームの世界も世知辛いなんて、メリークリスマス

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