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挨拶
「あら、こんにちは。人間さん」
顔を向けて話しかけられた。どう考えてもこの人が言っているのは間違いない。人形かとも思ったが、作り物ではないはずだ。人形なら顔をこんなに自然に動かせない。
「あの…」
話はできるようだ。
害意があるようにも思えない。とびきりの笑顔を向けられた。普通の人間同士と同じ意味合いかはわからないにせよ。
「もっと近くに来て」
言われるままに近寄ってしまった。逃げる理由はないのだ。
岩は川と陸地のちょうど境目にある。
よく見ると服は濡れていた。川から上がってきたのだろうか?




