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糸の宝石  作者: 亜桃翠鸞
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「この子は嘘をついてないよ。解るさ。母親だもの」

「あの…」

実母が婚約者の肩を叩いた。

「嘘は散々つかれたから癖は知ってるよ」

実母は心配ないと言い切った。

婚約者は表情を軟化させた。肉親の言うことは参考になるのだ。

婚約者は説明をそのまま受け入れるかどうか迷っていたに違いない。

不貞をはたらいた上にそれを物を与えて覆い隠そうとしていると疑われても仕方がなかった。

しかも浮気相手からもらったもので機嫌をとろうとしたら最悪だ。厄災レベルだ。

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