表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3mmの時間  作者: 新々
33/38

33

「でも……でも、ううん……じゃあ、私は違うの?」

 友達じゃないの、と訊くと友達だよと返された。

 同じトーンで、同じ響きで。

「なんかイヤ、そういうの」

「どうして?」

「どうしてって……そんなのわかんないけど」

「うん、わかるよ」

「どっちなの?」

「わからないけど、わかるの」

「何それ、意味わかんない」

「だよね」

 そういってくすっと笑った後で、思い出したように私の頭をなでてきた。

「でもたぶん、もし瑠美が誰かと仲良くしてたら、私もきっと同じこと考えてたと思うから。だからわかるよ」

「じゃあ、なんで無理なの?」

「瑠美……ちょっと痛い、かな」

 そういわれて両脚を締め上げてることに気づいてはっとなる。

 手を離して、ついでに身体も引いた。

「……ごめん」

「ううん、私もごめん」

「なんで桃花が謝るの?」

「だって……さっきもいったけど、私が瑠美の立場だったらやっぱりイヤだもん。でも、早紀は友達だから」

「わかってる。わかってるけど」

 短い沈黙の後で、桃花がこういった。


「じゃあ、何かおそろいのもの身につけよっか」


「おそろい?」

「そう。わたしと瑠美だけのおそろいのもの」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ