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「久美ちゃんは、よく寝てるよー?」
いやいや。
あれ? みたいな顔されても。
それに今お姉ぇは関係ないし。
ってか、いつもそんなことしてんの、お姉ぇって。
意外な一面にちょっと驚いたけど、まあ、それはそれとして。
キュロットスカートから覗く仁奈さんの脚はすごく白くて、傍目からでも寝転んだら気持ちいいことがわかるくらいには、柔らかそうに膨らんでいた。
だからといって、おいそれと頭を預けるわけにもいかず。
「甘えていいんだよ?」
でも、仁奈さんも仁奈さんでなかなか引かなくて。
しばらく妙な空気が流れた後で。
「じゃあ少しだけ」
結局、私が折れてしまった。
想像以上の柔らかさにちょっとだけドキッとしたけど、でもなんというかしっくりこなかった。なんでだろう、とその理由を探っていたら、
「瑠美ちゃんは早紀ちゃんのこと、嫌い?」
と私の頭を自然になでながら、仁奈さんがそう訊いてきた。
「嫌いっていうか……よく、わかんないです」
「じゃあ桃花ちゃんは?」
「桃花は」
私はそこで、なぜか好きと声に出すのを躊躇ってしまった。
別に嫌いなわけじゃないのに。
そのふた文字を口にするのが、なんだか気恥ずかしくて。
「好きって難しいよねー」
仁奈さんが溜息でもつくようにいう。
「前にもちょっといったと思うけど、わたしにも好きな人がいてね。その人すごくモテて、だから誰かと仲良くしてるの見ると、すごくもやもやして。これって、瑠美ちゃんが感じてるのと一緒だと思うんだけど、どう?」
「どうっていわれても」
同じような気もするし、ちょっと違うような気もするし。
でも、何かそれには既視感めいたものがあって。




