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3mmの時間  作者: 新々
22/38

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 午後はもう最悪だった。


 というのも、こういう時に限って体育の授業が入っていて、迷った末に私は体調不良を理由に見学することにした──のだけど。

 気のせいか、授業中ずっと桃花の視線を感じて。

 私も私で、気がつけば桃花のほうを見ていて。

 だから時々目が合ったりしてはそらしたりして。

 気まずい空気ばかり作って。

 授業が終わると私はさっさと教室に戻って、ホームルームを終えた後はそのまま真っ直ぐ家に帰った。

 なんだか逃げてるみたいでイヤだったけど。


「ってか、逃げてんじゃん」

 ソファに寝そべりながら、あーとか、うーとか、意味のない奇声を上げる。

「あー……最悪」

 仰向けに寝返って、額に手を当てながら天井をぼんやり眺めてみる。

 何してんだろ、本当。

 喧嘩なんてするつもりはなかったのに。

 いやでも、私が一方的に怒ってただけだから喧嘩じゃないか。

「バカみたい……」

 ってか、もろにバカじゃん。

 後悔と恥ずかしさとが押し寄せて、胸が締めつけられたように苦しくなる。

 溜息をつくと、少しだけ苦しさが紛れた気がした。

 雨音がリビングにひっそりと響き渡る。

 もう何も考えたくなかったし、疲れていたから寝てしまいたかったのだけど、頭の中は桃花のことでいっぱいで。

 目を瞑ったら、桃花の驚いた顔が浮かんで。


「はぁ……」


 絶対嫌われた。

 体育の授業だって、目そらしてたし。

 そらしたのは私のほうだったかもしれないけど。

 でも、あんなこといった後でどんな顔していいかわかんないし。

 ってか、桃花も何かいってくれればいいじゃん。

 教室出た時に追いかけてくるとかさ。

 なんなの、本当にもう。

 よくわからないイライラがつのっていく。

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