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3mmの時間  作者: 新々
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 それは動物のキャラか何かがデザインされたキーホルダーで。

「あ、これ? 昨日早紀と一緒に帰った時におそろいで買ってさ」

「……昨日も一緒に帰ってたんだ?」

 その事実に、けっこうショックを受ける。

 いや、なんとなくそんな気はしてたから、やっぱりという残念な気持ちのほうが強いのだけど。

 それに今、おそろいって。


「瑠美も誘おうと思ったけど、教室行ったらいなかったから」

「日直で忙しかったから……ってか連絡してよ」

「あ、うん。ごめんね」

 その軽い感じに、またイラッとくる。

「じゃあ今日一緒に買いに行く?」

「じゃあって……」

 それだとなんか私が駄々こねたみたいじゃん。

「いい。行かない」

「用事あるの?」

「いろいろね」

 なんて適当なウソをつく。

「そっか。今日早紀とカラオケ行こうかって話してたんだけど、また今度にしよっか。あ、知ってる? 早紀ってめっちゃ歌うまいんだよ」

「ふーん、そうなんだ」

 また早紀?

 早紀早紀って、なんなの?

「それってふたりで行くの?」

「え? そうだけど」


 何それ。

 初めから早紀とふたりで行くつもりだったの?


 沸騰したようにイライラが湧き上がってくる。

「……なんかすごく楽しそうじゃん」

「まあね。ひさしぶりだし、何歌おうかなー」

「それって早紀とってこと?」

「早紀? 早紀がどうしたの?」

 きょとん、と小首を傾げる桃花。

 どうしたのって、こっちが訊きたいのに。

「あ、そういえば前に早紀がね──」


「もういいっ!」


 ほとんど叫ぶようにそういって、私は立ち上がった。

 しん、と教室が静まる。

「……もう戻るね」

 驚いた顔で見上げたままの桃花にそういい置いて、私は教室を足早に出て行った。

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