第1層その2
ついに自分の使える魔法すら忘れちゃったよ、この子
迷宮でコボルト産の小刀3本をゲットしていたので道具屋に売りにいく。
「なんだこれっぽっちか」
案の定、道具屋の親父にバカにされると3アデル渡された。
「玄室の敵はまれにレアドロップ出るからちゃんと持ってくるんだぞ」
ん?レアドロップ?
初耳だぞ?
「レアドロップてなんすか?」
「1層では聞いたことねーけど2層からは玄室のモンスターから魔法付与の装備品が落ちるんだよ」
ほらよと一振りの剣を渡される。
鞘から抜くとうっすらと光輝く刀身が出てくる。
親父の話をまとめると
・魔石装備品と違い、常時発動しているがその分威力は低い
・輝度(+1〜+3)によって威力(防御力)が上がり買取金額も上がる
・魔法付与の装備品は金属製で武器だけでなく防具もある
・属性付与は今の所発見されていない
・発見する方法は光ってるからすぐわかる
・滅多に落ちないだけあってかなりの高額買取
渡された剣はロングソード+1で売値は1万だそうだ。
+2になると年間数点しか発見されず売値も10倍に跳ね上がるとのことだ。
翌朝、引き続き2層への道を探しながらマップを埋めていく。
そういえば他の冒険者とまだ遭遇してないな。
ドラ○エとかだと、自分達しかいないからいいけどよく考えれば他の冒険者いないのは変だよな。まあゲームの世界だからって言えばそれまでだけどさ。
俺達の場合遭遇したらどうなるんだろう。冒険者も野盗も判断がつかないよな。
野盗なら冒険者の振りをして襲いかかってくることも考えられるってことか。
通路ですれ違うのは避けたほうが賢明か。
他のメンバーに今の話をまとめながらすると、同じ考えだったのだろう同意してくれた。
未知のエリアを進んでいると、今までとは規模の違う玄室にたどり着く。
「ねえ、ここ広いわよ?」
ミドーリンがライトの魔法を玄室奥に飛ばす。
一辺が100mくらいだろうか。学校の校庭くらい広く高さも5mくらいある。
「1番奥の壁に何かいますね」
ヘカトンが目を凝らして確認するがさすがにモンスターの種類まではわからない。
「数は…20体以上いるわよ」
ミニーマムはクロスボウを構えながらここから撃ってみない?と提案してくる。
ライトの魔法のおかげで相手の場所がうっすらとわかるだけでも充分であろう。
「うふふ…ああ楽しいわぁ」
エリシャさん怖い
確かエリシャってレベル2だったよね?てことは追跡射撃や射程距離増加どころか精密射撃も上がってなかったよね。
それでうちらより正確に、しかも早く撃っていくのは適正があるってことなのかな。
エイム(照準を合わせる)が早いのかな。
向こうの敵が動き出す前に撃ち始める。
距離が長いのでもちろん3弦使ったロングモードだ。
初弾が何発か命中して倒れるが気にしてる余裕は無い、オートリロードで次を発射。
この時点でエリシャだけ3発目を発射している。しかも全部命中してるっぽい。
「あらあら、うふふ…」
明らかに適正があるなぁ。
3発目が着弾(エリシャは5発目リロード中)で敵の数はすでに3体。しかもまだこちらまで40mくらいある。
4発目で完全に駆逐完了すると矢を回収にいく。
数は24体でモンスターの種類はオークだそうだ。
豚の顔で薄黒い緑色の体。ゴブリンやコボルトよりはかなり大きい感じであった。
「これだけ倒せば誰かレベルアップしてるかもね」
ヘカトンは光ってる装備品を探しているようだ。
装備品も大したものが無い。一応ロングソードよりは短いブロードソードと呼ばれるのが2本他は棍棒や木の槍らしきもので防具も革製で売り物にはなりそうにない。
魔法付与装備品もあるわけもなくもう少し進むもうとすると
「一休みしませんか?」
ミニーマムの提案にお昼を食べることにした。
しばらくすると入ってきた入り口から
「あら?先客かしら?」
「そうみたいですぜ」
「でも何も音が聞こえてきませんわね」
などと聞こえてくる。
そういえば玄室入ったまま休憩してるから扉閉まったままだった。
(まあ安全の為にも閉めたまま休憩した方が安全だからいいんだけどね)
扉を開けてあげると
「あら見かけない顔ね」
グラマーな美女が不敵に笑っているのだった。
ミドーリン「あら?あなた熱出て休んでるんじゃないの?」
作「布団の中で暇なんだもん…」
ミドーリン「そんなことどうでもいいわ!」
作「そんなことて…」
ミドーリン「そ・れ・よ・り・も!」
ミドーリン「本編で私の発言一切ないじゃないのよ!」(怒)
ミッフィ「わたしもなの〜」
作「あなた達が参加するとシリアス回がコメディ回になっちゃうんですよ」
ミドーリン「そんなの知らないわよ!読者は私が活躍するのを待ち望んでるのよ!」
ミッフィ「ミッフィもなの〜」
作「き、汚い…読者様を引き合いに出してくるとは…」
ミドーリン「わかったわね、シリアス回なんて誰も望んでないのよ!」
作「わ、わかりました…次回から戻しますので…」
ミッフィ「許してあげるの〜」
ミドーリン「次にハブったら読者に泣きつくからね」
作「………」
ミドーリン「い・い・わ・ね!」
シリアス回を書かないでラストまでいけるのか?
今後どうなるかわかりませんが。
次回へ続く




