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夏休み  作者: くらげ
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第三話 二人の合宿

 ――――昨年の8月初旬、春野高校吹奏楽部一同は春野町を離れ、とある山間部の村にあるホールで合宿をしていた。日程は2泊3日で、ここで全国大会の最終調整を行っていたのだ。当時高校3年生の恭一郎はトランペットのパートリーダーで、この日も休憩中なのにも関わらず、ホールのロビーで一人、自主的に練習を積み重ねていた。


 気温は30度を超えており、額からは玉のような汗が流れ落ちていたが、彼はそれを気にも留めず、黙々とトランペットと向かい合っていた。そこに、当時高校1年生の瀬奈々が顔を出す。彼女は蒸し焼きにされかけていた恭一郎を心配し、近くにあった自動販売機でスポーツドリンクを買ってきてくれていた。


「恭一郎先輩、少し休んだらどうですか? はい。これ、受け取ってください」

「ああ、ありがとう。助かるよ」


 タオルで汗を拭い、スポーツドリンクに口をつける。乾ききった喉に、冷たさが突き刺さる。瀬奈々は彼の豪快な仕草に思わず笑ってしまった。しかし直後、彼女の表情が曇る。


「先輩、私、正直不安です」

「ん? 何が」

「全国大会ですよ。私今まで、そんな大きな大会に出たことないので……」


 彼女は俯いていた。まさかここまで上り詰めることが出来るとは、思ってもいなかった。小脇に抱えたトランペットが、陽の光に反射して彼女の顔を映す。


「大丈夫だよ。俺もお前くらいの時は、同じ気持ちだったから」

「でも私、正直他の人より技術もないし、この前の定期演奏会も、先輩方から注意されたのは私だけでした。なんか、劣等感覚えちゃって……」


 直後、ネガティブな思考に陥っている瀬奈々の肩を、恭一郎が叩く。


「注意されるということは幸せなことなんだよ。俺だって色んな人から注意されて、され続けてここまで来た。実際、今でも指導を受けているほどだ。最初から完璧な奴なんていない。強くなれ、瀬奈々」


 瀬奈々はホール内に去っていった恭一郎の後ろ姿を見つめる。そして大きく息を吐き、自分を奮い立たせた。強くなる。そう心の中で呟きながら。


 この日の練習は午後6時で終了した。バスでホテルに向かう途中、瀬奈々は恭一郎の隣の席に座った。周囲の人たちが(ようや)く休めるといった満足感で騒いでいる中、この二人だけは無言だった。恭一郎は疲労困憊の様子で外の景色を眺めていたが、瀬奈々は何かを言いたそうに口を固く結んでいる。しかし二人は互いに話すことなく、ついにホテルに到着した。男子と女子が別々の部屋に荷物を置き、ホテルのロビーでミーティングをする。


「練習お疲れ様でした。明日は本番と同じように通しで練習して、それから春野高校に帰ります。そのため、8時までにはここに集合してください。集合してから朝食をとり、9時にはホールに向かいます。よろしいですか?」


 皆が威勢のいい返事をする。それに気をよくした顧問の先生は生徒を解散させ、夕食を取らせることにした。ホテルの夕食はバイキング形式で、このような食事をあまり経験したことがない部員たちは目を輝かせて、我先にと皿を取る。しかし、この中に恭一郎と瀬奈々の姿はなかった。


 恭一郎はミーティングが終わった後、部屋に直行していた。眠い目を擦って楽譜に目を通しながら、それぞれ注意すべき個所に赤いマーカーを入れている。彼はすっかり練習の虫となっていた。すると、ドアがノックする音が聞こえた。どうせ先生だろう。彼は軽くあしらうことにした。


「先生、夕食ならすぐに行きますので……」

「先輩、私です」

「瀬奈々?」


 後輩が自分の部屋に押しかけてきたことなど一度もなかった恭一郎は、すぐに彼女を部屋に入れた。彼女はトランペットを抱えており、未だに練習着のままだった。


「どうした。飯食ったのか?」

「いいえ、まだです。実は、渡したいものがありまして」


いつになく決然とした表情をしている彼女に違和感を覚えながらも、恭一郎は笑顔で接することに努めた。


「顔が怖いぞ、瀬奈々。お前らしくない。で、渡したいものって?」

「これなんですけど……」


 彼女が取り出したのは、一枚の小さな紙切れだった。それは丁寧にも綺麗に折り畳まれており、恭一郎は呆然と見ているだけだった。


「私が出て行ったら、開けてください」

「……ああ」

「それでは、失礼します」


 瀬奈々は表情を崩さずに出ていった。彼女の足音が聞こえなくなったことを確認した恭一郎は、早速手紙の中を見てみることにした。丁寧な文字でしたためられており、彼は声に出して読み上げる。


「お話したいことがあります。今日の夜11時半、一人で3Fの小宴会場前に来てください。待っています……。ほお」


 彼は瀬奈々の真意を掴めないまま手紙を読み終え、ポケットにねじ込む。そして何事もなかったかのように部屋を出て、夕食会場へと向かっていった。



 消灯時間は午後の10時だった。しかし依然として恭一郎の部屋にいる部員は元気で、周りに注意されない程度の声で馬鹿騒ぎをしている。それは消灯から1時間とちょっと経過した時も同じだった。


「お前ら、明日は早いぞ。もう寝たらどうだ」

「まあまあそういうなよ。明日でこの楽しい合宿ともお別れだぜ? 最終夜くらい楽しもうや」


 恭一郎の同期であり、親友でもある坂田(さかた) 平治(へいじ)がたしなめる。恭一郎が溜め息をつき、部屋から出ようとする。


「お前こそ何やってるんだよ。外出禁止だぞ」

「去年も一昨年も外出禁止で先生に叱られたお前が言うな。ちょっとジュース買ってくる」

「ついでによ、俺にコーラ買ってきて」

「いい加減黙れ。買いたかったら自分で買ってこい」

「ちぇ。つまんねえの」


 何とか平治を振り切った恭一郎は、瀬奈々の待つ小宴会場へ足を運ぶ。彼は普段からの癖で5分前行動を実践していた。そのためそこには誰もおらず、先生の監視から逃れることだけを考えていた。


 11時半、誰かの足音が聞こえてくる。ひょっとしたら先生かもしれない。恭一郎は宴会場の看板に自らを隠し、どこから来るかわからない足音から逃れようとする。しかし、足音は自分の目の前で止まった。恐る恐る顔を上げてみると、そこにいたのは瀬奈々だった。キョトンとした表情の瀬奈々を、ホッとした気持ちで見つめる。


「先輩、何してるんですか?」

「先生だと思ってね。監視の目を盗んで来たもんだから。で、要件は何?」


 薄明かりがついた小宴会場の前で、二人は互いに顔を合わせた。瀬奈々は体全体に力が入っているようで、なかなか言葉を発することが出来ない。


「あ、あの……」

「どうした。声が小さいぞ」


 この期に及んで先輩に注意されるとは。瀬奈々はこんな自分を情けなく思い、両手の拳を握った。額から汗が流れ、緊張はピークに達している様子だ。


「せ……、先輩」

「なんですか、遠慮なく言って下さいよ?」


 恭一郎は目の前の瀬奈々を、なんだかかわいらしく思えてきた。二つ上の先輩を呼び出して、果敢に立ち向かう彼女の姿を。そして、彼女の唇が動いた。


「入部してから、ずっと、好きでした。こんな私で良ければ、つ、付き合って、くれないでしょうか!」


 遂に言ってしまった。思いを告げた直後、深々とお辞儀をした瀬奈々は思った。恭一郎は呆気にとられて瀬奈々の姿を見つめており、暫しの間、二人の間に沈黙が流れた。額から零れ落ちる汗が、床に小さな水たまりを作る。


「……先輩?」


 どれほどの時間が経ったのだろうか、瀬奈々は緊張のあまり、ついに涙声になってしまっていた。目が潤んでおり、未だに顔を上げようとしない。恭一郎は腕を組み、大きく息を吐く。心が決まったようだった。


 彼は瀬奈々の元に歩み寄り、顔を上げさせる。恐怖に怯えたような表情をしていた彼女は、泣いていた。唇を震わせ、拳を固く握り締めている。


「俺、心が決まったよ」

「はい……」

「お前の頼みなら断れない。俺で良ければ喜んで」


 その直後、恭一郎は瀬奈々を優しく抱きしめた。瀬奈々よりも一回りも二回りも大きい恭一郎の体は、彼女の体をすっぽりと包みこみ、絶大な安心感を与える。それを感じ取ったのか、瀬奈々は泣いてしまった。


「おいおい、俺と付き合うのがそんなに悲しいか。付き合ってくれって言ったのはどっちだ」


 恭一郎は瀬奈々を茶化すように言うと、頭を撫でて安心させようと努める。それでも瀬奈々は泣き止まず、隣のベンチに二人で座ることにした。彼女が落ち着いたのは、それから暫くしてのことだった。


「先輩、私、まだまだ至らない所もありますけど、頑張ります!」

「何を頑張るってんだよ。お前は、その、俺の、好みだから」

「……え?」

「少し天然なところとか、頑張り屋なところとか、あんまり怒らないところとか。前から良いなあとは思っていたんだよ」


 照れ笑いを浮かべる恭一郎を、瀬奈々は愛おしく思いながら見つめていた。そして、恭一郎の左手を握る。


「先輩、私、どうして告白出来たと思いますか?」

「え? 分かんないな」

「今日の昼ごろ、私にこう仰ってくれましたよね? 強くなれ、って。それで私、強くなれた気がして、ホテルの部屋であの手紙が書けたんです」

「なるほど。そういうことね」


 さりげなく左手を握られたことにびっくりしながらも、彼は瀬奈々の右手を握り返す。そして、部屋に戻るために二人同時に立ち上がった。二人の手は、離れていなかった。


 翌日の通しは、大成功に終わった。これで全国大会でのゴールド金賞も夢ではない。そう顧問に言われたからだ。トランペット担当も好評で、この日初めて瀬奈々は顧問に褒められた。強くなれ。その言葉をしっかりと心の中に刻んだことが、彼女を成長させる要因になった。


「瀬奈々、やったな」

「はい! この調子で全国大会も頑張りましょうね!」


 二人は笑顔で帰りのバスに乗り込む。当然、二人は隣同士の席に座り、小旅行の帰りのような気分でバスに揺られた。手はしっかりと握られており、固い絆を象徴するものだった。


 バスが発進して1時間ほどが経過した後、高速道路を下り、一般道を走り始める。そこは人通りも皆無で、車も時々通る程度だった。車内にいる部員たちは殆どが寝静まってしまい、恭一郎も睡魔に襲われ始めていた。


「ごめん、寝るわ……」

「おやすみなさい、先輩」


 二人は一先ず手を放し、恭一郎はゆっくりと瞼を閉じて眠りにつく。眠る姿さえも愛おしいと思った瀬奈々は、恭一郎の方に自分の顔を置き、ずっと寄り添っていた。すると、今まで何も通っていなかった対向車線から轟音が聞こえてくる。


「なんだ?」


 運転手が目を凝らしてみると、対向車線から大型トラックがはみ出して、こちらに突っ込もうとしてきたのが見えた。凍りついた運転手は慌ててクラクションを鳴らす。部員たちはクラクションの音で目を覚まし、前方で起こっていることに背筋を凍らせた。女子部員は悲鳴を上げ、顧問は急いで部員たちに指示を出す。


「このままだと衝突する可能性が高い! 今すぐシートベルトを付けて、衝突に……」


 しかし、遅かった。顧問の指示が完全に終わる前に、トラックとバスは鉄がひしゃけるけたたましい音とともに道路わきに吹き飛ばされ、そのまま横転。双方炎上し、周囲は悲惨な状況へと一変した。


 希望に満ちた合宿は、一瞬にして地獄と化した。バスの中から命からがら這い出てきた生徒たち。運転手は既に事切れており、顧問は頭から流血していても生徒を優先して救助している。一刻も早く、そして一人でも多く助けなければ大変なことになる。不幸中の幸いで、生徒は全員生存が確認された。


「皆さん、先程119番にかけました! あと少しの辛抱です!」

「先生! 遠野と愛川がまだ取り残されています!」


 坂田が脚を引きずりながら、息を切らして顧問に呼びかける。表情が凍り付いた顧問はバスに近付くが、火の気が事故直後と比較して酷くなっており、ここまでくると素人が救出するには危険すぎる領域に入っていた。顧問は他の生徒を遠くに退避させ、消防と救急の到着を待つことしか出来なかった。


「先生! 見える?」

「遠野は見えるけど、愛川は、うーん……」


 バスの中では、ぐったりとした瀬奈々を必死にバスの外に出そうとしている恭一郎の姿があった。彼は胸を打っており、煙が充満している車内と合わさって酸欠寸前となっていた。あと少しで、非常口から瀬奈々を出すことが出来る。最後の力を振り絞って担ぎ上げ、投げ飛ばすかのようにバスの外に出した。これで大丈夫だ。恭一郎は全身の力が抜けたような感じがし、意識が遠くなってくる。これで、もう終わりか……。瞼が完全に閉じかけた時、痛いほどの力がかかるのが伝わった。


「……え?」

「遠野! しっかりしろ! あとお前だけなんだぞ!」

「先生、もっとしっかり引っ張って! 俺、脚を怪我して力入らないんですから……」


 二人がかりで恭一郎を引き上げる。数分後、どうにかバスの外まで出すことに成功した。退避していた他の生徒は安堵の表情で顧問のもとへ駆け寄ってくるが、直後に見たものは、目を覆いたくなるほど痛々しいものだった。


 恭一郎は息も絶え絶えで立ち上がると、瀬奈々の容態を確認するため近くまで歩み寄る。その前に、他の生徒が瀬奈々の現状を見たようで、必死に恭一郎を引き留める。


「見ないほうが良いですよ!」

「どうして! 瀬奈々!」

「あっ……」


 制止を振り切り、瀬奈々の姿を見る恭一郎。彼女は意識を取り戻していたようで、恭一郎のことをじっと見つめている。それが嬉しくて抱き締めそうになったが、直後に彼は絶望の淵に叩き落された。


「お前、脚が……」

「はい。何も感じないんです」


 瞳は濁っており、呼吸のペースも速くなっている。そして何より、膝から下が原形をを留めていなかった。一刻を争う状態であることは、誰の目から見ても明らかだった。


「救急車は!」

「もう先生が呼んだ。あ、サイレンが聞こえる。おーい、こっちだ!」


 顧問が必死に手を振ると、警察、消防が総動員で車を飛ばしているのが見えた。空を見てみると、ヘリコプターも飛んでいる。最初に車が、数分遅れてドクターヘリが到着した。瀬奈々以外は救急車で、瀬奈々は急いでドクターヘリで、この地域唯一の総合病院へと搬送されていった。


 病院に到着して3時間。多くの生徒は処置が済み、待合室で家族らと合流していた。恭一郎は救出当初と比べ、意識がしっかりとしており、合流した父母と少しだけ話していた。すると、現場検証を担当していた警察官が病院に入ってくる。顧問が深くお辞儀をして、直後に状況の説明を求めた。


「原因は、一体なんだったんですか」

「調べたところ、事故原因はトラック運転手の飲酒運転で、この日も大量に飲酒をしてからトラックを運転していたそうです」


 それを聞いた部員たちとその家族から怒りの声が聞こえる。


「ふざけるな!」

「こんな下らない理由で、どうして全国大会がチャラになるんだよ!」


 春野高校吹奏楽部はこの事故が原因で、全国大会に出場することが出来なくなってしまったのだ。無言で頷いた顧問は部員たちを宥めるために別室に移動する。しかし、恭一郎だけは動かなかった。恭一郎の母が彼を引っ張るが、頑なに戻ろうとしない。


「母さん辞めないか。あいつは俺に似て頑固なんだ。ここは一人にさせてやろう」

「……分かった」

 母は折れた。恭一郎の目は死んでおり、瀬奈々の両親とともに手術室前の椅子に座っていた。


 手術は5時間後に終了した。すでに朝日が差し込んでおり、殆どの人たちは疲れたのか眠ってしまっている。しかし恭一郎、瀬奈々の両親は別で、「手術中」のランプが消えたのが分かると、一目散に手術室の扉の前に立った。出てきた瀬奈々は悲惨な姿となっていた。


「瀬奈々……」


 両親は目に涙を浮かべて、娘の姿を見つめた。足は膝から下がなく、縫合跡が痛々しく残っていた。彼女は麻酔で眠っており、自分の身体がどうなってしまったのかはまだ気付いていない。もし自分の変わり果てた姿を見たとしたら、どう思うのだろうか。不安が次から次へと頭をよぎった。


 瀬奈々が目を覚ましたのは、手術が終了してから1時間が経った頃であった。彼女は激痛に顔を歪ませ、自分の足を見る。しかし、さして驚いた様子はなく、ただただじっと、自分の足を見つめるばかりだった。両親は医師から説明を受けている所だった。


「膝から下が取り返しのつかないことになっており、切除するしか方法はありませんでした。そこから上の機能はまだ残存しているので、瀬奈々さんの体調が快方に向かい次第、リハビリを始める予定です」

「これから瀬奈々は、車椅子ですか?」

「そうなるでしょうね。後程、寸法を測ります」


 両親が説明を受けている間、恭一郎は瀬奈々の生存を喜んでいた。


「生きていてよかった……」

「先輩も、大事に至らなくて何よりです」


 体が痛くて上手く笑えない瀬奈々だったが、恭一郎が怪我をおして自分の見舞いに来てくれたことが本当に嬉しかった。それから1か月間、恭一郎は瀬奈々のお見舞いに欠かさず行き、その度に彼女を励ましたのだった――――


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