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41話ギャルの嫉妬届かず

奴隷交換会終了から数日後、貴族たちの処遇が決まった。


異国の貴族たちは自国へ罪状と共に追い返し、自国の貴族らは土地と財産を没収。


今は衛兵の見張り付きで農業を営むことで落ち着いた。


「は?!処刑しねぇの?」


「うん。死んだらそれで終わりより馬車馬のように働いてもらって、今まで虐げてた人たちを養って欲しいなって。


そっちの方が長く罪を償わせられる。死ぬまで、ね」


それに…中身が立原さんとはいえドラギアスも加担してたからな。償ってくって意味ではこれが最善…


貴族の地位から農民以下に没落し、元奴隷の為に働き続ける…結構な屈辱だと思う


そして元奴隷達はと言うと───


「あっおはようございます、ミヤタ様」


「おはようアイシェル」


アイシェルはエルフだったがメイド見習いとして王宮に仕えることになった。

黄緑色の髪でロング、清楚系メガネお姉さんメイド。


そして───


「ミヤタ様!」


声を揃えて駆け寄ってくる3人の少女達は人間。左からマリア、ロシェ、ハンナ。ここ数日でやっと名前と顔が一致してきた。


「今日も麗しいですわっミヤタ様!」


茶髪のマリア。


「ミヤタ様!今夜はアタイ達の部屋で過ごさないか?!」


青髪のロシェ。


「……」


コクコク頷きまくるクリーム色髪のハンナ。


さらには───


「ミヤタ殿!」


廊下の向こうから手を振り歩く巨人族、インジュラ。


「昨日分のピクルスの売れ行きが素晴らしいですぞ!このまま行けば来月には工場を増やせますな!」


「本当かインジュラ!よかった。…インジュラが商売上手で助かるよ」


「なんのなんの!我が巨人の国アースベイドでは早くも大人気ですぞ!


それもこれも、全てミヤタ殿のおかげ…」


「はい。私達が尊厳を取り戻しこうして太陽の元を歩けるのもすべてミヤタ様のおかげ…」


「あの時の堂々たる立ち振る舞いと物言い。素晴らしかったですわ」


「アタイ達、一生主について行くぜ!」


「…」


ハンナはコクコク頷きまくる。


とまぁこんな感じで、王宮での俺の立場がおかしな事になっているのだ。


「あはは…皆ありがとう。ドラギアス王のおかげだよ」


「だが元はドラギアス王も罪を犯していたと聞いたぞ!それをミヤタ殿が諭し、導いているとか!」


えぇ〜?!


「さすがミヤタ様。悪を討ち滅ぼすのではなく更生させ光の道へ導いていく…正しく天の遣いですね」


「あぁっかっこいいですわミヤタ様ァっ…今夜はどうかわたくしと一夜を共に…」


噂には尾ひれが着くものだが流石に膨らみすぎじゃ無いか?俺ただのモブ兵だったよな?!


ハッ…なんか後ろから視線が…


振り返ってみれば壁の縁から半分だけ顔を出す竜王の姿。その巨体と鋭い視線は全く隠しきれていない。


「ど!ドラギア…」


あっ逃げた!


そう。ここ数日、立原竜王の機嫌が頗る悪い。


そりゃまぁ一緒に貴族捕まえたのに身に覚えのないドラギアスの過去の愚行のせいでちゃんと評価されないのは嫌だよなぁ…俺だけ過大評価されてる訳だし…


「ちょっと追いかけてくるので、今日も一日よろしくお願いします」


「ハイ!……あぁ〜…ミヤタ様。本当にカッコイイですわぁ…抱いてくださらないかしら」


「こらマリア。主に向かってなんたる無礼。はしたないですよ」


「とか言ってぇ、アンシェルも主を狙ってるの知ってるんですわよ?」


「そうだぜ!アンタがミヤタ様のハンカチネコババしてんの知ってんだからな!」


「ちっ違います!そのような罪深きこと私がするはずないでしょう!」


「黒いはんかち……机の…引き出し」


「ロシェさ…なぜそれをッ」


「やーいへんたーい」


「泥棒ですわね」


「あっ貴方達こそ、掃除のふりをしてミヤタ様の寝床をくんかくんかしてること、知っているのよ!」


「なっ?!そ、そんなはしたないことしませんわァ!」


「やれやれお前たち……いい加減にせんか…」


言い争う新たな仲間たちの声を背に俺は竜王の後を追う。


図体の割に結構足速いなっ…けど、行先はわかってる…


暫くしてドラギアスの姿を見失ってしまったが俺は迷わずルキアの部屋を目指したのだった。


「宮田クンがぁめちゃくちゃチヤホヤされててぇ…なんか人気になっちゃってんのぉ〜」


「それなぁ!ミヤタだけ手柄独り占めでずりィ!」


「さっきなんて巨乳のお姉さん達に囲まれて鼻の下伸ばしてるしぃ…」


「ミヤタはおっパイでかいヤツ好きだからなァ。ちなみに俺はケツと足派なァ」


「ミヤタさんってそんな感じの方なんです…?」


「そぉだよ天使クン!あの魔王的な笑みは美女ハーレムのためだよぉ!」


「アイツギャル王国乗っ取るつもりだぜェ!」


「おぃこら」


予想通り。全くギャルの思考は意味わかんないのに単純だな。

ルキアとドラギアスが揃って肩を跳ねさせる。


「黙って聞いてれば好き勝手言って…」


「だって宮田クンが…宮田クンがモテてんのが悪いんじゃん!」


「俺だって困ってるよ!なんか英雄視されてるし…みんなのおかげだって言うのは伝えてるけど」


「そーじゃなぁああい!もぅっ宮田クンのニブチン!童貞!」


「んなっ?!」


ドラギアスは窓を開け放つと大きな羽を広げて飛び出してしまった。咆哮にも似た泣き声と思わしきものを上げながら。


「一体何だったんだ…」


「ラブだよォ、ラブ」


「え…ラブなんですか?」


「え?何が?ラブ?ハート?」


「はっ…まだまだァお子ちゃまだねぇ、ミヤタは」


「なんっかムカつくなぁ……ほんと、なんで怒ってんの…?」








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