第十話「外れた限界…」
あ〜あ、グレイが切れちゃった
――月明かりがわずかに差し込む深い森。
赤い瞳が暗闇で光り、息を荒げて迫る。狼?と熊?のような見た目の生物で素早く動く
「グ、グレイ…ただの魔物じゃ‥無い!」
「落ち着け、アーシェ‥わかっている」
魔物は獰猛に唸りを上げ、地を揺らすような一撃で木々をなぎ倒した。
グレイは咄嗟に無属性の魔法を唱えた
「白の盾!」(中級クラス)
鋭い爪が白い盾に阻まれるが、その力は圧倒的で、容易く白い盾を砕いた
その瞬間、アーシェは地面の草の魔力をまとい、地面から伸びたツタで魔物の足を縛ろうとする。
「草縛鎖!」(中級クラス)
だが、魔物は荒々しく振りほどき、跳躍して二人の間に割り込む。
その巨体が地面を叩きつけ、衝撃波が二人を吹き飛ばした。
「うっ……!」
グレイは素早く立ち上がり、右手に持った杖でマナを貯める
「小爆発!」(初級クラス)
勢いよく放たれた爆発は魔物の肩に直撃し、魔物の右腕をふっとばす程度だったが魔物は悲鳴をあげつつもなお立ち上がる。
「まだか、まじでしぶといな!」
魔物が咆哮しながら、三本の巨大な爪でグレイに襲いかかる。
咄嗟に無属性魔法で、衝撃波を起こしてどの勢いで回避しようとしたが、爪がかすり、左腕に深い傷がつく。
「くそっ!」
アーシェは苦しげに立ち上がり、グレイに叫んだ。
「グレイ、わたしが前に出て、一気に魔物の動きを封じるから!」
「まて!アーシェ!言っちゃだめだ!」
とアーシェに言った時はもうアーシェは集中を高め、魔力の流れを整えていた。
「草縛鎖、最大展開!」
地面から無数のツタが伸び、魔物を強力に縛り上げる。
しかし、魔物は咆哮と共にツタを引き裂き、アーシェに猛攻を仕掛けた。
「い、イヤ…だ!」
深い一撃がアーシェの腹部に入り、彼女はそのまま倒れ込む。
「アーシェッ!」
グレイは叫びながら駆け寄り、白の盾と小爆発で魔物を押し戻す。
「アーシェ、大丈夫か?」
息が浅くなる中、かすれた声で
「…グ‥レイごめんね、私もうだめかも…」
「…謝んな、全ては俺の責任だ」
と言いアーシェをその場に置いて自分の右ポケットから別の杖を取り出す
「おい、お前ら…今から地獄を見せてやるよ」
と言い魔物が瞬きする間に二体の内一体の体に風穴が空いていた
そして、グレイの左腕の傷もなくなっている
「水魔法蒼波貫穿、草+光魔法女神の光」
しかも、詠唱が魔法がでる前に遅れてやってくる
「さぁ、どうする魔物」
と言った瞬間、魔物がグレイを切り裂こうとした
「やっぱり言ってもわからないか」
「毒魔法致死量超えの毒」
と言い相手に杖を一刺し。すると、相手は後ろにバタ!と倒れた
「お、終わった〜。ってアーシェ!」
女神の光の柔らかな光がアーシェの傷口を包み込み、徐々に傷が塞がっていく。
アーシェはうっすらと目を開け、かすれた声で言った。
「グレイ………」
グレイは無言で彼女を抱き寄せた
「守れなくて、ごめん…」
と言い学園に瞬間移動した
今回の魔物A +程度の力持ってるよ