図像獣図鑑
ネタバレあり。こちらも随時追記していきます。
クレスタ―と呼ばれる、本作の怪人枠
邪教武僧集団マレフィクスの神官の持つ特殊な魔法石を何らかのシンボルに挿入する事で生まれる楔型の宝石クレスト。それを更に対象の無機物へ突き立てる事で生まれる。
名称は○○(実在の生物)クレスタ―だがその姿形は神話や伝承生物のそれである。カッコ内は伝承生物とモチーフ
1ブルクレスタ―(ミノタウロス+トラック)
身長3.1m
体重290kg
図像獣第1号。トラックにひき殺されそうになったガルウの持つ宝石から誕生した。力自慢のクレスタ―で頭の2本の角から破壊光線を放つ。創造者に似て短気かつ狂暴。
2モールクレスタ―(ノーム+電動ドリル)
身長1.5m
体重190kg
ザパトの持つ宝石から誕生した、大地の精霊ノームを模したクレスタ―。最大の特徴として小人のような人型形態とドリルタンクの2形態を持つ。図像獣精製の為の宝石収奪が任務。
3シープクレスタ―(天使+バレンタインチョコの箱)
身長1.63m
体重45kg
地球のある次元に適応した最初のクレスタ―。バレンタインをメチャクチャにするというガルウの意思に反し「誰かに想いを伝える」というバレンタインチョコの影響か破壊衝動ではなく一目惚れしたヴィダリオンの為に行動しようする。背中に羽があるが飛ぶことは出来ない。全身に配されたリボンで相手を絡めとる。
4ゴートクレスタ―(悪魔+業務用コンロ)
身長1.87m
体重160kg
ガルウによって作られたバレンタイン壊滅の為の第2のクレスタ―。頭部の2本の角に付いたツマミを回転させることで炎の温度を調節でき口と両手から放射する火炎の最高温度は10万℃にもなる。同時に失敗作と認定されたシープクレスタ―の抹殺も任務である。
5ファルコンクレスタ―(ロック鳥+旅客機)
全長75m~無限
全幅64m~無限
全高19.2m~無限
プレハが新たに造りだしたバイオクレストにより誕生したバイオクレスタ―第一号。太陽光発電により動く元となった旅客機の特性を受け太陽光を吸収して無限に大きくなり地球全土を覆いつくそうとする、プレハの画策する地球氷河期計画が使命。
6ファルコンクレスターベビー
翼開帳2.5m
ファルコンクレスターが自身の防衛や地上攻撃の為に造り出した眷属。ファルコンクレスターの羽から生まれる。
マッハ2で飛び氷の衝撃波で地上を氷漬けにする。ベビーの名の通り知能は低く何にでも興味を引かれる性格で耐久力も低い。親や邪神官らの命令で集団で行動する。
7レイブンクレスタ―(フギンとムニン+時計)
身長1.55m(鳥人形態)
体重50㎏(鳥人形態)
邪神官ザパトが人間と機士両方を徹底的に研究して生み出したバイオクレスター。一般的なカラスに擬態した通常形態では人間の後悔といった負の感情を具現化した特殊空間にその人間を引きずりこむ。戦闘形態である鳥人形態では時計を模した盾の針を操る事で相手と自身の動きを加速もしくは遅延させることで攻撃を確実に当ててくる。
8レイブンクレスタ―強化体
身長1.61m
体重50kg
盾に擬態していた2羽目(弟)と融合したレイブンクレスタ―の強化形態。時間操作能力は強化前のような針を動かすようなことをせずとも能力を発動でき、加えて対象の動きを完全停止に追い込むほど強化されている。ただし弱点も据え置きで本人の意図しない不意打ち的な動きには相変わらず能力を封じられてしまう。
9シダークレスタ―(マンドラゴラ+拡声器)
身長25センチ
体重0.5kg
杉花粉を基に邪神官プレハが生み出したバイオクレスタ―。あらゆる植物に寄生し、仲間を増やす。1体1体は非力だが数が集まるとその奇声が生み出す超音波はあらゆる物を粉砕する破壊音波へと変わる。人間の食料品を消滅させる(家畜の飼料も植物由来が大半の為)侵略の花作戦が使命。成長すると頭部の剣状の葉が四方に開きメガホン状の花を咲かせる。ここから発する超音波砲は機士らの体を破壊するほどの力を有する。
10シダー・マザー
身長35m
体重3t
シダークレスタ―の親株に当たる存在で生み出したシダークレスタ―を吸収・融合して巨大化した。根や枝で攻撃する他、巨大なメガホン状の花から発する超音波砲は町1つを消滅させる威力を誇る。
11コブラクレスタ―(ヒュドラ+発電機)
身長50m
体重80t
邪神官ガルウの作り出した蛇型バイクレスター。常に帯電しており、その磁気で周囲の機械を狂わせてしまう。ビルを基礎部分から締め上げて破壊するパワーと口から強力な電光を放つ。機械で出来た機士らにとってはまさしく天敵と呼べる存在である。中央の首は電気エネルギーを得ている限り不死身でそれ以外の首は破壊されても即座に首を増やして再生する。
12 ハウンドクレスタ―(ブラックドッグ+信号機)
体高140cm
体重100kg
後のなくなった3神官らが全てを賭けて創り出した猟犬型バイオクレスター。赤・黄・青の単眼の3体が存在。3神官それぞれの眼に該当する個体に各々の精神のコピーを頭脳としている。黒い靄となりあらゆる場所に出現し、俊敏な動きでその爪と牙で敵をズタズタにする。
最大の特徴は単眼ごとに発する光でこれを受けた者の精神を以下の特性によって操る事が出来る。
赤:行動や社会規範等の良心に属する精神の停止。この光を受けると食事や睡眠をとらない、犯罪を躊躇しなくなる。ただし一度この光を受けた者がこの光を再度浴びると元に戻る。(停止する事自体を止めてしまう為)
黄:危険信号を発する事で自身に対する永続的な恐怖を与える。
青:赤とは逆に行動や悪の精神を加速させる。この光を浴びた者は自身の内の欲望や今している行動を抑える事が出来ず、死ぬまでその行動を止められなくなる。こちらは何度も光を浴びせる事で行動をエスカレートさせることが出来る。
13合体ハウンドクレスタ―(ケルベロス+信号機)
体長13m
体高13m
体重33t
上記の3体のハウンドクレスタ―が合体した姿。全ての能力が33倍に増幅されているのに加えてこの形態のみで能力に口から吐く火炎弾がある。また体毛はダイヤモンドより硬く絹よりもしなやかであらゆる攻撃を受け流してしまう。また分離も自在に可能である。
14合体ハウンドクレスタ―強化体
体長16m
体高16m
体重66t
合体ハウンドクレスターに3神官が全ての力を注ぎこんだ最終形態。体毛が赤くなり正機士さえも吹き飛ばす力を有する。
15 ゴートクレスタ―Ⅱ(サテュロス)
身長172cm
体重75kg
器物ではなく人間にハイクレスタ―の体の一部を加工して作ったクレストを融合させることで生み出される、HBクレスタ―第一号。
かつてのⅠ号と違いより人間と悪魔に近い形状をしている。最大の特徴はその対象とする人物が恐れていたり憎悪している人間の姿をとる事でこれは周囲の人間によって全く異なる姿を見せる事が出来る。
16 巨大HBクレスタ―G
体長11m
体重7.5t
ゴートクレスターⅡが宿主を失った事で現した真の姿。紫がかった黒い煙のような不定形体で敵の攻撃を無力化する他自身の生命の源たる核を任意に動かす事が出来る。
17 ライオンクレスタ―(スフィンクス)
身長180cm
体重115kg
剣ヶ峰学園高等学校生徒会長、礼徳律子がバットハイクレスタ―の細胞にて造られたHBクレストで変化した姿。
ライオンモチーフだけに強力な手足の爪や噛みつき攻撃の他頭部の髪を変化させた拘束糸で敵を縛り上げる能力を持つ。なお正体を隠す為怪人体は雄ライオンで声も男の物である。
18 巨大HBクレスタ―L
体長10m
体重9.5t
ライオンクレスタ―が暴走した姿。第一形態はいくつもの種類の大型ネコ科動物の頭を全身に備えた姿そして宿主を失った事でこれらの頭の抜け落ちた穴を埋める様に包帯で全身を巻いた第二形態に分かれる。
19 スコーピオンクレスター(ギルタブルル)
身長171cm
体重135kg
無期懲役の判決を受けた極悪ハッカー、小端威路がスパイダーハイクレスタ―の細胞で作られたHBクレストによって変異した姿。ずんぐりした体で見た目はゆるキャラのようだが尾の先端から放つ緑の光弾はコンピューターウイルスの一種で、電子機器や無機物を狂わせて操る上その中にある情報を盗み見る事が出来る。これは機械である機士にも有効で彼らの攻撃をことごとく回避し、両腕の盾にもなる鋏で切断する戦法を得意とする。また鋏からは弾丸を連射できる。
最初の戦闘で傷を負い、尾の先をトゲ付き鉄球に交換され、謎の黒い液体をかけられる改造を受け再出撃する。
モチーフのギルタブルルとはバビロニア神話ののサソリの怪物のことである。
20巨大HBクレスターS
身長11.1m
体重22.5t
スコーピオンクレスターの中から出てきた黒い体液が変化した真の姿。尾の先が板金鎧と槍と盾で武装した騎士となりサソリの鋏と同時攻撃で相手を翻弄する。
21合体図像獣マンティコア(ライオンクレスター+スコーピオンクレスター)
身長2.34m
体重390kg
青と黄、2つのHBクレストと破壊された魔銅兵タロスの残骸から生まれた2種類の図像獣の機能を戦闘用に特化させた形で再構築、生み出された。
攻撃力と防御力に特化しており作戦を理解するだけの知能もあるが言語は基本的に話さない。頭脳を司るタロスの頭部の両目からの緑のビームの他右腕のライオンの頭を模したクローは口内から火炎弾を、左腕のサソリの尾を模した盾の先端の針は最大6mまで伸びるだけでなく飛ばす事も可能。
モチーフは古代や中世の博物誌等に記載された人間の頭部に獅子の口と体そしてサソリの尾を持つ怪物マンティコア。
22合体図像獣エアレー(ゴートクレスターⅡ+ライオンクレスター)
身長2.18m
体重217kg
赤と黄の2つのHBクレストと破戒されたケンタウロスの残骸から生まれた合体図像獣第2号。単純な身体能力はケンタウロスに毛が生えた程度だがこちらは特殊機能に重点が置かれ両肩の角(長さ通常60cm~無限)は360度あらゆる方向に向ける事が出来、挟み込む事も可能。更に全身から流れる血のような汗は特殊な液体爆薬で1滴でダイナマイト100本分の威力の破壊力を持ちこれは自分の体以外の物体に触れると爆発する仕組みになっている。それ以外には角での攻撃を行う為取り回しのしやすい小弓を使用する。
モチーフは西洋の建築物や紋章にも採用された山羊の体とイノシシの牙、ライオンの尾を持つ怪物エアレー
23合体図像獣キマイラ(マンティコア+エアレー)
身長3.13m
体重290kg
合体図像獣マンティコアと合体図像獣エアレーを融合強化して生み出された図像獣。頭部がライオン、胸に山羊、腹部にサソリの頭があり、それぞれから火炎、ビーム、弾丸を放つ。左腕はマンティコアと同じだが右腕はタロスの物になっており武器はゲッグの形見のハルバードを装備している。また背中にコウモリの羽を持ち飛行可能でこの羽はサソリの鋏へと変形する。加えて体を瞬時に再生する超回復力も持つ。
非常に強力だがかなり無理なバランスで生み出されており、羽の付け根が弱点となっている。
24ナイトクレスター・ハーピィ
身長1.77m
体重190kg
ナイトクレスター・プレハが聖骸布の探索用図像獣の試作型としてカローニンを改造した姿。元の人格はクレストによって抑え込まれている。
大きな特徴は両肩の特殊音波探索装置と下半身が180度回転させる事で鳥のような爪と逆関節を持った機構である。
音波探索装置は肩部の羽を擦り合わせる事で周波数を変える事で破壊音波となる。逆関節による機動力で翻弄しその爪で相手を拘束、破壊音波を撃ち込むことが基本戦術。
25ナイトクレスター・ヘカトンケイル
身長5.22m
体重4.78t
ナイトクレスター・ザパトによってマリニエール率いる督戦部隊員10名がセンチピードクレスター(ムカデ)のクレストの欠片を秘密裡に埋めこまれ、合体誕生した。
20本の腕による腕力は勿論の事、最大の特徴として自身の体細胞(金属粒子)から武器を生み出すことが出来る。
これにより、剣や投げ槍、アーキバスランチャーやコートオブアームズを絶え間なく生み出し、波状攻撃で敵を殲滅する。
ただし、この能力を使えば使うほど自身の体を文字通り削る事になる為、長期戦に持ち込まれると武器を精製できない、身体の不調を起こすといった欠点と隣合わせである。
由来はギリシャ神話の巨人ヘカトンケイルから
26図像獣セイレーン(航空ドローン+フクロウ)
身長1.68m
体重101kg
ナイトクレスター・ハーピィのデータを基に作り出された廉価版と言うべき図像獣。両目に備える、ハーピィの音波探索装置は強化されたが音波砲は威力が低下している。鋭い爪や嘴等攻撃面に優れる反面防御力は低い。破剣兵団総長ロベールに数体が貸与されている。
27ナイトクレスター・ナックラヴィー
平均身長1.90m
平均体重210kg
海上及び海中での戦闘及び作業用に生み出された量産型ナイトクレスター。アザラシの背中に騎士の上半身が乗っているという異形の姿。隊長機と一般機に分かれており、隊長機は右手にトライデント、一般機はモリを装備する。
共通装備として頭頂部の辮髪型の蛇腹剣とアザラシの口から吐くあらゆる金属を腐らせる腐食液がある。こちらも破剣兵団総長ロベールに10体が貸与されている。
元ネタはアイルランドの怪物ナックラビーから
28合体図像獣スキュラ(セイレーン+ナックラヴィー+ロベール)
身長4.12m
体重976kg
破剣兵団総長ロベールの裏切りを予期したマレフィクスがガルウに与えたクレストから生み出された図像獣。
頭部がフクロウで体は騎士だが下半身は腰の中央に馬、その左右に4つのアザラシの顔を持つ、魚竜のような姿をもつ。
嘴からの音波砲と翼を変化させた左右3対の蛇腹剣、馬の目からの熱線にアザラシの口から腐食液を放水の様に放つ。蛇腹剣は音波による振動と連動した高周波を発しており、攻防一体の武器となる。
29奇怪巨人ゴリアテ
身長5.21m
体重12t
闇に侵された聖杯を浄化する聖骸布の力を完全に抑える為にナイトクレスター・プレハが開発、ナイトクレスター・ザパトが操縦する機動ロボット。古代の重装兵士の埴輪その物の姿に短槍と円盾を持つ。武装及び全身の鎧は元聖戒機士団の機士達の部品と装甲を流用している関係上、聖骸布のエネルギーを吸収し、自らの力に変えてしまう特性を持つ。
その一方で槍先から重力剣ガナドールの重力波を放つといったザパトの能力も再現されている。
名前の由来は旧約聖書に出てくる巨人ゴリアテから
30奇怪巨人エンキドゥ
身長4.27m
体重9.15t
ナイトクレスター・プレハが開発し、彼女自らが操縦する起動ロボット第2号。側頭部に2本の角の生えた猿または猿人といった見た目でゴリアテと違いこちらは機動力を重視した設計になっている。
巨体に似合わぬ俊敏さと両腕の爪が武器でこの腕には地面を流砂化するプレハの能力が備わっている。
名前の由来はメソポタミア神話に登場する英雄ギルガメッシュの親友エンキドゥから
31図像超獣テュポーン
身長333m
体重333.333t
マレフィクスによって生み出された最大最後の図像獣。人間の頭と胴体に樹木状の下半身、鋭い爪を生やした両腕と両肩に毒蛇の群れ、背中にコウモリの翼を持つマレフィクス以外の図像獣の融合体である。両肩の毒蛇と口と木の根からそれぞれ熱風、冷風、砂嵐、酸の風を放つ。また巨体故に小回りが利かないが体の一部を図像獣に変化させることで肉薄した敵を迎撃する。
総合戦闘力は主マレフィクスと同等であり、図像獣の集合体という特性上支配力をはねのけて反逆する可能性を秘めている為、マレフィクスはこれを作りたがらなかった。今回は邪神官ザパトの忠誠心により、その恐るべき力がヴィダリオンらに向けられる事となる。
由来はギリシア神話の怪物の祖たるテュポーンから
暗黒魔械竜マレフィクス
身長666m
体重666.666t
全ての図像獣の生みの親にして神たる、最初の図像獣。
その姿は機械の黒竜である。悠久の時を封印された影響か全身にガタが来ており自身の攻撃の反動で体中から火花が出る程弱体化している。
武器はその巨体から繰り出される爪や尻尾そして口から発射する熱線は直径60km地帯を溶鉱炉に変えてしまう威力を誇る。
またその体から剥がれ落ちる金属片は図像獣を生み出すクレストそのものである。