表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

狂気と正気

作者: JunJohnJean

「バカと天才は紙一重」と良く言われるが、20世紀の天才と言えば、アインシュタインが挙げられるだろう。しかし、ここで天才を云々するつもりはない。ごく普通の人と頭のおかしい人の違いはなんであろうかと推察するに留まる。


 もう一昔前の話だが、パリの地下鉄の駅で声を張り上げて喋っている人に出会うことが多かった。これといった人に話し掛けるでもなく、見た目には精神異常者がうろついて所構わず、咆えているという感じだ。空間を見詰めて喋り続けるこの人たちは聞いている人がいると妄想するのであろうか?幻覚を見ているのか?


 近年、パリの地下鉄では、むしろ、携帯の通話相手と長らく喋ってる人が目立つ。話の内容はというとごく普通の会話。手短に話せばいいのにと思いきや、延々と続く。うるさく感じられる人もいるだろう。この人たちは周りの人のことを考えないのだろうか?あるいは、周りの雰囲気が感じられないのか?昔一人で誰も居ないのに大声で喋っていた人が携帯という機器を手に入れ、満足気に喋っているのだろうか?


 はてさて、正気の人と頭のおかしい人との違いはなんであろうかについて、G・K・チェスタートン*は次のように言っている。


「狂人は正気の人間の感情や愛憎を失っているから、それだけ論理的でありうるのである。実際、この意味では、狂人のことを理性を失った人と言うのは誤解を招く。狂人とは理性以外のあらゆる物を失った人である。」



*チェスタートン Chesterton、Gilbert Keith

[生]1874.5.29. ロンドン

[没]1936.6.14. バッキンガム、ベコンズフィールド

イギリスの批評家,小説家。ジャーナリズムに入り、ユーモアに富んだ逆説や警句を駆使した。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ