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ボーイ ミーツ インビジブル ガール
隣に誰もいなくても、笑って。
一緒に笑ってくれる人が、隣に来てくれるから。
小学生だった頃の私は、おそらく他の子供達もそうであったように、家の壁や階段から鳴る、ピシッ、という音に特別な意味を感じていました。
自分の部屋に一人でいる時に、見えない存在がいると疑って、部屋の隅に『わかってるわよ。そこにいるんでしょ?』と話しかけていた、恥ずかしい過去もありました。
気配の正体が、幽霊か、座敷童子か、わからなくてもよかったんです。
私は気づいているのよ、と伝えることさえできれば、安心して眠ることができました。
もしかしたら、そこにいたのは。
透明人間だったのかもしれません。




