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雨の日に笑うの、透明人間。  作者: 踏切交差点
大学4年
23/51

クイズ

「僕は、君の恋を叶える。そう約束してくれたのに、守ってくれなかったじゃん」


夏休み。

桜は傘もささずに雨に打たれながら、最寄り駅から自宅へと歩いていた。


電車の中でビニール傘を置き忘れてしまっていた。


「大事な傘じゃないと、うっかり忘れちゃうことが多いね」


独り言をいっているうちに、悲しみが深まってきた。


嗚咽を漏らしながら、言った。


「……私がいないと私を求め、私がいると私の前から逃げるものってなーんだ」


優との楽しかった、2年前の日々を思い出す。

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