断罪の準備
長いドラグルートの森を抜けて
王都にまで戻って来た
そして今、王城の前にいるのだが‥
問題が起こってしまった
そう何故、私が帰ってきたのか?と
門番をする兵士は混乱し城に入れてくれないのだ
そして門兵の目の前には
憑姫として有名なアイシャと
魔物により死んだと噂されたスピールトの
第3王子の姿のハクが目の前なのだから
混乱したというよりは驚いているようだったが‥
「……通しなさい」
「しかし!魔物を此処に通す訳には!!」
「黙りなさい、私は第2王女アイシャ
此処の王城の姫です
憑姫?魔物?関係ありません
皆、忘れているのですね
‥この国は魔物と人が絆で結び作った国
さあ、思い出したなら早く通しなさい!」
「…………分かりました
お帰りなさいませ、アイシャ姫」
「ええ、ありがとう
貴方、きっと出世するわ、私が保証する」
「ありがとうございます」
「先輩、大丈夫なんですか?」
「構わない、アイシャ姫の言う通りだ
この国は魔物と人が分かり合い絆の力で出来た国だ
そんな些細な事さえも、あの方は
アリシア姫は忘れてしまったのだ」
「……そう、ですね
アイシャ姫、私が案内しましょうか?」
「いえ、大丈夫よ
付き添いの方達、私を助けてくれた方々に
案内を頼みますから」
「かしこまりました」
なんとか門を通り
ドラグルートにくる前に居た場所にと
戻って来ていた
ーーもう終焉だ
その実感をヒシヒシと感じてきていた
とある部屋の前に私達は立ち扉を叩くと
中から扉が開かれた
そして私を見て抱きしめてくれたのは
私の姉でもあるプルメリアだった
「良かった‥本当に良かった‥無事で‥」
「ただいま、プルメリア」
「おかえり、リコリス
‥すいません、アリシア姫に‥
えっと‥そちらは?」
「……コウだ、君の父親だ
生まれた姿しか見て来なかったが
君はアイシャに良く似たんだな‥」
「お父さん?この方が
でも見た目は、母さんから聴いてたハクさんに‥」
「ああ、その事の説明からだな‥
プルメリア、後ろに立ってる奴は?誰だ?
片方はレナだとは思うのだが‥」
「はじめまして、コウさん
レナ・エリュトルブです
以前に訪問して会う事は出来ませんでしたが‥」
「大丈夫だ、で彼は?プルメリア」
「ああ、彼らも会いたいと思ってな
一緒に此処で待とうと言ってたんだ
彼はクリスさ、彼はハルジオンと同じように
輪廻者でもある」
「はじめまして、クリス・ムクリムです
‥リコリスも、お帰り、無事で良かった」
「うん、ありがとうクリス」
「とりあえず中に入りましょう
積もる話もありますからね!」
「そうですね‥アリシア姫」
「もう、プルメリア
私の事はお母さんでいいのよ?
リコリスも私の事をお母さんと呼ぶから、ね?」
「は、はい、お母さん」
「うふふっ、娘が出来たみたいで嬉しいわ
わざわざ沢山の椅子も用意してくれたみたいで
本当にありがとうね」
「いえ、そんな事は‥」
プルメリアは少し緊張しながらも
上座側の方にアリシア姫とコウさんを座らせると
下座の方に私達は座って
今までの話を全て語り出す
お互いにあった事を、話しながら
皆がドラグルートを抜けて疲れてもいるが
時間が迫っているという事もあり
私達が偽物のアリシア姫を断罪するのは
明日という事になった
幸いにも余ってる部屋の数や
ベットの数は沢山あるらしく
私達は何人かに分かれて寝る事にした
もうすぐ終わるんだ
その気持ちを感じながら私は
明日の事を考えながら眠るのだった‥‥




