修羅場と同士?
私の両手は
今、まさに修羅場となっていた
この状況から遡る事、数時間前の事ーーー
いつも通り先生がやって来て朝の朝礼の時間に
「今月からクラブ活動が始まるからな
何処にするか見学して
皆、必ず提出するように!」と言う話があった
この学校では1年の頃からクラブ活動があり
授業の一環として毎週金曜日の午後から
全学年の全員が移動して活動をする
クラブ活動では様々なクラブが存在しており
手芸・演劇・剣道・茶道など
様々なジャンルがある
基本的に第1希望になる事が多く
人気が、あっても、なくても出来るし
6年間あるので、沢山やりたい事がある人は
在学中の6年間で様々なクラブに入る人も居る
クロユリは、この学校に来て
初めてのクラブ活動なので
見学も今日から出来るので見たいからと
私を誘ってクラブ見学にと来た‥所までは良かった
そして、見学していたコーラス部で
以前の迷子を助けて貰ったプルメリアが居て
私に話しかけてきたまでは
クロユリも、まだ、笑顔だったんだけど‥
‥うん、なんだろう
男子なら羨ましくて嫉妬される状況になっている
プルメリアは私をコーラスに
誘ってくれていて
私自身は歌う事は好きなので
構わなかったのだが
クロユリは歌が得意ではない方らしく
私はクロユリの望む茶道部にと
お互いが私の手を片方ずつ掴んで離さない
いや、もう、どっちか離してくれないかな?
とりあえず二人に向かって痛いと言えば
慌てて私の手を離すも二人は喧嘩をしている
なんなの?この修羅場?
いらないよ?私は二人を好きじゃないよ‥
まぁ友達としてなら好きなんだけど
loveじゃなくてlikeだからね?
まぁプルメリアの所に入部すれば
フリージアも居るのだろうが
生憎と今、この場にはフリージアは居なかった
とりあえず二人を置いといて
クロユリと私に着いて来ていた友達達
(転校して来てから、クロユリを虐めてた人達)に
別の所を見たいから落ち着いたら
教室で待っていると伝えといてと伝言した
そしてコーラスの仲間たちにも
お騒がせしている事を謝りながら
プルメリアが落ち着いたら
仲良くなりたかった的な事を
伝えて欲しいとも伝言すると
コーラス仲間達は了解したと言ってくれたので
私は安心してコーラス部の教室を出て行く事にした
「あー修羅場コワイ
クロユリは好感度が高いのは分かるけど
なんでプルメリアまで?
私、迷子を助けて貰った‥だけだよね?
何処にフラグあったの?コワイ‥考えたくない
逃げよう、他の所も気になるし
此処から近いクラブは‥演劇かー」
そう思いながら
演劇部のある講堂を開けば
既に即興劇が始まっていた
劇は"赤ずきん"
主演である赤ずきんを見れば
赤いウイッグをしたサルビアが居た
ゲーム設定では彼女は演劇が得意で
良く男装を好んで男役を演じていたのだが
小学生時代は主演で女役だったのか‥‥
ゲームでは台詞にも無くて知らなかったな‥
私はゲームの[リコリスと花]の
設定や資料を纏めた設定資料本を買ってないので
各キャラクターのフラグとか
何故、リコリスを好きになるのか‥などは
詳しくは知らないのだ
クロユリのようにバットエンドで
幼少期に助けて貰った的な台詞があるキャラなら
何故、好きになったのかは知っているのだが
プルメリアのようにゲームでは台詞に無いキャラが
リコリスを好きになった理由は
全然、教えてくれなかったのだ
気付いたら‥という形しか触れられないキャラ達の
フラグは今は、まだ回収してないと思うのだが‥
(‥と思いたいのだが‥‥私は‥‥)
そんな事を考えて見ていれば
劇は終わっており演じた人達が
綺麗にお辞儀をしていた
演じた人達は見ていた見学者達に
良ければ一緒に‥という勧誘をしていた
勿論、私の所にも来たのだが
私の所に勧誘に来たのは
ゲームの攻略キャラであるサルビアだった
「‥あれ?赤ずきんと同じ髪色ですね
良ければ、私と一緒に演劇クラブは‥どうですか?」
「えっと‥人前で演じるのとか苦手で‥」
「‥そう‥なんですか‥残念ですね
先程の赤ずきんですが元々は絵本を
元にして演じていたんですよ‥って
有名な絵本ですから知ってますね‥ごめんなさい
普段の劇では自分達で考えてた物を
演じる事もありますし裏方の作業も
自分達でするので楽しいですよ!」
「え?自分達で考えてるんですか?」
私が驚いたように言うと
他の演劇クラブの人達は聴こえてたのか笑いながら
「そうそう、特にサルビアは
不思議な話を書くのが得意なんだ
面白かったのは女が女の子を好きになる話と
マホー?とかいう不思議な能力を持つ人の話かな
遠い国では魔法はあるんだけれど誰も見た事ないし
想像で書くなんて普通じゃ有り得ないだろ?」
「え!?」
私は彼らの言葉を聴いて驚いた
何故なら、この世界では、そもそも
"魔法"という言葉が存在しない
"魔"という言葉は存在するのだが
何故か"魔法"という言葉は存在しない
だから、こや世界では
魔力や魔法などの全てを"魔"と言うのだ
もちろん、前世の世界や他の国では
存在している言葉なのだが‥
フラルメイリーでは"魔"と言われるのが一般的で
"魔法"なんて言葉は使わないのだ
もしかして‥と思いサルビアを見れば
彼女は私の驚き声を聞いて
「もしかして内容が気になりますか?
良ければ見せてあげれますが‥」
「ぜ、是非」
そう私が言えばサルビアは
少しだけ嬉しそうにして案内してくれるのだった‥