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メモ(おとちが)  作者: riyo
リコリスと花 編
45/204

愉快なる遊び -side ⁇?-

ーー面白い


実に面白かったのだ


我が"神"から奪った開けてはいけない<箱>と

その箱を開ける<鍵>を奪って

遊んでやろうと、そう決めた時から


ーーいや正確には

開けられない<箱>と開けるだけの存在である<鍵>に

自身の力を使い[人]にした時から‥だろう


我の力を使い開けてはいけない<箱>は

"(わざわい)"を

自らの"糧"として自分が住む根城として決めて


我自身が作った<箱>は<鳥籠>と名称し

開けてはいけなかった<箱>から

<鳥籠>を見る為に作った


ーーこうして"遊ぶ"材料と

遊んだ物を見る場所を作り上げた


<鳥籠>は以前の<箱>と同じ存在として

我が作った物を置いて遊ぶ"遊び箱"になった


唯一、我が存在する<禍箱(わざわいばこ)>と

<鳥籠>を開ける事がが出来る<鍵>の[人]を

我が力を与えた[鍵人]を<鳥籠>の中に入れた


同じように自分の力を与えながらも

忌み嫌われる役割を与えられた"魔"を

"鍵"と同じように<鳥籠>の中に入れた


出来た<鳥籠>は我のみが鑑賞が出来る[箱]となった

[箱]の中で生きているか死んでるかさえも

我以外には見えない[箱]


ーーそれが面白く愉快だった


我が作った<鳥籠>で<鍵>であり

[人]になった"物"は<鳥籠>の中で少女の形となった


同じく我の力を与えた"魔"は[龍]となり

<鳥籠>の神として名前を与えた


少女にはヴェア、"魔龍"にはダァムとして


そして沢山の"人"を作り出して

ヴェアの国は魔を嫌う[人]らしい国となった


我の作った[人]達は"心"を持っていたからこそ

そして自分の力を与えた"魔龍"に

忌み嫌わせるように仕組んだからこそ

<箱>の中は我にとって面白い物になった


唯一、面白かったのは

ヴェアがダァムに惹かれた事だろう


自らの国が"魔"を嫌っているのに

やはり本来は<鍵>でありながらも

我の居る場所を開けれる存在という事を

本能的に理解しているのだろう


そういう意味では恐ろしさを感じつつ

我の心の面白いという部分が勝ち

<鳥籠>の中を鑑賞を続けたのだ


ーーそして2人は結婚した


2人の結婚は驚いたがヴェアが産んだ子が

双子で"魔"と"鍵"を継いでいた事にも驚いたのだ


[人]の形ながら我の居場所や

<鳥籠>を開けれる[鍵]を受け継いだ

そして"魔龍"の力を"我"の力を受け継いだ


我は複雑ながらもヴェアやダァムに

双子の片割れ"魔"を受け継いだ子に

刻印をする事を提案した


我や"魔龍"を受け継ぐものは

いずれ、我の居場所に来られる存在だからだ


ヴェアもダァムも神である我の言葉に従い

双子の妹であり"魔"を持った子に刻印した


そして<鳥籠>から長らく見守り続けていると

"魔"を受け継ぐ事が出来る子は<鍵>を

受け継いだ子が産んだ"双子"に受け継がれた


だから我は<鍵>の子を王族とし

我の力を受け継いだ子に国を守るように告げた


<鳥籠>には我は入れない


鳥籠は内側から<鍵>を持つ者が

開けなければ開かないように自分が施したからだ


まさに<鍵>が内側に居るからこそ

我の出来る最大の"遊び(しじ)"だった


そして、ヴェアは長い月日が経つと亡くなった

しかし鍵は受け継いだ子が存在したので

最初に作った[人]が死んだ、ただ、それだけで


しかしながらもダァムはヴェアを愛しており

酷く泣いていたが、我は<箱>から見て楽しんだ


与えた人形が悲しさも憎しみを持つ事も

我にとって面白くて、たまらなかったのだ


だからダァムに告げたのだ


ーーお前も我が作ったのだ

我の箱庭になら、お前は存在が出来る

この<鳥籠>でヴェアを待てばいい

ヴェアは此処には来れない

彼女は本来、<鍵>であり双子の"鍵"持ちに

いずれヴェアの魂が引き継がれるだろう


所謂、[輪廻]と呼ばれるものだ


ヴェアは本来は<鍵>だったのだから

<鳥籠>を<箱>を再び開ける時に

生まれ変わる事があるかもしれない


いずれ<箱>が崩れる事は

我にだって分かっているのだ


そうしてダァムと共に

<箱>から<鳥籠>を見守り続けた


その間に<鍵>を受け継ぐものが

何度か双子を生むものの

ヴェアの魂は、持ってなかった


そして中々に双子が生まれなくなった中で

数百年ぶりに産まれたのが、彼女達だった


久しぶりの双子であると同時に

ヴェアの魂を持った子が存在した


それがアイシャだった


しかしながら、この国では

妹に刻印する形であり"魔"を持っているのも

アイシャであったのだ


アリシアには僅かながらも"我"の力と

同じようにヴェアの魂を受け継いでおり

我は、やっと長い<鍵>の遊戯が終わるのかと

楽しみで見ていたのだ


しかしながらアリシアもアイシャも愚かだった


本来なら"魔龍"に愛されるはずのアイシャは

ヴェアの魂を強く持っている


だからこそ"魔"になるべきにも関わらず

姉であるアリシアに正式な"刻印"をさせた


しかもアリシアはアイシャに騙されて、だ


これには、愉快で長らく見守った中でも

トップに入るほどに愉快だった


‥面白い、面白かった


見守り続けていると

アリシアが別の国の男と産んだ子には

"我"の力を少し受け継いだ子が産まれていた


アイシャには望んだ相手との子が産まれたが

双子であり片方に"鍵"が

片方に"魔龍"を宿しやすい体質の子が産まれた


これで鍵は受け継がれたので

アイシャには<鳥籠>の<鍵>の役割が失われた


しかしながらヴェアの魂は受け継がれず

彼女の中に残ってしまった


ーーこうなると愉快で仕方がない


"鍵を開ける者"と"最初の魂を持つ者"が

別々になってしまったのは愉快であり

これが<箱>の終わりかと思うと

堪らなく嬉しかった


<鳥籠>を見守り続けていると

何故か繰り返されるようになった


そうか、これが終焉ならば

キチンと<鳥籠>を内側から開けて<箱>に

生贄を捧げなくては終わらないのだ


今まで"我"が住んでいた"禍"の<箱>に

4人の贄と<我>と同等の存在が居ないといけない


これこそ"禍"の<箱>の正体であり

開けてはいけない"由縁"である


我と同等の存在というのは

此処に居る"魔龍"

だが魔龍だけなら足りないだろう事も考えて

魔を持つ者が此処には存在しなければいけない


後の3人としては

魔龍の事を考えるならヴェアの魂を持つアイシャ


ほかに贄となる少女を

此処に連れて来なければ

終わらない"遊び"だったのだから

つくづく"禍"という言葉の似合う<箱>だった


まぁ、その面倒な仕組みを作ったのは

我ではなく、忌々しい者達なのだが‥


そうして4回目の繰り返しにて

魔龍の魂の子と2人の少女が<禍箱>の中に来た


<鳥籠>を内側から開き<禍箱>を開けるには

魔龍の魂を持つ少女の"姉"

つまり鍵である姉の協力が必要なのだ


この魔龍の魂の子は

偶然にも鍵を開ける者に気付き

自ら少女達2人を殺した後

鍵の子を何らかの形で協力させるか

もしくは殺して此処に連れて来たという事だ


これには驚いたが

驚きは、他にもあったのだ


少女達は最後の賭けとして

自らの魂に似た性格を持つ少女達を

別の世界から呼んで

自分の魂に入れる[儀式]をしていたのだ


つまり少女達は、我が神ではなく

本来は[邪神]であり[人]である本物の神に

導かれて[儀式]を行ったという事


我を脅かす存在を呼び出して

禍の<箱>に隠れていた我と

<鳥籠>の"遊び"を面白くする材料を

連れて来たという事になる


こうして何度か繰り返して見ているモノを

ガラスの破片にして散りばめて置いて

我を脅かす存在を呼んで面白くした少女達に

お礼として、この世界を見せた


何度も自分が死んでしまう魔を持つ者の

歪んだ顔を見るのが酷く面白かったのだ


同じように怯えた顔で見る少女

いや、自ら生贄になった[人]の子を‥‥‥


そうして眺めて笑って見ていると


ようやく本物の神が

彼女達の魂に似た少女達を連れて来たらしく

<箱>が終わりを告げている


此処は<我>が存在する限りは

死する事のない普通の<箱>


そして最後の贄を連れて来て<禍箱>と

繰り返した<鳥籠>を終わらせるのも

<鍵>の役割である


さあ、そろそろ終焉だ


再び、繰り返すのか


それとも<鍵>に役割を教え

ヴェアの魂を連れて来て<箱>を閉じ

<鳥籠>を解放するのか


これは本物の神と我の闘いなのだから


愉快で楽しい遊びは、まだまだ続く


さあ、楽しもうじゃないか


本来の<箱>を開けるのも


<鳥籠>を壊すのも


彼女達の選択次第なのだから


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