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メモ(おとちが)  作者: riyo
リコリスと花 編
40/204

君に捧げる大切な贈り物 -side フリージア-

一般的にフラルメイリー帝国では

バレンタインには男性から贈り物をし

その返礼を女性がホワイトデーにするのが

普通なのだが‥


彼女は、俺の光のリコリス様は

プルメリア様の分は勿論だが

執事である俺にまでバレンタインの

チョコレートを用意して渡してくれたのには

非常に驚いたと同時に

何故、俺はバレンタインを忘れていたのかと

後悔もしていたのだ


日付というのには1番に

気を付けなくてはいけないはずなのに


それこそバレンタインの前日に

わざわざプルメリア様が手作りの

お菓子を自らの手で作る事を

不思議に考えなければいけなかったのに


俺は、すっかり忘れていて

用意していなかったのを当日、彼女に謝ると

彼女は優しく、ならホワイトデーに

お返しを待っていると告げてくれたのだ


だから、改めて彼女の事を何度も調べて

何が1番、嬉しいと思うのかを考えて買った物


彼女は甘い物が好きらしいし

可愛い物が好きだとも調べて知っている


形に残るものと形に残らないものを

どちらも俺にとっては特別な物だから

彼女が喜んでくれる事を願って俺は

ホワイトデー当日、彼女に声をかけた


「‥すまない、少し時間は大丈夫か?」


「あ、はい!」


「今日は、ホワイトデーで

俺から、バレンタインのお返しだ

バレンタイン、忘れたから‥そのお詫びもある」


「あ、ありがとうございます!

さっそく見てもいいですか?」


「あ、ああ‥気に入ってくれると良いんだが‥」


「‥これ懐中時計ですね!

それに凄く並ぶ事で有名で

美味しいと有名な[パルシェ]のショコラ!

凄く嬉しいです!ありがとうございます!」


「‥良かった‥不安だったんだ、少し

けれど君の笑顔が見れて良かった‥

…………?どうした?顔が赤いけれど‥

熱でもあるのか?」


「い、いえ///!だ、大丈夫です!!

本当にありがとうございますフリージアさん

私、大切に頂きますし

この素敵な懐中時計も大切に使いますね!」


「ああ」


君にあげた懐中時計は俺が時計店で

特別に作って貰った2つで1つの特別な物


彼女にあげた時計は

君の名前の花[リコリス]が表に

中を開けば俺の名前の[フリージア]の花がある


俺のは逆で俺の名前の花が表で

中に君の名前の花が描かれている


きっと俺が、この時計を使う事は無いけれど


せめて君の手の中では

時を共に歩んでくれるようにと

俺が願い買った特別な贈り物


父にも母にも告げれない特別な思いが詰まった物


どうか、君に伝わりませんように‥

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