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メモ(おとちが)  作者: riyo
リコリスと花 編
34/204

大切な人 -side サングリア-

続バレンタイン小話 サングリア視点

ーーバレンタイン


幼い頃は姉さんが僕の為に

作ってくれたチョコレートは


友達のリコリスさんの為に作る為のものになって

少しだけ"特別"じゃ無いのが悔しかった


けれど、姉さんがリコリスさんを

連れて来てくれた時、彼女の優しさが好きになり

今では僕も大好きな人


そして、姉さんがリコリスさんの

次に家に連れて来たのは"アヤメ"という

男みたいな女性だった


最初は男性とか思って牽制してたけれど

リコリスさんも友達だと言うし

姉さんも友達で演技を見習いたい相手なの

仲良くしたいのよ?とか言うから

認めるしかなかったのだけれど


それでも何回か家に連れてきて

少し話すと良い人だと言うのは分かったし

姉さんの事を大切にする人だと分かってからは

僕も何も言えなかった


けれど、次に連れてきた"アンシャンテ"だけは

少し許せない


明らかに姉さんがリコリスさんよりも

アヤメさんよりも優しく接している彼に

思わず嫉妬しそうになるけれど


あの人の見た目が怖すぎて近寄れないし

そもそも姉さんと話す時の、あの人の雰囲気を見て

認めるしかなかったのだから


‥きっと‥僕は好きになった相手には弱いのだろう


いつの日か、姉さんは、きっと

アンシャンテさんと付き合って

家から居なくなるのだろう


そうなると跡継ぎは僕となり

家業の"劇"を本格的に学んでいかなくていけない


僕の演技力は姉さんに劣るけれど

"中性的"な見た目は

(姉さんも同じ事を思っているだろうが)

武器だとも思っている


大切な姉さんを"アンシャンテ"という人に

取られてしまうのは気に喰わないし

けれど"兄"というのが居ないのだから

兄という感じで接してみるものの

彼は困った様子すらせず

逆に弟扱いしてくれるのだから

あの人も"良い人"なのは認めてあげる


でも、姉さんを泣かせたりするならば

僕は、あの人を許さないんだから

覚悟して貰わないと


ーー僕の大切な人


きっと姉さんの影響で


これからも増えるんだろうけれど


僕は、それを嬉しいと感じているし


姉さんが"幸せ"になってくれるように


僕が強くなるから、待っていて

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