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メモ(おとちが)  作者: riyo
リコリスと花 編
11/204

初めての友達 -サルビアside-

私の名前はサルビア


[リコリスと花]というゲームの世界に

転生した転生者でもある


リコ花でのサルビアは演劇が得意で

男役が好きという変わった子だったが

サルビアは前世の私に良く似た女の子だった


だから彼女に転生したのは少し嬉しかった

何故なら"前の私"もサルビアと同じく

演劇者だったからだ


演じる事を望んで夢の途中で

死んでしまった前の私だったが

今の私なら夢を叶えられるかもしれない


でも一つだけ気がかりがあった

それが主人公の存在である


私が思い出したのは小学生1年の頃で

彼女に出逢いフラグ回収するのは2年


主人公の心に惹かれて好きになるという

なんとも、ありきたりな理由のサルビアだが

彼女は他の攻略キャラよりは

ゲーム内でのエンディングは普通だった


だからこそ人気キャラであるサルビアを

主人公が選んでしまうのではないか?という事が

私の心配でもあった


サルビアが普通だからこそ

主人公がゲーム通りならば私は彼女を避けなくては‥


そう思っていた2年の頃

ようやくサルビアのフラグの日が来た


ゲーム設定など資料が書かれていたリコ花の

ファンブックの内容では

サルビアと主人公の最初の出会いは

クラブ活動の見学の日である


私と彼女とが出逢うのは演劇部の見学の時である


シナリオ通りなら演劇に興味を持った主人公(リコリス)

私が活動している演劇部に訪れ

勧誘する為に私が話しかけるのだ


まるでテンプレートのように彼女は訪れて

勧誘の為に私が話しかけたのだが‥

何故か彼女は

私の知るゲームの主人公(リコリス)ではなかった


私の書いた"前の記憶"を頼りに劇のシナリオの1つの

[リコリスと花]をモチーフに女の子が

女の子と恋をする話の事を聴いて彼女は驚いた


まさか‥と思い彼女を連れて

倉庫にと案内して彼女に自分の書いたリコ花を

見せれば彼女は劇のシナリオタイトルを見て驚いた


だから私も思わず素で

彼女に同じ境遇だったのか?と尋ねた


すると彼女は私も"同じ"かと聴いてきた


‥ああ、良かった


私は少し安心しつつ彼女と話をする事にした


以前の記憶を持つのは自分だけだと思っていた


けれど


初めて、初めて仲間に出会えた


出会った子はゲームしかプレイしてないし

記憶も辿々しい主人公(ヒト)だったから

私は協力しようと思った


私は自分の好きな人と恋をする事が出来る

けれど彼女は主人公で

本当に好きな人と恋をするのは難しいから


私はリコリスと友達になった


"前世"では出来なかった友達


初めて"今"に巡り会えた最高な仲間だから

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