49ネイト様に話す
私はシュナウト殿下とアシュリーの一件で神殿で保護すると言うことになった。
翌日には父が捕まったと知らせを受ける。
セダ叔父様は信じていたのにと落ち込んでしまうが、私は今まで話していなかった我が家の実情を話した。
母を嫌って外に愛人と子供と作り母が亡くなってすぐに再婚をすると私を眇めていたことも。
婚約者のシュナウト殿下も媚薬を使って横取りしようと企み、ぜいたくばかりして領地のお金に余裕にないことまで。
セダ叔父様も呆れてそんな父とは縁を切ると言った。
それに、私も前回の断罪の事はこれで回避できるとほっとした。
シュナウト殿下ともこれできっと婚約解消できるだろうし、父やアシュリーの罪もはっきりした。
後はコリー領の事を何とかすればすべてうまく行くはずだ。
ネイト様たち4辺境伯は神殿に秘かに集まりおじいちゃんや取り巻きの貴族のやっている横領や横流しの証拠集めに奔走していた。
でも、私にしてみればおじいちゃんの悪事はあまり関係のないことに思えた。
だが、このままおじいちゃんを見過ごしていては国のためにもならない事だと思った。
私は関係ないからと知らないふりも出来ない。
だから私は勇気を出してネイト様にこっそり話した。
「ネイト様、実は私、人の考えが分かるんです」
「はっ?どういうことだ?リンローズ。うん?俺の聞き違いかな。考えていることが分かるって?」
【はぁぁ、もう、リンローズ可愛すぎる。抱きしめて俺の腕に閉じ込めておきたい】
「はい、そうですね‥今ネイト様は私を抱きしめたいって思ってますよね?もちろんネイト様が野獣のようにならないと信じていますけど」
ネイト様の頬が強張る。私の頬は熱くなる。
「そ、それは…まさか本当に?」
「うふっ、ネイト様。だったら俺の思いはもうばればれなのか?ですか。わかっていますよ。ネイト様が私が大好きだって思っている事くらい」
ネイト様の顔がぶわぁぁぁと真っ赤になって行く。
「ま、まさか、俺の気持ちに気づいているとは‥シュナウトの事があったからリンローズはそんな気持ちの奴が近くにいると心配だろうと思ってあれほど気づかれないよう細心の注意を払っていたのに?あれも全部お見通しだったのか?」
「はい、だって、ネイト様最初に私に言いましたよね。惚れたって。それに心の声だた漏れでしたし‥本気で好きだとか思ってましたよね?だから嘘じゃないって思いますよ。まあ、あの時はまだ私にそんな力があるとは思っていなくてそんなはずはないって思ってましたけど」
「ぐぅぅぅ‥それでリンローズはどうなんだ?」
「えっ?私ですか‥ネイト様に好感は持っています。でも、まだ婚約解消もきちんと出来ていないんです。そんな状態でどうなんだと言われても困ります」
そりゃ、私だってとっくにネイト様の事、好感度アップ上がりっぱなしだし、あの時助けてもらって男らしいその人柄にも言うことなしで。いわゆる「あまいな」って最初に言った時にバチバチって来なかったと言ったらうそになるような‥でも、まだ一歩踏み込む勇気もないって言うのが今の本心。
「わかった。リンローズを困らせるようなことはしない。それに婚約がはっきり解消になったら改めて婚約を申し込む。その時は‥つまり、その‥はっきり返事を聞かせてくれないだろうか?」
「も、もちろん、その時が来たら真剣に考えます」
「じゃあ、約束だぞ」
私達は小指を絡めて約束をした。




