第013話 霊界の旅
第013話 霊界の旅
隣の三田さんのおばさんを先導役に、幽霊のハタさんと一緒に、光のトンネルを抜けるとお花畑に辿り着いた。
お花畑の先には大きな川がある。
これが噂の三途の川だろうか。
三田さんが思わず呟いた。
「これが噂の三途の川ですね。
噂には聞いてたけど、結構綺麗な感じの場所で天国っぽいわね。
いよいよ私も成仏したんだって実感するわ。
でもアリアちゃんは、まだ亡くなっていないわよね。
これ見えてるの?」
三田さんの質問にハタさんが割り込んできた。
「これはあくまで、あんたたちの想像物よ。
こういうのって、あくまで亡くなった方のイメージで勝手に想像されるもので、人によって違うわ。
霊とか神とか信じていないと、こういうのが想像できなくて、普通に地上世界みたいになっちゃうのよ。
それだと成仏できなくなって、永遠に彷徨うことになるのよ。
あんたたちはちゃんと信じていたから良かったわよね。
さっきの目指すべき光も、生前の行い次第では真っ暗で見えにくい人もいるみたいね。
成仏に導く光も無くて、三途の川もないと成仏するのも大変だって分かるでしょう。
三途の川の前で引き返して生き返ったって話は、良く聞く噂話だと思うけど、体のコンディション次第でしょうね。
もう体に戻れないのに、引き返してしまったら成仏出来ないただのオバケよね。
生前に良い行いをたくさんしていると、色々なサポートを受けられて、はっきりと見えるみたい。
まぁこんなのは、ただのパフォーマンスだから早く次に行くわよ」
ハタさんみたいなベテランがいると心強い。
ベテランなんて言ったら怒られるだろうけど。
三途の川を渡って向こう岸につくと、光のドアが見えてきた。
光のドアの先には、誰かが迎えに来てくれているようだ。
三田さんが光のドアの中に入ると、一斉に声をかけられた。
どうも三田さんの親戚の方々みたいだ。
お疲れさまとか、お久しぶりとか、みんなと懐かしい再開を楽しんでいるようだ。
周囲を見渡すとフランスの有名な宮殿の広場の庭園ように見える。
ハタさんが小さい声で教えてくれた。
「ここに出迎えで来てくれる人って、ソウルメイトや、親族とか、輪廻の時の仲間や、友達とか、前世も含めて縁のある方たちらしいわ。
別に絶対に出迎えに行く義務みたいなのはないんだけど、霊界って結構ヒマだから会えるのを楽しみにしている人は多い気がする。
もちろん守護神、守護霊、指導霊、先祖霊の方々は亡くなる前後から見守ってくれているし、状況によっては迎えも派遣してくれるしね。
先祖霊は人数が多過ぎるから知覚しきれないとは思うけど。
ペットとかとも会えるしテレパシーで会話も出来るのがスゴイでしょう。
ただし、50回忌を過ぎて次の人生に輪廻転生してしまったりすると、霊界にはいないから出迎えは出来ないわよね。
積もる話がたくさんあって時間がかかると思うけど、ちょっと待ってあげましょうか」
しばらくすると三田さんが、やってきた。
「ごめんなさい。
お待たせしました。
まだまだお話はしたいけど、いつでもお話は出来るみたいだから、先に行きましょうか」
ハタさんは同意して先に進むことになった。
ハタさんについて行くと、行列が見えてきた。
あれは何だろう。
ハタさんが察したのか説明してくれた。
「ここが、まぁいわゆる閻魔大王さまってヤツね。
でも実際は市役所みたいなところよ。
市役所の役人みたいな高位の霊でカウンセラーとか呼ばれる方が、一人ずつ個室で相談にのってくれて、今回の人生の反省会をするのよ。
海外の研究機関ではライフレビューって呼ばれているみたいね。
基本的には長い人生に一緒に付き合ってくれた指導霊とかガイドとか呼ばれる方が反省会に最後まで付き合ってくれるわ。
亡くなった直後にも走馬灯のように生まれてから亡くなるまでの人生の記憶像が流れるけど今回のとは少し違うのよね。
今回のは自分を客観的に第三者の視点で追体験するのよ。
第三者の視点だから自分が暴力を振るったり暴言を吐いた相手の立場で、どんな印象を受けたのか追体験することになるわ。
それが人生の反省につながるってワケよ。
しかも走馬灯と違って亡くなった直後から生まれるまでを逆向きに3倍速で戻っていくのよね。
陰徳を含めた善行のプラスの得点と、悪行のマイナスの得点とで合算した合計得点がプラスなら上々ね。
合計得点がマイナスなら、次の人生では今世で抱えたカルマを来世で解消しながら借金を返済することになるでしょうね。
地球霊界の一部では、この反省会の後で「波動」の高さも考慮してレベルの格付けをしている場所なんかもあるわね。
RPGゲームみたいな感じでレベル99まであるみたいよ。
分かりやすいでしょう。
この人生の反省会が終わると、徐々にエーテル体につながる位相にあった記憶像が、天の川銀河系のアカシックレコードや地球霊界のサイコスフィアとか呼ばれるものに吸い込まれて保存されて、中核部分のエッセンスだけが因果体のコーザル体と呼ばれるものに残されていくのよ。
因果体のコーザル体は、次の来世に輪廻転生した時に、新しい人生や人格を形作る大事な役割をするわね。
もちろん細かい前世の記憶は無しで、中核部分のエッセンスしか残ってないのも大事なポイントね。
でも、これもあんたたちのイメージ次第では、だいぶ印象も変わるから、一概には言えないわよ。
ただし、霊界のここまで辿り着けた霊たちは天国に近いところまで来れた優秀な霊よ。
悪霊みたいな悪いヤツは、波長同通の法則の影響で、幽界の中の相応の場所に滞留することになるわ。
欲望にまみれた人生を送ると、亡くなった後も欲界期またはカーマローカ期と呼ばれる期間に、欲望の渇きで苦しむことになるわ。
カーマは欲望で、ローカは場所という意味ね。
この期間に欲望も度が過ぎると、悪霊になって人間に憑く誘惑に襲われるみたいね。
ちょっと悪魔的な誘惑よね。
欲界期は人生の3分の1ぐらいの期間の長さだって話だけど霊界には時間なんて概念が曖昧だから微妙ね。
人生の振り返りが一通り終わると、ボディ、エーテル体、霊魂体を全て脱ぎ捨て終えて、普通の霊体に戻るのよ。
古文書にある幼子のようにならなければ天国に入れないという言葉は、このことを意味しているみたいね。
とにかく3次元の物質世界にある「所有」という考え方を忘れて、握りしめていた欲望を手放すことね。
早く「波動」を上げていかないと、次に進めないのよ。
ちなみに輪廻転生は、リインカネーションとも言うけど、東洋だけじゃなくて、昔は西洋にも普通にあった考え方なの。
ある時代に権力者にとって不都合だからって隠されてしまったみたいね。
だって輪廻転生が出来るって知っていたら、恐れて必死に我慢なんかしていないで、平気で反乱を起こすでしょう。
南アジアでは生まれ変わりのバルドとか呼ばれているわね、
バルドとは亡くなってから生まれ変わるまでのプロセスという意味らしいわね。
さて、それでは三田さんは、一人でいってらっしゃい。
あんたは、別に地獄行きとかないから安心して。
ただの反省会だと思うわ」
三田さんは驚いた表情で答えた。
「えっ!
一人で行くんですか?
ずっと一緒だったから、ちょっと急に不安になってきました。
このまま行列に並んで進めばいいんですか?」
ハタさんが笑いながら言った。
「そうよ。
案外あっさりしてるでしょう。
地球霊界は整備されているから、地上世界みたいに事務的でシステマチックだし」
ハタさんと反省会の会場の出口へ移動してしばらく待っていた。
この世界に来てから時間が曖昧で長いのか短いのかよくわからない。
しばらくすると、三田さんが興奮して出てきた。
「反省会って、もう大変でしたよ。
でも、だんだん前世の記憶も思い出してきて、そもそも何でこんなことしてたのとか思い出してきました」
三田さんが私の方を向いて言った。
「私って子供の翔と、アリアちゃんのことをサポートするために、わざわざこの人生を選んだんだったわ。
これ以上はネタバレになるから言わないけどね。
でもアリアちゃんは何も気にしなくていいわよ。
私が選んだことだからね。
それに翔も複雑な前世のカルマを持っていたのを思い出したの。
だから母親を早くで亡くす必要があったのよ!
しかも自分のせいで亡くなったって思っているでしょう。
本当にスゴイ仕組みね。
でも、これで本当に思い残すことはなくなったわ」
どういうことかしら。
すごく気になるセリフ。
私が前世で何か三田さんにお願いしたから、こうなったってこと?
ハタさんは知っておくべきことがあると言った。
「天国に移動する前に、ここの担当の方に少し霊界の階層を教えてもらいましょうか」
反省会を担当する方の一人に霊界の階層を教えてくれるように頼むと、驚いたような様子を見せてから話を聞かせてくれた。
「よいでしょう。
地球霊界の階層をご説明しましょう。
今からお話しする内容は、あくまで地球霊界の話であって、地球霊界は永い年月をかけて地球人の集合意識が独自に形成したものです。
他の惑星には他の霊界があることはご記憶ください。
地球ほど3次元の物質世界で迷走した惑星は少ないため、ここまで複雑な惑星霊界は少ないのです。
むしろ物質世界と精神世界の境界が曖昧な惑星の方が多いかもしれません。
亡くなった霊魂体は通常はスムーズに物質世界を離れて精神世界の中にある霊界のこちらの場所まで移動します。
既にお気づきの通り、この世界は想像によって創造されております。
霊界や天国を想像出来ない者には、霊界は創造出来ません。
したがって物質世界に強く執着してしまうと、いつまでも留まることになります。
次に霊界の階層ですが、霊界の階層は大きく分けて次のようになっております。
・第一層・・・天国
・第二層・・・喜び、充実、健全な競争、ポジティブな世界
・第三層・・・休息、無気力、ニュートラルな世界
・第四層・・・疑惑、猜疑、嫉妬、困惑、孤独、我儘、ネガティブな世界
・第五層・・・破壊、裏切り、虐待、暴行、逃避、餓鬼の世界
・第六層・・・地獄的な、殺意、怨念、恐怖の世界、自殺者の寿命満了までの救助用の凍結反省房
各階層は景色、空気の匂い、雰囲気などが全く異なります。
この階層の第四層以下の下位の階層は、必ずしも成仏を終えた者とは言えない手前の世界にいる者もおりますが、説明の便宜上でまとめてあります。
もっと分かりやすくするためにレベル付けしてマイナス100レベルからプラス100レベルまでの数字で表現するような場合もあるようです。
霊魂体は現世での「波動」により自然と個々の階層に入っていきます。
いわゆる波長同通の法則が作用して、この階層を自然と作っているのです。
水と油が勝手に分離するイメージです。
似た者同士を引き寄せる力が非常に強いため厳格に仕分けされ、似た者同士で一緒に暮らすことになります。
ただし亡くなる直前の数日間の最後の気持ちだけでも随分と変わるようです。
亡くなり方も大事だと言うことでしょうか。
日頃から神、自然、先祖、家族などに感謝する気持ちでしっかりと「波動」を上げておくことが大事です。
また、生前に何を信じていたかでも、この世界の印象は大きく変わってくるということです。
したがって神々が罪人の監獄用に作った地獄など霊界には存在しません。
悪霊の神々が地獄などという言葉で煽るのは、人々に低い「波動」を生み出させるのが目的です。
いわゆる霊界まで辿り着けていない、物質世界に近いような低い「波動」の領域は、幽界などと呼ばれています。
幽界では低い「波動」の感情を手放すための環境はしっかり整備されています。
低い層から脱出するにはお盆の時期か、自らを変えるために再度の輪廻転生を神に願い出るしかありません。
霊界は良くも悪くも恒久的で安定しておりますので、この世界の中だけで自らを変えるのが困難なためです。
ただし輪廻転生にすらふさわしくない霊魂体は、輪廻から外されて凍結処理されたり、労働者として働く道もありますが」
天国も地獄も自分で想像して創造するなんて衝撃的だわ。
三田さんの閻魔大王さまだか誰かとの反省会も終わったことだし、いよいよ次は天国へ移動することになった。
ハタさんに連れられて、さっそく天国の世界に足を踏み入れることになった。
天国の見た目は、普通に自然が溢れる田舎町だった。
ハタさんが説明してくれた。
「あんまり地上世界と変わらないからびっくりしたでしょう。
ただし、これもあんたたちのイメージ次第では、だいぶ印象も変わるから、一概には言えないわよ。
生まれた国によって、自分の家のイメージも変わるからね。
地球霊界の天国にも大陸と呼べる場所があるのよ。
3次元の物質世界にあった肉体的な感覚は減るけど、霊的な感覚は強まるから、どっちもどっちね。
植物とかの感覚も知覚しやすくなるわ。
霊界で天国とか地獄とか、どういう場所で住むことになるかは、生前の行い次第ね。
実際は「波動」に依存していると言った方が良いかしら。
そのあたりはさっき聞いたでしょう。
霊界には匂い、色、形もあるし、それに男女の性別だってあるのよ。
病気はないけど想念だけで自分の霊魂体に病気を生み出すヤツとかもいるみたいね。
地上世界と一番違うのは、お金が存在しないことかしら。
自由に想像したものが創造出来るから、お金なんかいらないの。
だから仕事の概念もお金を稼ぐことじゃなくて、霊格を上げるために徳を積むイメージよね。
見た目の容姿も自由に変えられるから、美男美女になったり、若くなったりも自由よね。
霊魂体だけになって体を脱ぎ捨てると、病気もないし、体も軽くて爽快でしょう。
体が無いと食べ物や、飲み物もいらないしね。
でも何かを創造して食べたり味わうことは出来るわよ。
意味ないし虚しいけどね。
お金も仕事も出世も物欲もないし、容姿も変えれて、体調も良くなるとどうなると思う?
欲望が薄まるし、嫉妬も無くなるの。
欲望と嫉妬がなくなると悪意も無くなる。
それに他人と自分の境界線も曖昧になって、全員が自分自身と物理的に永遠のソウルでつながっている仲間のようになっていくわ。
とにかく3次元の物質世界にある「所有」という考え方が全ての欲望の元になっているのよ。
何でも一瞬で手に入れば、すぐに飽きてきて欲望なんか無くなるわ。
そうすれば自然に「波動」も上がっていくでしょう。
亡くなった先祖の方々が幽霊として表現される時って、みんな憑き物がとれたように性格が穏やかになっているのが分かるでしょう。
逆に全員が聖者になったら刺激が無くなって退屈な社会環境になるから、わざわざ苦労をしに地上世界へ行ってたってわけよ。
それでも魂に深い傷を負って、苦しみ続ける霊魂体には、再生センターと言われる場所で高位の霊が修復を手伝ってくれるから安心して。
高位の霊は、カウンセリングみたいなこともしてくれるしね。
最近は地上世界で精神に異常をきたす人が増えているから、再生センターで永い滞留をしている人もいるわよね。
地球の3次元の物質世界を満喫し過ぎてやり過ぎって感じよね。
あんまりやり過ぎると変なカルマが残って後始末が大変だけどね。
再生センターには病院だけじゃなくてリハビリ施設や、温泉施設、スポーツ施設、ガーデニング施設なんかもあるのよ。
驚きでしょう。
この後は、霊界で50年近く自由に過ごすことになるわ。
霊界は地上世界から戻った霊魂体についた垢を落とす浄化水槽のような役割があるの。
輪廻へ進みたい人は、準備が整ったら輪廻して問題ないわ。
ただし、輪廻や転生の仕組みにすら気付かないと霊界に永遠に留まるなんてこともあるかもね。
まぁ、別に時間はいくらでもあるから、霊界で知り合いに会いに行っても良いと思うわ。
別に好きなところにイメージすれば瞬間移動出来るし。
教育センターで宇宙や霊界の仕組みを勉強したり、本来の正しい歴史を勉強するのもアリよね。
ただし地球霊界の独自のルールで地上世界にはしばらく行けないし、無視して無理やり行くのもオススメしないわよ。
わけわかんなくなって地縛霊みたいになると最悪だからね。
地球は次元が凄く低くて重力も強いから、かなり特殊な運用がされているのよ。
他の惑星でも、もっと気軽に行き来が出来るらしいけどね。
それでは、ちょっと地上世界が見える場所へ行きましょうか。
ついてきてね」
そう言うとハタさんに案内されて地上世界が見える場所へ移動した。
「三田さん、あなたの家を覗いて見てくれる。
どこか分かるかしら?」
三田さんは促されて地上世界をモニターから覗いて見た。
「分かった!
これって私の家にある仏壇の位牌と、私のお墓ね?
このお供え物も飲めるのね。
ただの迷信だと思ってたわ。
本当びっくり!」
ハタさんが頷いて言った。
「正解!
地上世界の様子は、仏壇の中の位牌か、お墓を通じて見たりして、家族のサポートをしたりする程度のことは出来るわ。
ここからはテレビ電話みたいに仏壇の位牌やお墓とストレートなパイプみたいなのでつながっているの。
ただし直接見に行くわけじゃないから不自由なのよね。
仏壇の位牌を通して見える範囲ってテレビみたいに限られているから、ちゃんと仏壇の位牌の前まで行って挨拶しないとダメなのよ。
お供え物もちゃんと袋から出して、キャップも外してもらわないと意味ないしね。
ただし仏壇の扉が開いてないとアクセス出来ないのよ。
本当にシステマチックでしょう。
誰がこんなの考えたんだかね。
ちなみに地上世界にはしばらく行けないって言ったけど、お盆だけは別ね。
お盆やお彼岸とか今の若い人に言って分かる?
アジアや中米の国々にも似たようなのものがあるけど、日本に限らず世界でも普通の風習なのよね。
お盆の8月13日の日が暮れてから15日までは地上世界に行けるわ。
ただし、8月16日には帰らないといけないの。
お盆で地上世界に行ける霊魂体には条件があって、地上世界の仏壇はあってもなくてもいいけど位牌は欲しいわね。
それと自分の事を覚えていてくれている親族が必要なの。
何かのアニメみたいでしょう。
あとお盆の日に家のドアを開けて欲しいのよね。
ドアが閉まっていると結界みたいになっている家があるのよ。
ご先祖さまお入りくださいとお声がけしてあげると良いみたいよ。
帰りもドアは開けて欲しいわよね。
窓を開けているだけじゃだめよ。
最近は真夏だとエアコンつける家が多いから窓も閉めているとは思うけど。
お供えは食べちゃう人とかいると思うけど、お盆のお供えだけは霊界にお土産として持って帰るなら、手つけられたらNGなのよね。
線香も三本立てて必ず煙が出るものにする必要があるの。
霊界では線香の煙が霊界で好きなモノに変わるの。
線香の火を途中で消すのもNG。
火が消えるまでは外出は避けた方が良いわね。
電気で点灯するものも売っているけど、あれじゃ意味ないわ。
仏壇が無いなら線香の背後には必ず依り代となる位牌か何かを置く必要があるわ。
そうしないと線香の煙が上手く届かないの。
位牌無しでやると無縁の者を呼んでしまうから要注意ね。
地鎮祭のように家そのものなどを鎮める場合でも必ず届けたい相手の依り代が必要なの。
ただし、具体的な名前なんて書かなくても「〇〇家先祖」とか「〇〇の霊」みたいなフワフワした書き方でも十分届くみたい。
夕方は霊界が不安定になるから線香はヤメた方が良いって言うわね。
普通に朝とか昼とかが良いんでしょうね。
線香はお盆じゃなくても普通の日にも日頃からやっておくと、先祖とのつながりが強化されてボディと天とのつながりも道が太くなるから色々なメリットが出るわ。
例えば先祖のサポートを強く受けられるとか、体調面でもチャクラへ流れるエネルギーの良い変化があるかもしれないわね。
特に線香の煙と一緒に神さまと先祖への感謝の気持ちを順番に捧げると良いわね。
先祖が感謝を受け取ると徳が積み上がるから、先祖の魂の修復とか、50回忌までの期間短縮とか、神仏修行の期間短縮とか色々なメリットが先祖側にもあるの。
先祖は特定の個人名ではなくて、「〇〇家先祖」とか曖昧にした方が良いのって分かるかしら。
地上世界の人が思っているよりも、もっと多くの方々が関与しているって言うのが、こちらの世界に来てみて分かったでしょう。
亡くなったら分かると思うけど、50回忌まではなかなか地上世界に行けないからお盆を楽しみにしている霊魂体が多いのって分かるでしょう。
どこかの映画で見たようなお話しでしょうけど、少しは迷信とかじゃなく信じて出迎えて欲しいわよね。
それじゃ、戻りましょうか」
言われてみる、もっと先祖供養をちゃんとした方が良いかもって思う。
そう言うとハタさんに連れられて元の天国の住宅地区に戻ってきた。
「しばらく50回忌までの50年間は自由に暮らすことが出来るわ。
いわゆる中間世って呼ばれる期間ね。
霊魂体の寿命が尽きると体の周囲を覆うオーラ球もなくなって完全に霊体になるの。
50回忌が終わったら、霊界から離れて4つの選択をすることになるわ。
・輪廻転生・・・次の人生を赤ちゃんからやり直す
・守護霊、指導霊・・・輪廻転生しようとしている霊魂体たちをサポート
・神仏修行・・・神仏になるための修行
・他惑星へ転生・・・地球霊界を離れて他の惑星へ移動して転生
輪廻転生は50年も待たなくても、もっと早く出来ることもあるの。
三田さんみたいに若くで亡くなると魂の傷も少ないし「波動」も高いから早く準備が整うわ。
地上世界の誰かにお祈りしてもらったり、何回忌とかの法要をしてもらったり、先祖として感謝してもらうとサポートになって早まるみたい。
ただし、50年というのは標準的な年数で、実際は霊魂体の寿命が130年だから、物質世界で80歳まで生きて、残り精神世界で50年生きるというのが定説になっている感じかしら。
霊魂体って言うのが霊体になる前の中間の状態ね。
あと、輪廻転生で生まれ変わることが出来る間隔が約360年周期で同じ誕生日じゃなきゃダメって言う説もあるわね。
そうしないと地球の周期が1回転してから同じ存在として生まれることが出来ないからだとか。
今はそこまで厳密な管理がされているのかわからないけど。
逆に最低でも300年は経過していないと、新しい経験がしにくいので意味が無いって思う霊体の方が多い気もするわね。
そもそも過去への輪廻転生も出来るから、そういう議論自体の意味が無いかもしれないけど。
守護霊や指導霊は、悩める人たちを救いたいとか誰かの役に立ちたいとか思っている霊が選ぶ仕事ね。
私も累魂側では近い仕事をしてはいるけれど、そこまで高位じゃないわ。
霊界は物質世界のような時空間の縛りが少ないから同時に複数のサポートに入れるのよ。
守護霊は、命にかかわる危険からのコントロールや、ブループリントの実行に向けたサポートとか主な仕事かしら。
指導霊は、メインガイド、ガイド団、背後霊などがいるわね。
詳しくは後で話をするわ。
輪廻転生もしたくない霊だと、霊界の花壇の世話をしているヘルパーと呼ばれる霊もいるので仕事もマチマチね。
これは解脱ではなく離脱と呼ばれているパターンね。
ヘルパーのなかには地上で彷徨う霊魂体の成仏をサポートして救助している霊もいるわね。
何もしないってのもあるんでしょうけど、普通はヒマで耐えられなくて何か誰かのためにするわよね。
特に霊界って何でも想像で創造出来るから余計に地道に積み上げていく楽しみとかが少ないのよ。
地上の地縛霊だと結界とか護符で封じられたり、成仏出来ない霊魂体とかで、ひたすら寝ている霊とかもいるみたいだけど。
神仏修行は神さまになる修行ね。
普通は神社の神さまの眷属として下働きから始めるのが普通だけど、なかなか大変で諦めて脱落する霊も多いみたい。
他惑星への転生は、地球霊界を離れて他の惑星へ移動して転生することね。
スターシードとか呼ばれる外宇宙から来た霊体は、帰るのもアリね。
ただし、結婚して子供が産まれていると、子孫のサポート義務が残タスクとして発生するケースがあるから要注意ね。
子孫の事を放置して、さっさと自分の故郷の惑星に帰るのもどうかとは思うわよね。
どうかしら三田さんは何を選ぶのかしらね。
この後は、しばらく現世の疲れを癒しても良いし、早めに輪廻転生しても良いわよ。
ただし、地上世界と違って時間の流れが違うから、刑務所の懲役50年みたいに重く考えなくても大丈夫よ。
自分の暮らし方次第では、すぐに50年なんて時間は過ぎるから。
私も累魂側は指導霊の道を選んだけどね」
このタイミングじゃ、とても考えたくもないでしょうね。
少しゆっくりして元気になって、退屈になってきたら動き出せるかも。
ハタさんは次に指導霊について教えてくれた。
「体験してみて感じたと思うけど、亡くなったあとにどうしたらいいのかわかんないでしょう?
普通は遺体の前で茫然として立ちつくしてしまうのよね。
そんな人のために高位の神が毎回出てきたんじゃ、神さまも忙しくて手が回らなくなると思わない?
そういったことがないように霊界では亡くなった人を導いてくれる方がいるのよ。
それが産土の神、守護霊、指導霊って言うの。
産土の神は、地上世界と霊界を超えて天界の橋渡しをする神さまね。
地上世界と天界はあまりにもかけ離れているから、つなぎ役が必要だってわかるでしょう。
その役割を担いながら、地上の奉仕活動もしているイメージね。
近所の神社に、自分が生まれる時にサポートしてくれた産土の神が祀られていたなんて、偶然じゃないかもしれないわよ。
次に守護霊は、同じ霊的な系統の霊筋が担うのが一般的みたい。
ただし実際には、自分の累魂と一緒だったりするんで、自分が亡くなった時に無意識の内に守護霊と一体化しちゃってたりすることもあるみたい。
自分が自分と分離して諭してくるって変な話よね。
守護霊の役割は、守護したり、大事な節目のサポートをしたりしてるのよ。
守護霊も一緒に体験しながらアドバイスしてくれているって考えると良いかもしれないわ。
アドバイスは、勘とかインスピレーションと呼ばれる感覚って言えば分かりやすいわよね。
守護霊は、ブループリントのフェーズが変わるタイミングでは無理して割り込むけど、あくまで本人の意志を重視して見守るスタンスね。
失敗しても本人にとっては一つの学びだからね。
あくまで本人に気づきを与えるところまでかしら。
外国語を使う方の守護霊でも自動翻訳機みたいなのがあって、言葉の問題は特に大丈夫よね。
他にも守護霊に名指しで、具体的なお願いをすると動いてくれる時もあるわ。
基本的に守護霊は自分から勝手にやり過ぎたお手伝いは出来ないルールなのよ。
ただしお願いされたら手助けもするけど、高い視点で考えて本人のためにならないなら放置するわね。
悪霊とか生霊を剥がすとか、結界を張るとか、魂の不調和を修復するとか、霊的な支援が必要だったらお願いするのもアリよね。
守護霊をつけたのは、地上世界に悪霊とかが急に増えてきたんで対策としてつけるようにしたらしいの。
そのタイミングで地上世界と神々とを会話するためにつなぐ、人間の霊道と呼ばれる機能も停止したんだって。
この霊道も開けておくと、悪霊の影響を受けやすいからだって聞いたことがあるわ。
一部の例外で、巫女みたいな神さまの使命を持つ人とか、子供を産む女性とかは霊道がつながりやすいみたい。
次に指導霊だけど、指導霊はメインガイド、ガイド団、背後霊など種類が違うけど、より専門的で学びの深い段階にある霊が担当するの。
少し混乱するけど、こちらの方が世間で言う守護霊や背後霊のイメージに近いでしょうね。
メインガイドは日常的なサポート以外にも、魂の学びの段階が変わる時に、専門的な知見で方向性を示してくれるのよね。
ガイド団は、人生の目的や状況に応じて専門家がサポートに入るイメージね。
だから人生のフェーズが変わると入れ替わりもあるわね。
指導霊は守護霊のように一対一で指導霊がつくわけじゃないの。
一人の指導霊が何人も担当してフォローするケースが一般的ね。
逆に大きな使命を持つ人の場合は、複数の指導霊が手厚く指導するケースもあるみたい。
ガイド団からは、人との新たな出会いとか、専門的な知識のインスピレーションとか、サポートの種類も多彩よね。
いわゆる背後霊と呼ばれる役割は、先祖霊や累魂などがサポートに入るパターンね。
指導霊は本来は、ある程度の「波動」が高い高位の霊が担当するんだけど、親とかの亡くなった先祖霊が心配で子孫とかにつくケースもあるみたい。
この場合は、高位の霊と違って間違った判断をするケースも多くて、あんまり望ましいとは言えないかもね。
ただし先祖霊は膨大な集団だから、遡れば神々クラスも普通にいるので心配ないわよ。
指導霊からは、インスピレーション、夢、直感、興味、気持ち悪さなんかを敏感に感じる相手だとサポートをしやすいわね。
人間の方が瞑想とかして修行してくれると感応度が上がってコミュニケーションがとりやすいみたいだけどね。
逆にどんなサポートも存在すら否定して無視されてばっかりだと、もうあんたに任せるわってなるわよね。
反対に何でもかんでも甘えまくって依存されると、少しは自分で考えなさいってなるけど。
もっと大いなる意志が働く場合は、守護神クラスがサポートに入る場合もあるみたいね。
守護神は、大局的な世界の流れにしか興味ないから、日常的なサポートはしないと思うけど。
ただし、守護霊とか指導霊は多種多様らしいから一概には言えないって言ってた。
ザックリのイメージで理解しておいて」
こうして話を聞くと霊界でも天界でも人がいる以上はシステマチックな社会を形成しているのが良くわかる。
霊界ってもっと自由で無法地帯みたいなところだと思っていたけど、意外とルールが多くて厳しいのかもしれない。
それに役職や階層もあるみたいだし、学校卒業して人間卒業しても、まだまだ油断ならないわね。
次にハタさんに連れられて市役所みたいなところについた。
「ここは計画センターと言われていて、市役所の役人みたいなエントリーディレクターと呼ばれる高位の霊が一人ずつ個室で相談にのってくれて、輪廻転生する前に次の人生の設計をするところよ。
ちょっと担当の方に輪廻転生の仕組みを聞いてみましょう」
輪廻転生を担当する方が、珍しげな表情をしながら話を聞かせてくれた。
「よかろう、輪廻転生と母親の関係について説明しよう。
輪廻転生とは、この地球にしかない宇宙でも非常に珍しい固有の仕組みではあるのだが、あまりその事実は知られておらぬ。
古き外宇宙の神々によって地球を包むバブルの中に地球霊界と輪廻転生の仕組みが作られた。
地球には次元間にベールが張られておるので、次元間つまり地上世界と地球霊界などを自由に行き来や交流ができぬ。
これは地球は魂を磨く修行の場として位置づけられておるのでそうなっておる。
それもあって累魂にある前世の記憶が遮断されて思い出すことができぬし、神や天使、霊との交流も容易ではない。
ただし、深夜1時~4時の時間帯は次元間のベールが弱まるので、夢などで視ることは叶う。
地球にしかない輪廻の固有の仕組みとは次元間ベール以外にも因果応報の法則と、魂の修復をしないことがある。
ちなみに累魂とは、多くの前世を含めた魂の系列またはクラスターを意味する。
累魂は集合魂やグループソウルなどとも呼ばれている。
累魂は極めて高い「波動」のため、そのままでは3次元の物質世界になど降下は不可能。
したがって累魂は系列の末端の魂を3次元の物質世界に送り込んで地上世界での未知なる経験を楽しんでいる。
この系列は9の魂が集まってより上位の系列に所属し、さらなる9の系列が集まってより上位のグループに所属する。
これは太陽系の惑星が集まってより上位の銀河系に所属し、さらに銀河系が集まって銀河団に所属するイメージに近い。
累魂は全ての記憶を持つが、霊魂体は肉体を持っていた期間の記憶だけしか持たない。
肉体を脱ぎ捨てた後で、霊魂体またはアストラル体と呼ばれる殻をも脱ぎ捨て霊体になると、肉体を持っていた当時の記憶は時間の経過と共に曖昧になる。
記憶が曖昧になるのは、肉体を持っていた当時の記憶が結晶化されていくためだ。
霊体ごとに霊界の世界観が違うのは物質世界の記憶が曖昧となっているためだ。
霊体は自分の好きな世界観の現実と見間違えるほどの霊界を想像により創造するが、周囲の人々も創造する。
自分の世界観の霊界の中にいる他人はゲームのモブキャラと呼ばれるような者に近い。
ただし、ゲームと同じようにゲストキャラとして招聘した霊体は本物の魂を持つ。
客観的に見て、この二つのキャラの見極めは難しい。
物質世界で疲弊した霊体は自分の思い通りになる霊界で、しばらく飽きるまで休息することになる。
霊媒師がチャネリングにより、殻となった霊魂体を呼び出すことは可能だが、残留思念に近く明確な意思は希薄化している。
ただしアストラルレコードと呼ばれる肉体の記憶は持っており、故人の情報を聞き出すことは可能だ。
死の瞬間に未来も視えるため、多少の未来についても聞き出すことが出来る。
この殻の霊魂体は時間の経過で消滅するが、物質世界にいる遺族などの強い想いで充電されている限り存在が継続する。
殻の霊魂体は、惑星に軌道運動をさせているものと同じ霊的エネルギーの充電が切れると停止する。
これは何かのアニメ映画などでもライトディスクロージャーされて語られていたのではないだろうか。
霊媒師が夢や幽体離脱により累魂や霊体に会いに行くことは可能だが、逆に地上に呼び出すことは難しい。
地球の3次元の物質世界は「波動」が低過ぎるため、高次元の者を呼び出すには膨大なエネルギーが必要になり現実的ではない。
少し脱線するが因果応報の法則について詳しく説明しよう。
因果応報の法則とは、自分でやったことが、自分に返ってくる法則だが、これも自分の反省と学習を促す目的ではある。
因果応報とは別の言い方では作用と反作用の法則とも、因果律とも言われておる。
自分で蒔いた種は自分で刈り取らなければならないという言葉の通りだ。
因果応報とは、さらに昔の別の言い方ですと、真澄鏡に写すがごとく自分に返ってくると言ったようだ。
この作用と反作用のような法則のことは、陽と陰、つまり光と闇、昼と夜のようなものでして、神々が作られた絶対的な法則と言われておる。
さらに、因果応報の法則により、自分の行いが自分自身に返ることで、新たな喜びと反省、そして愛を育むことになる。
言霊で目標を宣言すると結果が帰るのが早いという仕組みも、因果応報の法則に由来しておる。
次に魂の修復だが、外宇宙では「転生」する際には魂の修復をすることで、完全な状態で自由に転生することが叶う。
しかしながら地球では亡くなって地球霊界に戻っても魂の完全な修復をせず、カルマは持ち越すことになる。
他の惑星ではカルマを完全に修復するケースもあるが、惑星ごとに神々の方針が異なると考えていただければ良いであろう。
地球のように魂の修復をしないと何が起きるのか。
魂を修復しないことで前世で起きたさまざまな魂の傷の蓄積を、そのまま次の人生に引きずることになる。
こうした魂に傷を残すような行為の蓄積を、サンスクリット語で「カルマ」ともいう。
例えば残虐な拷問を受けて殺されたり、子供を失ったりするなど、普通の生活では考えられない厳しい感情を感じた際に魂に傷を残すことになる。
このような傷は今回の人生だけで清算することは難しいのがわかるであろう。
輪廻した次の人生で良い人生を過ごすことでカルマを解消することができる者がいる。
逆に魂の傷を何度も受けて輪廻を繰り返すことで、カルマが解消できずに深まる者もあらわれる。
なぜ魂の修復をしないのか。
カルマを残す意味は、より深い学びをして魂磨きを加速させるためであろう。
それだけ神々から地球の魂には高度なレベルが期待されているとお考えくだされ。
それは魂の「波動」が低い地球人の魂の霊的成長を加速させるためであろう。
万全の状態で平和な生活をしていては魂の霊的成長など期待できぬ。
輪廻転生する際にすべての過去の記憶を遮断しながらも、魂の傷は残したままにするとは矛盾そのもの。
この矛盾にこそが人生をより複雑にする要素とも言えよう。
そして、これこそが地球で固有の仕組みが構築され、地球が霊的に難易度が高いと言われ、全宇宙からも注目を受ける所以でもある。
輪廻の輪から解脱するにはカルマを全て解消し、天使や神々の域まで「波動」を上げる必要がある。
輪廻は1つの惑星で約800回は続き、他の銀河系や惑星を含めた通算では約4万回は続くと言われる。
そういう意味ではこの地球と地上世界は外宇宙から無限地獄とも揶揄されるゆえんである。
完全に魂の修行を終え、ツインソウルとも一体化して解脱すると、第二の死と呼ばれ現象が発生し、10次元以上の高次のニルヴァーナまたは涅槃と呼ばれる世界へと旅立つ。
このニルヴァーナの世界では個人としての意識は希薄化し、宇宙的な一体的意識へと昇華される。
地球の3次元物質世界では、霊魂体の記憶を幻惑する粒子を放出しておる。
3次元物質世界では集合夢で共振しているが、例えば事業、スポーツ、芸術などに頑張ることは、まさに集合夢の中にある。
集合夢の中で覚醒して解脱することで、自己保存の意識から進化し、大調和へ向かい、愛へと変わる。
ところで、地球には独自環境として低い「波動」と、強い重力、そして水と酸素を土台に構成された青と緑の美しい惑星環境がある。
それに地球神霊のテラさまとガイアさまの思想として、さまざまな惑星の出身でも無制約で受け入れる方針となっている。
この独自環境の影響で、得られる喜びなどの感情も、他の惑星で生きることとは比較にならないぐらいの感動があると言われておる。
地球の人間の脳は、低い「波動」で、しかもこれだけ強い重力があっても耐えられるように、あまり一つのことに集中し過ぎない散漫な性質に作られている。
一方で霊魂体や宇宙人は、一つの事に集中してエネルギーをフォーカスするという性質があるため、この環境下では非常に強いストレスを感じる。
したがって単純に霊体や宇宙人が地球に住み着いても、まともに生活などできぬため、地球人に輪廻転生しなければこの経験が体験出来ないと言える。
地球はこの銀河の聖地ともされているが、宇宙中から地球の独自環境については羨望の眼差しで見られておるようだ。
地球は短期留学の惑星としては非常に人気のある惑星であろう。
地球人として地球に生まれたいと思う宇宙中の魂の数は、地球上の砂粒の数に等しいが、実際に生まれることが出来る幸運な魂の数は指先に載せた砂粒ぐらいと言われている。
具体的な数字で言うとおおよそ4,000億人に一人ぐらいの確率とも言われておる。
短期留学生は一定期間の輪廻転生を経験したら元の惑星に帰るという仕組みとなっておる。
ただし、一度地球に留学すると、複数回の輪廻転生で数百年は滞在することにはなろう。
ボロボロになって地球から戻ってきた宇宙人の魂を見て、恐怖と同時に圧倒的な好奇心が刺激されると聞く。
地球に留学すると聞くと周囲から猛者として賞賛されるのだそうだ。
輪廻の仕組みは、おおよそわかったであろう」
隣の三田さんはひたすら興奮しているようだ。
三田さんは人生の反省会が終わっているからなのか、頷きながらとても納得しているようだ。
人生が途上の私にとっては、わかったような、わからないような難しい話だわ。
輪廻転生を担当する方が、続けてブループリントについて説明してくれた。
「次にブループリントであるが。
輪廻転生の準備が出来た霊は自らの過去世を反省し来世の計画を練る事になる。
来世の計画には、当然ながら母親、父親、兄弟、子供について、どういった霊と共に生きたいのか協議することになる。
この魂の契約は、互いに合意が必要で一方的に決定はされぬ。
ブループリントと言われる来世の計画は複数の計画を作り、来世では状況に応じて使い分けることになる。
それでは地球霊界で地上世界に輪廻転生する際に提出するブループリントについて具体的な同意条項を説明しよう。
ブループリントの具体的な同意条項は次の通りとなる。
・魂のグランドサイクルを進める・・・グランドサイクルは7章×各章7回で全49回のステージを順番に体験
・職業を選ぶ・・・王族または政治家または高官、神官または使者、研究者、芸術家または音楽家、兵士または守護者、職人、奉仕者から職業の属性を選択
・上巻と下巻を設定する・・・人生の上巻と下巻を設定、上下巻の切替タイミングは任意
・一斉リセットする・・・地球の業想念が一定水準を超えると全員を一斉リセットして地球霊界に強制送還
・親族を事前調整・・・両親、兄弟姉妹、夫婦、子供は事前調整、ただし夫婦は複数パターンを設定
そこまで理解できたなら、最初に設計したブループリントから、道が外れていくという意味が何か分かるであろうかな。
なぜ左脳のマインドが主張するエゴの人生を強引に体験する意味があるのであろうか。
いわゆるエゴの人生を無理に選択すると、ブループリントから道が外れて、人生に苦労し続けるこの世の地獄を体験することになる。
この中でも少し補足が必要なのが上下巻であろうか。
上巻は、地球の地上世界で独特の社会環境から、さまざまな影響を受ける巻となる。
下巻は、自分自身でやりたかった使命を全うする巻となろう。
上下巻の切替タイミングは任意ではあるが、次のような傾向が出る。
・心身が不安定になり、鬱になったり大きなケガや病気をして、半強制的に環境を変える転機となる。
・突然、将来を嘱望されたエリートが会社を辞めて、全く関係が無い業界に転職する。
・突然、絶頂だった芸能界の人生を辞めて、新たな事業を始める。
・仕事も不安定で所得も少なく不遇な人生だったのが、突然の良縁に恵まれて結婚し、一気に活性化する。
いつまでも上巻にしがみついておると、エスカレートして泥沼にハマるようになっておる。
早く下巻に切替せんと、下手をすると死の危機すら感じるであろうな。
こうした人生を経験した結果として、魂が磨かれていく学習効果を得ることがもちろん可能だ。
ただし、逆にカルマは急速に増えていくであろう。
新たなカルマや、ストレスは、ボディに悪影響を与え病気を生み出し続ける。
難易度が高い課題をいつまでも手放さずに、丸抱えし続けていると「波動」は下がり続ける。
地上世界で自分自身の軸がブレないよう「波動」を高く維持するというのは非常に難しいであろう。
また、誰かと共依存をし合っていても、同じように「波動」がお互いに下がるのだ。
誰からも称賛されないようなやり方で周囲を蹴落として戦い続けていては、因果応報の結果、自分自身にもマイナスの影響が三倍返しとなって戻ってくる。
自分で意図せずに低い「波動」から生み出した呪いなども、自分自身に三倍返しとして戻ってくる。
この因果応報は、どんなに時間がかかっても必ず自分に返ってくるように設計されておる。
マインドやスピリットの悪いクセを直し、頭の判断の悪いクセを直し、結果として魂の悪いクセを直せば、自ずと「波動」が上がってこの世の極楽に至る。
因果応報とは自分自身の永遠の魂が持つ神性が生み出す自己処罰であるとも言い換えることが出来るであろうな。
因果応報の仕組みを上手く活用する昔話として「わらしべ長者」という話がある。
無理をせずに自然の流れに従って、万物に対して愛を持ちながら進むことで自然と自分に全て良い方向に返ってくるというものだ。
自然の流れとは、自分のマインド、スピリットや魂がもっとも安心する方向へ向かうと言う意味である。
自分が不安に感じたり焦燥感を感じたりする方向は望ましくなく、不自然な方向へ流れているというのは簡単にわかるようになっており。
「自我」に囚われずに「無我」の境地に至ることで自然な流れに身を委ねることが可能だ。
その結果、自然に魂を磨くことになり、結果としてこの世が極楽となろう。
この考え方は神仏どちらの世界でも共通の教えとして広く普及させてある。
基本的に高次元から低次元への移動は可能だが、逆は出来ない。
高次元の外宇宙の存在は、低次元な地球に転生することは可能である。
逆に低次元な地球人は、高次元の外宇宙の惑星には転生が出来ない。
人間は、動物、植物、石などに転生することは可能である。
逆に動物は、人間には「波動」が上がるまで転生することが出来ない。
地球上は大陸や地域ごとにある程度の霊界の区画が区切られている。
霊界の区画ごとに指導する高次元の存在や霊界の環境が異なるのだ。
したがって地球霊界の日本霊界は、ある意味で独自で唯一無二のルールであり、他の惑星や他の国々でも共通だとは思わないでもらいたい。
精神世界である霊界などは、人々の集合意識が生み出す想念の創造により、何とでも変わるということだ。
ちなみに高次元の外宇宙の存在が、地球に転生すれば楽勝な人生だと思うかもしれぬが、実際は永い時間をかけて繰り返し転生している魂に比べて、地球の環境に適合するのに苦労しているのが実態であろう。
文化的な常識や空気を読む感覚、地球の独特な重力など、適合すべきことは多い。
他の国の霊界の区画からの引っ越しも苦労することが多い。
世間でもたまに、アイツは宇宙人だから言っても通じないなどという言葉を聞くであろうが、当たらずとも遠からずの可能性も考えられる。
外宇宙の存在による転生者は、上半身のチャクラが強く活性化しやすいが、下半身のチャクラを使うのを忘れがちな傾向もあろう。
そのため一般的な地球人では思いもかけないような初歩的な段階で、精神や身体を病む者も多いように感じる」
そんな人生設計のブループリントってそんな仕組みだったんだ。
勉強になるわ。
輪廻転生を担当する方が、続けて母親との関係を説明してくれた。
「それでは次に計画が整い、魂の契約が終わったら、母親の準備を待つことになる。
自分の名前は事前に決めたら両親にインスピレーションとして送っておく。
もちろんインスピレーションはハイヤーセルフや守護霊に取り次ぎしてもらうことになるが。
子供の誕生予定日と寿命の予定日は事前に取り決めしておく。
誕生予定日と寿命の予定日は、基本的には高次元のサポートがなければ変更は出来ないものと思ってもらって構わない。
子供の誕生予定日と母親の準備がタイミング的に揃わない場合は、母親のハイヤーセルフや守護霊と少し調整させてもらうことがある。
場合によっては、母親の人生の流れを、少し調整させてもらうこともあるということだ。
転生する子供の方のイメージとしては、花のタネをイメージすると良かろう。
前世の花の時代にあった余計な記憶の情報を捨てて、霊体の中核となる部分を受け継ぐタネだけを残すイメージである。
母親の準備が整った霊は、いよいよ母親の子宮へ向けて霊界から降りることになろう。
降下中の霊には保護するために強力な障壁が張られる。
母親の子宮に無事に着地した霊は、母親とへその緒で心がつながることになる。
母親は「波動」の布団で子供を包み込む。
ボディにエーテル体と霊魂体が結びつくのは受胎して3週間後ぐらいとなろう。
ただし本格的に魂が目覚めるのは、おおよそ妊娠後の四か月後ぐらいが一般的であろう。
ボディの中でエーテル体が本格的に動き出すと、適合性の問題が明らかになる。
ボディには先祖からの遺伝的な特性があり、どうしてもエーテル体と合わないケースが出る。
例えば音楽家や数学者には三半規管に遺伝的な特性が必要となる。
この特性が無いとエーテル体や霊魂体が目指す人生設計を目的通りに送るのが困難になる懸念も出てくるであろう。
ボディとの適合が想定外に上手くいかない場合は、高次のレベルで別の手段を検討する場合もあり得るのだ。
例えばボディを構成する細胞などの全ての要素は、おおよそ7年で入れ替えがされる。
こうしたボディの機能も有効に使いながら、強引にボディを再構成する手法などもあろう。
ここまでが輪廻と母親の関係である」
まさかこんな仕組みだなんて、たしかに驚くのも無理がない。
母親って自分で選ぶんだ。
しかも母親と生まれる前に合意しているですって。
お母さんは何を考えて、私のことを選んだんだろう。
それに最初から全てわかっていたんだろうか。
輪廻転生を担当する方が、次に前世との関係性について説明してくれた。
「前世で大きなミスを犯し、誰かを死なせたり守れなかった事態を起こすと、その反省を元に課題を解決するテーマを設定することが多い。
輪廻転生が単純なカルマの解消だけで考えるのではなく、愛の循環もテーマの一部だと考えるべきであろう。
周囲から、こういう役割で惑星の課題を解決をして欲しいという期待からくるテーマの設定もある。
現在の地球は周期の切り替えの時期にあるため、特定の役割に特化したテーマを持つ者が多いであろう。
惑星の周期ごとに、特定のテーマの経験値を得やすい時期というものがある。
そういう時期では1回の輪廻転生で1千年分の経験値を得ることが可能なタイミングもあろう。
3次元の物質世界で生きる意味とは、物質化することで現実として影響を直接感じ、そして影響を直接与えることであろうか。
高次元の物質世界で生きると肉体も精妙であり、意識や存在の意味すらも絶対的なモノへと変わるものである。
高次元で生きては、相対的な学びを完了することが困難となろう。
3次元の物質世界で欲望による野心に囚われ、他人を信じず、腹に一物を持ち、他人を踏み台にすれば、自らの苦しみに全てが逆流する。
愛は無限に変化しながら進化し、そして循環するのだ。
輪廻転生の中でこうした気付きを得るまで、どれだけの回数を重ねることか。
地球の学業の中で、地球の科学で発見した法則性を知識として学ぶことも結構だが、それは人生の中の一つの道具でしかない。
輪廻転生の中では、そのような法則性の知識など一つの尺度の一つでしかなく、絶対的なモノになどならないのだ。
それは真の神によって生み出される芸術作品のゲーム環境に対して単純な法則性を探そうという試みに近いのではないか。
ゲームのアプリケーションが変われば、他のゲームの法則性に対する知識など大して役に立たぬ。
例えば全ての知的生命体がスモッグや光体のような肉体を持つ惑星もあるが、地球で得た法則性の知識など脆くも崩れよう。
むしろ与えられたゲーム環境の中で、与えられた人生を最大限に楽しみ、そして人生の中からこそ大いに学ぶべきであろう。
陽があれば陰があり、光があれば闇があり、そして正義があれば悪がある。
相手の正義は、自分にとっての悪に成り得るものであり、二極性の表裏の関係は全てに存在する。
天の川銀河系の全体を巻き込む戦争は、第一次と第二次の大戦があった。
各々の大戦で二極性は極まり、多くの魂が新たな課題を得ることになった。
地球上の大きな戦争でも類似の周期が発生しており改めて意味を解釈すべきであろう」
今日も色々と人生を考えさせられる日になった。
ハタさんが市役所みたいな場所から天国の居住区に戻ってきてから輪廻の仕組みを少し補足してくれた。
「最初に到着した時の人生の反省会があったでしょう。
基本的には、その反省をもとに今世を振り返るのだけど、そのあとは50年近くかけて養生するの。
そうして準備が整ったら、さっきみたいに今後の輪廻の方針を高位の霊の指導霊とかと決めるのよ。
おおよそ輪廻の仕組みは分かってきたでしょう。
そんなに神秘的な感じじゃないけどね。
さて、それじゃあ、そろそろ三田さんとはお別れね。
三田さんの知り合いも迎えにきてくれたみたいだし。
じゃあね、また会うこともあるでしょうから元気でねって、もう亡くなっているか。
このクセが抜けないわ」
三田さんは、頭を下げて泣きながらハタさんへ感謝を一生懸命に伝えている。
翔君を残して亡くなった時には未練で危うく、地縛霊化するところだったのかもしれない。
でも、こうして無事に成仏して次の来世にポジティブな気持ちで向かえたのはハタさんのおかげだろう。
その後、三田さんは迎えにきた知り合いと一緒に新しい天国の家に帰っていった。
ハタさんと私は三田さんと別れて別の場所へと移動を始めた。




