表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
94/151

94

ごめんなさい、そのガラスの靴は本当は私のものではないの。

ただただ、煌びやかなその世界に憧れて、祈ってしまったの。

そしたら、周りが誤解して、勘違いして、間違えてしまったの。

本当は私じゃない誰かのものだったはずなのに、私も否定せず、曖昧に微笑んでしまった所為。

少しだけ夢を見てしまったの、キラキラした世界で楽しい時間を過ごす事を。

だから、この時間は夢で、終わりが来るって信じていた。

なのに、あの人は私に執着を見せた。

それが恐ろしくて、振り切って逃げた。

私じゃない誰かの居場所を取ってしまうんじゃないかと、恐れた。

ガラスの靴の片方は態と落としたんじゃない。

逃げる途中に脱げてしまったの。だって、私のじゃないから、サイズがあっていなかったんだもの。

魔法は解けて、ドレスもなくなったのに、片方のガラスの靴を見て、恐怖を覚えた。

だから、慌てて壊して捨てたの。

これで、きっと誰も私を探せないよね? きっとそうよね?

そう思うのに、どうしてかしら? 不安なの。

これは他の誰かが主役のお話なんだもの。謝るから、だから、お願い、私を見付けないで。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ