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不安で眠れない夜を何回過ごしてきただろう。

体を冷やさぬように、上着を羽織り、キッチンに立つ。

ミルクパンに牛乳を注ぎ、ブランデーを一滴し。その時々で砂糖やハチミツを入れる。

ほかほかと立つ湯気は、眠れぬ事を咎めず、ただ受け入れてくれているかのように思えた。

マグカップにホットミルクを注ぎ、ふぅっと息を吹きかけて冷ましてから、時間を掛けてそれを飲み干した。

程よく温まったのは体だけではなく、心もなのだろう。

少し軽くなった心を胸に、布団に潜り込んだ。

眠れずとも、ただただゆっくりと時間が過ぎるのを感じ、朝を待つ。

今日もそうして朝を迎えた。

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