表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
55/151

55

寒さが私の肌に突き刺さる。

柊の花の香りが鼻腔を擽る。

秋が終わりを告げ、冬が始まるのだと気付かされる。

全てが閉ざされる冬は足音もなく、すぐそこに来ていたのだ。

暗く冷たい冬は何もかもを凍らせるだろう。

そこから逃げるように温かな灯を求め、走る。

吐く息は白く、肺に入ってくる空気は冷たくて痛い。

恐怖から逃れようと、私は必死に走った。

けれど、逃れられるわけもなく、冬は私の足元を掬い、私を絡め捕っていく。

冬に囚われた私は例に漏れず凍る事しかできなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ