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ふわりと秋の馨りを運ぶ風は少し冷たく、頬を撫ぜてくる。
夏の終わりと共に哀愁を運び、心をざわつかせる。
そんな日には、甘く、柔らかなミルクをたっぷりと入れたカフェラテを飲もう。
ふぅっと、息を吹きかけ、少しだけ冷ます。
温かな湯気がふわりと広がる。
それが心をほんの少しだけ温めてくれる。
寂しがりな秋は悲しさを引き出してしまう。
そんな気持ちは息と共に逃がそう。
そして、温かな湯気でそっと心を温めよう。
焦らず、ゆっくりと心を癒そう。
そうして、長く深い夜をゆっくりと過ごそう。




