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突き抜ける程に青い夏の空がそこには広がっている。
そこはきっと暑いのでしょうね。
私を守る真っ白な病室はその暑ささえも通さない。
私を繋ぐのは鎖ではなく、いくつもの管。
鎖なら、解かれれば自由になれるのかもしれない。
けれど、この管たちを外せば、私に待つのは自由ではなく死のみ。
私はこれらがないと生きていけない。
それは本当に生きていると言えるのかしら?
夏の暑ささえ感じない私は、今日も生きていますか?
誰も会いに来てくれない私に生きる価値はありますか?
こんな問いには、誰も答えてくれないでしょうね。




