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もういいよ。
何を言っても無駄なんだと気づいたのはいつ頃だっただろう。
最初の頃は助けを求め続けていた。けど、差し伸べられる事のない手に期待しなくなった頃には、助けなんか求める事はなくなった。
何か話しても「そんなことないよ」と返されるたびに傷付いていた事にあなたは気付かないでしょう?
自己否定的な言葉に対して、「そんなことはない」と言っているのだろうけど、それは私の意志を、意見を、心を否定しているのだとあなたは気付いていないでしょう?
話してくれないと分からない?
何を言っているのよ。あなたが「そんなことはない」と言うから、それ以上は何も言えなくなっているのよ?
あなたが私の言葉を殺したの。
自覚はないんでしょうね。いつもいつも、私をナイフで抉るように、言葉で抉っているのよ。
自覚のない否定の言葉は私を傷つけ続けたの。
私はもう、それには耐えられないわ。だから、もう二度と会わないでおきましょう?
その言葉にあなたは被害者面をするのが苛立たしい。
あなたにとって、私はいつも加害者だものね。そんなに、私を悪者にして楽しいのかしら?
私にとっての悪者はあなただというのにね。




