お祝いと日常、そして満月の夜
もう何回目だろうか。ロゼ婆ん家に家族で行ったのは。途中からはもはや数えてない。
今日も行く日なのだが、リナリーの家族も来る日で、みんなで集まるのは意外にも2回目であった。
リナリーと俺らが初めて顔合わせした以来かな。
何の会だって?
それは俺とウルトとリナリーの1歳バースデーパーティーですよ(喜)。
そして今日は珍しくブックおじさんもきた。でも祝いの酒と花束を置いてちょろっと話して帰っていった。
時間が経つのは早いもんで、ほっぺをぷにぷにされ続けたら、いつの間にかお開きになってしまった。
今日のお誕生日会で分かったことはこうだ。
・俺ら3人の誕生日祝い
・ここハバ村には子どもたちが俺ら3人しか居ない
・アズベルト家、リナリーの家族他、3家族がハバ村には住んでいる。子どもは各々居るが全員成人しており、今は冒険者として生計を立ているらしい。あ、忘れてた。ブックおじさんは5年前くらいから1人で住んでるみたい。
・3家族というのは、ジュピター家、シー家、ロック家が名字らしい。全員貴族なのかな?それにしては随分とみすぼらしい家に住んでるけどね。
それはそうとて、今の俺にはどうでもいい情報であった。
そう、今俺たちに必要なのは、これからの人生を謳歌するためのチカラなのだ!
ウルトくんとスローライフの為に修行あるのみだぜ!ついでにリナリーも鍛えちゃうけどね!(ついででごめんね)
この世界では1歳という年齢は節目のようで、村全体での催しだったのだが、それ以降は特になんの催しもなかった。家族単位で祝う普通のパーティーって感じかな?
普段の生活では、もはや蜥蜴狩りは日常的であり刺激もなくなっていた。もちろん俺たち3人の修行は毎日続けており、前ほどではないが、レベルアップしていることは確かな事だ。
4歳を迎えたある日のこと。
ルーク(父)
「さぁアルト、ウルト、そしてリナリーちゃん!昨日の両家家族との話し合いにより、今日から毎日強くなる特訓をする事になったぞ」
「特訓っていつもやってる修g&&¥&@-/」
「ん?なんか言ったかウルト?」
「なんでもなーい!」
「まぁいい、じゃあさっさと基本トレーニングをやるぞ」
あっぶね〜。咄嗟にウルトの口を詰まらせてよかったぁ。魔法でね。既に俺ら3人は毎日魔力と愾力の修行を内緒でしているのだ。終わったらちゃんと言い聞かせよ。
「まずは、この剣を握ってみろ!」
「はーい!」
3人とも元気よく返事を返す。なんだか新鮮で楽しいみたいだ。俺も楽しい。
「よしっ上手く握れたみたいだな」
「先に結論から言うぞ」
「あと2年で俺の剣技を身につけてもらう。これは決定事項だ。予定が想像以上に早まってしまったみたいでな」
なんか厳しくないですか?え、まだ4歳児なんですけど!!!???
特にウルトとリナリーは言ってる事が理解出来ていないみたいで、あっけらかんとしている。
「まぁとにかく真似する!以上だ。」
それを聞いた2人は、なんとなくわかったみたいだ。
それから地獄のような日々が始まった。魔力を使ってはいけない縛りをしているので、特にチカラのない俺はめちゃめちゃしんどかった。
そして、途中からリズ(母)による魔法特訓も始まった。【魔力操作】がメインで、意外にも魔法使いであってもこれを怠っている人が殆どらしい。
今日は父母による修行が休みの日だ。
なのでウルトとリナリーの3人で遊ぶ約束をし、今日を全力で満喫していた。3人とも遊んで疲れてしまったらしく、村の広場で爆睡をかましていた。ふと気づくと既に17時を過ぎており、俺は2人を急いで起こした。
「おい、もう暗くなるぞ!早く起きろ!帰るぞ!」
目を擦りながら欠伸をしているウルト、ムクッと目を細めながら起きるリナリー。
なんだかやけに空が明るい気がした。太陽はもう沈みかけてる筈なのに。
満月か。それも綺麗なまん丸だ。この時が永遠なら良いのになぁ。
そう想いに耽ていると、ふらふらと2人が起きてきた。その後仲良く手を繋ぎながら、リナリーを家まで送って、俺たちを家まで帰るのであった。
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