表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
記憶に咲いた一輪  作者: たわとと
6/11

お見通し

2階の探索をしていても、たからのちずは見つからなかった。


中心の部屋で4人で話をしていたら、僕がちょっとネガティブなことを言っちゃって。

普段なら柘榴と凛斗が呆れちゃって、よしよしってされてハイおしまい。それなのに、翠さんは僕を守るって笑いかけてくれた。


嬉しかった。


すごくすごく嬉しかった。


「えへへ…翠さん、そういうこと軽率に言っちゃ僕惚れちゃうよ〜?」


からかったつもりで、ほんのちょっと意地悪したつもりで言っただけ。


聞き流せばいいだけの僕の言葉。


なのに、翠さんたら顔を真っ赤にして慌て出すから、可愛いって思っちゃったよね。



翠さんは友人さんの話をすると寂しそうな顔をする。酷く傷ついたような、痛々しい顔をする。


過去に何があったか分からないけど、どうかそんな顔をしないで欲しい。


僕達のこの出会いは運命だと思うよ。


この屋敷から無事に帰れたら、その後も僕たちと仲良くしてくれたらいいな。

そういえば翠さんてどこに住んでるんだろ。遠いのかな。近いのかな。


なんて、気がつけば翠さんのことを考えていて、怖さなんてもう吹き飛んでた。


少し伸びた前髪の隙間から覗かせる翠さんの瞳は、名前通りのキレイな緑色をしてて、透き通ってて。


初対面なのに、好きだなって思っちゃった。

まだ一緒になって1時間くらいしか経ってないけど。


こういう気持ちを()()()()っていうのかな?


「…瑠宇」

「ん?どしたの凛斗」

「…翠さんは…やめておいたほうがいいと思いますよ」


………なんでそんな事言っちゃうのかな。


「べつに…そんなんじゃないよ」

「……そうだといいのですが」


凛斗にはいつもお見通しなんだよね。

どの辺から気づいたのかな。今の発言でかな。


ちらりと翠さんを見てみると、諦められないみたいで、まだたからのちずを探してる。


「…僕達も探しましょうか」

「…うん…」


なんか、テンション下がっちゃうなぁ。


早くたからのちず見つかれよ、もう。



瑠宇くん視点でした〜!いつもより短め!!そして早めの投稿!!

次回は翠視点に戻って、たからのちず探しは終了となる回…だと、思う。(ハッキリしろ)


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ