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記憶に咲いた一輪  作者: たわとと
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はじまり

はじめまして、たわです!

初投稿がホラー微BLというちょっと不思議な作品なのですが、これからの投稿を暖かく見守ってくださると嬉しいです。


挨拶はここまでにして、本編をどうぞ。

俺は今、とあるホラーサイトで見かけた廃屋敷の前で、深呼吸をしている。

山奥に奇妙な屋敷、と大きく出されたテロップに興味を引かれ、いつの間にか屋敷のことを調べていた。


暗い暗い山奥に、ひっそりと佇むように建っているこの建造物は、窓ガラスは割れ放題、外壁はヒビが入っていて、そのヒビからは緑色の苔が生えていた。

窓の外から伸びるように中に緑のツタが侵入している廃屋敷は、とてもじゃないが入ろうとは思えないほどの雰囲気を醸し出している。


今から俺はこの中に入る。

スマホでこの屋敷についての情報をもう一度確認しようとしたとき『圏外』という文字が姿を現していて、無意識に小さな唸り声をあげた。


「あちゃー…中に入ったら最後、後戻りはできないってことかな」


覚悟は出来ている。だからこんな季節外れな時期にここに来たんだから。今更何を怖がる。


廃屋敷に足を運んだ者は、戻らなかった人が多いらしい。戻った人といえば、外傷だけでなく心の傷も深いようで、精神的な怪我もしている人がいる。

気味が悪いので建て壊しも考えられたが、不慮の事故が相次いで、作業は中止となった。

詳しい事故の内容は書かれていなかったが、何か不思議な力が屋敷内にて働いていると予想。


そんな風に屋敷の情報を思い出しながら心を落ち着かせていると、背後の茂みからガサガサと葉っぱが揺れる音がする。

慌てて振り返ると、ばっちりと目が合うのは、女の子……?


「あっれー?ねぇねぇ、人が居るよ!」


鈴のように可愛らしい声で連れに報告をした彼女(?)は、にこりとこちらを見て笑う。


あ、可愛い。

妹がいたらこんな感じなんだろうかと呑気に考えていると、茂みが揺れる。


「あ?こんな時期に誰かがいるわけねぇだろ。幻覚だげんか……く……」


茂みから出てきた俺よりも背の高い、見た目が明らかヤンキーの青年が俺を見て固まる。


「……幽霊?」


そう絞り出された声は微かに震えている。待て、早まるな。俺はまだ死んでない。


「いや失礼な!ちゃんと生きてる人間だよ!」


我に返ったあとツッコミを入れると、またまたガサガサと茂みが揺れる音。今度は誰だ?と思い彼らの後ろを見ると、黒縁の眼鏡をかけた、いかにも真面目な雰囲気の美青年が出てきた。この人たちすごい顔がいいな。ホストか??


「馬鹿ですか、見て分からないんですか。あの人明らかに生きてる人間でしょうが」


すこし口調がキツい彼はこちらに視線を向ける。その横でヤンキーくんが頭をポリポリ掻きながら釣られてこちらを見つめる。


「こんばんは」


声をかけてきたのは黒縁メガネの美青年。夕日に照らされている髪は赤色に染まり、暖かな色が彼を包む。


「こんばんは」


俺も挨拶を返すと、彼らは安心したように緩く笑った。


「こんばんはっ!ねぇねぇ、オニーサンもホラー探検家?」

「ん?ホラー…探検…?」


可愛らしい見た目をした女の子(?)は、くりくりとした大きな瞳を揺らして問いかけてくる。

「あれ、違うの?」と続けた彼女(?)は苦笑いを見せた。


「いや〜心スポに来るには季節外れでしょ?だから、てっきり()らと一緒かな〜って思っちゃって!」


ああ、確かにそうだよな。今何月だっけ、10月の寒い時期だもんな。そりゃマニアックな人でも無いと来ないよな………


「って、えぇっ?僕??」


俺の反応を見たヤンキーくんが、何かを察したようにニヤリと笑う。


「コイツ男っすよ」


その言葉に驚愕してしまう。こんなにも可愛らしい子が男の子……?あれ…?性別ってなんだっけ……?

と言葉を失っていると、クスクスと小さな笑い声。


「よくそんな顔されるんだよね〜。そんなに女子っぽい?」


かのじ…彼の言葉に小さく頷くと、あはっと吹き出すように笑った。


「オニーサン馬鹿正直って言われない?」

「すごいね、よく言われるんだよね」


とおどけてみせると、さらに笑いを買ったようだ。


しばらく笑っていると、ゴホン、と咳払いが。


「自己紹介といきましょう」


黒縁メガネの彼がそう言ったあと、女の子みたいな子が思い出したように「あぁっ!」と声を漏らした。


「えーっと、僕からでいいよね?…はじめまして!僕は瑠宇(るう)!」


元気よく挨拶した彼に続いて、静かに挨拶をしたのは黒縁メガネの彼とヤンキーくん。


凛斗(りと)です」

柘榴(ざくろ)っす」


柘榴くんはぺこりと小さく頭を下げて、ぎこちなく笑った。

絶対この子いい子だ、と確信をして、俺も彼らに名乗った。


(みどり)だよ。よろしくね」


この時、この瞬間。

俺たちの出会いに意味があることはまだ知らない。

だけど俺はこの出会いに、最初の今からずっと先の未来まで、感謝することになる。

いかがでございましたでしょうか!

語彙力が貧血を起こしているので色々「ん?」ってなるところがあるかもしれませんが、流してやってください………←


さてさて…おしゃべりをしちゃうと長くなりそうなので、この辺で。

また次回。

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