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地球で虐げられた《最強》闇魔術士は、異世界でエルフ嫁たちに愛される  作者: 銀翼のぞみ
四章

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125話 アリーシャの力

「ま、舞夜! 今の力は一体なんだ!?」


 リリアとシエラの力の前に、一同が呆然とする中、ジュリウス皇子が目を見開いて舞夜に問いかける。


「え、えっと……アレはですね……」


 まさかアンデッドと開発した武器の力です……などと答えるわけにはいかず、口籠る舞夜。


 そこへ、リリアとシエラが――


「……ジュリウス殿下、これは私たちのスキル」


「そうですの! 最近新しいスキルに目覚めましたの!」


 ――と、あけっからんとした表情で言う。


「スキル……だと? そんなスキルなど見たことはないが……」


「……ん。これは固有スキル」


「ですの!」


 訝しげなジュリウス王子に、リリアとシエラはまたもやそんな風に答える。


 固有スキルと言われてしまっては、納得するしかない……。

 ジュリウス皇子は微妙な表情で引き下がるのだった。


「(ねぇ、あれって……)」


「(うん、ガトリングガンとライフルだよね……)」


 リリアとシエラが使った武器に、地球出身の凛と桃花たちは気付くが、言及すれば面倒なことになるだろうと判断してくれたようで、小声で話す程度に抑えてくれている。


「さ、さてと、では先に進みましょう」


 冷や汗を流しながら、これ以上言及されない内にと歩き出す舞夜。

 リリアとシエラに、どういうことかと確認を取りたいところではあるが、今ここで聞くわけにもいかず、確認は後にまわすのだった。


「ふふっ……」


 そんな舞夜を見て、小さく笑みを浮かべるアリーシャ。


(あ、これ、アリーシャも何かジャックたちに武器を開発してもらってるな……)


 舞夜は察するのだった。


 ◆


 数十分後――


「よし、この辺で少し休むとしよう」


 ある程度迷宮の中を進んだところで、ジュリウス皇子が提案する。

 さすがに、勇者四人の顔に少しだけ疲れが見えてきたからだ。


 十五分程度休憩を取った後に、攻略を再開する。

 とはいえ迷宮の中なので、勇大たちが休んでいる間は舞夜たちが周囲の警戒を行う。


「むぅ……」


 そんな中、サクラが難しい表情を浮かべ、声を漏らす。


「どうかしましたか、サクラさん?」


「舞夜ちゃん……私が来た意味はあるのだろうか、ここまでほとんど活躍できていないのだが……」


 なるほど、どうやら勇者四人、そしてリリアとシエラの活躍するあまり、タンクとして活躍できていないことを気にしていたようだ。


 だが、サクラも全く戦闘に参加していないというわけではない。

 活躍の数は少なかったが、勇者たちで抑えきれなかった敵を捌くなど、必要なところでカバーしてくれていた。


 それに、戦力というのはそこにあるだけで意味がある。

 いざという時に頼れる力があるというのは、心に余裕を生むからだ。


 そんなことを説明しつつ、「そもそも、ここに来てから、ぼくなんて一度も戦闘に参加してませんからね……」と、苦笑してみせる舞夜。


 そんな彼の気遣いに、サクラは少しホッとした表情を浮かべた……その時だった――


「この気配は……ッ!」


 カッ! と目を見開き、声を上げるジュリウス皇子。

 休んでいた四人の勇者も、勢いよく立ち上がる。

 迷宮の奥の方から、膨大なエネルギー、そして圧倒的なプレッシャーを感じ取ったのだ。


「魔王が復活した……いや、もしかしたら力を完全に取り戻している可能性もありますね」


 迷宮の奥から放たれるプレッシャーに、舞夜はそれを察する。


 そんな舞夜を見て、ジュリウス皇子は感心した様子を見せる。

 魔王の復活……それを察知しながらも、彼がまるで動じていないからだ。


 ルシフェルは七大魔王の中でも、特に強力な魔王だと記録に残っている。

 放たれるプレッシャーからも察するに、魔王マモンの力を凌いでいるのは確実だ。

 そのプレッシャーを受け、舞夜は確実に勝つ気でいる……それをジュリウス皇子は確信したのだ。


 手早く準備をすると、一行は迷宮の奥へと駆けていく。


 ◆


『ほう……その神聖属性の波動、勇者が混じっているな』


 迷宮の中央部へと辿り着いた舞夜たちを、そんな言葉とともに一人の男が出迎えた。


 赤銅色の肌に緑の長髪、三メートルはあろう巨体、その背中からは六枚の堕天使を思わせる紫の翼が生えている。


「お前が魔王ルシフェルだな」


 グレートソードを構え、問いかけるジュリウス皇子。


 すると男――魔王ルシフェルは『フッ……』と小さく笑みを浮かべ、背中の翼を大きく広げる。

 そして両手の中に、禍々しい紫色の魔剣が現れた。


 問答は無用……とでも言いたげなルシフェルに対し、勇大を始めとした四人の勇者たちもそれぞれアーティファクトを構えた……その時だった。


「〝バーストアクセラレーション〟――!」


 ……アリーシャが高らかに声を上げた。


 その刹那――激しい閃光とともに彼女の姿が掻き消えた。

 かと思えば、魔王ルシフェルの背後にその姿を現したではないか。


『馬鹿……な……ッッ!?』


 驚愕の声を漏らす魔王ルシフェル。


 次の瞬間、その体が肩から斜め真っ二つに割れ、緑色の鮮血が迸った。


 そして……ルシフェルは沈黙した。


 カチン――……。


 ルシフェルが沈黙するとともに、アリーシャは刀を鞘に納めるのだった……。


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― 新着の感想 ―
[気になる点] …アレ? …ル、ルシフェル? … …ルシフェルぅーーっ!?(苦笑) [一言] 勇者女子たち、詳しいな…ライフルはともかくガトリングガンって、女子の口から出てくる単語じゃないと思う…
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