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地球で虐げられた《最強》闇魔術士は、異世界でエルフ嫁たちに愛される  作者: 銀翼のぞみ
四章

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112話 ママの誘惑

「さて、この辺までくれば人も通らないし大丈夫かな」

「どういうこと舞夜ちゃん、街道の外れまで来たかと思ったら立ち止まって……それに馬車の用意もせずに……」


 帝都の外へと出て来た舞夜たち。


 これから迷宮都市へと向かうというのに、馬車も用意せずにここまで歩いて来たことに対し、レオナが不思議そうに問う。


「ふふっ、ご主人様は馬車なんかよりも素敵なものをお持ちなのです」

「……ん。きっと見たらお母さまはビックリする」

「助手席からの景色は最高ですの!」


 舞夜に代わり、アリーシャにリリア、それにシエラがレオナの疑問に答える。


 その様子に小さく笑いながら、舞夜は小さく「《黒次元の黒匣(ブラック・ノワール)……》と呟く。

 彼の周囲に黒い霧のようなものが立ち込める。


 そして霧が晴れるとそこには……。


「きゃっ!? こ、これは……まさか魔物!?」

「違いますよ、レオナさん。これは車と呼ばれるもので、ぼくとこれから行くことになる孤島にいる友人が作り出した馬なしで動く馬車のようなものです」


 突如として現れた巨大な白銀の物体――以前舞夜たちがこの都市へ来る時に使用した、なんちゃってデロ◯アンにビックリするレオナに、舞夜が説明する。


 そしてデロ◯アンに手をかざし微量の闇魔力を注入すると、プシューッと音を立ててドアが上に開く。


「こ、これが馬車……?」

「はい、以前に後ろに乗せたヒュドラよりも揺れが少なくて快適ですよ。さぁ、みんな乗り込もう」


 大型化したこのデロ◯アンには地球のもには存在しない後部座席が設置されている。

 舞夜の指示でアリーシャ、リリア、シエラが奥へと乗り込んでいく。


「さぁ、レオナさんはぼくの隣へ」

「わ、分かったわ……な、何これ!? 座席がふかふかで気持ちいいわ! それに背もたれも体にフィットして、なんて座り心地が良いのかしら!」


 恐る恐る助手席に座るレオナ。

 座った瞬間、あまりの座り心地の良さに感動を露わにする。


 彼女の反応に満足げに笑いながら、舞夜は左右のドアを閉める。


「それじゃあ出発します。みんなベルトをしてね?」


 レオナにシートベルトの装着方法を指示しながら、舞夜は後部座席のアリーシャたちにも指示を出す。


 皆がベルトを装着したところで、エンジンを起動する。

 複合魔力で動くこのデロ◯アンのエンジン音はごく微小なものだ。


 舞夜がアクセルを踏みデロ◯アンは動き出す。

 レオナをビックリさせないようにゆっくり目の発車だ。


「す、すごいわ! 本当に馬なしで走ってる……。舞夜ちゃんは強いだけじゃなくて本当になんでも出来るのね!」

「これを作れたのは孤島にいるみんなのおかげです。着いたらレオナさんにも紹介するので楽しみにしていてください。……まぁ、これ以上にビックリするかも知れませんが……」


 何せ、このデロ◯アンを作り上げたのはジャックやカブを始めとしたアンデッドたちだ。

 さらに孤島には怪獣娘のインペリアルもいる。

 流石のレオナも腰を抜かしてしまうかもしれない。


 デロ◯アンは街道の外れをグングンとスピードを上げて迷宮都市へと向かう。



「ご主人様、そろそろ休憩なされてはいかがですか?」

「……ん。ずっと運転しっぱなし」

「お兄さまは最近まで屋敷の外に出てなかったから体力が落ちてますの」


 運転を始めて数時間が経った頃、アリーシャたちが舞夜へと声をかける。


「そうだね。確かに少し疲れてきたし、少し休もうか。ついでにこの辺でお昼にしよう」


 運転というものは思っている以上に体に負荷をかけるものだ。

 ほとんど振動を感じさせないこのデロ◯アンであっても、それは変わらない。

 それにシエラの言う通り、舞夜はここしばらくのエルフ嫁やレオナママ、それにエルフメイドさんたちによる〝幼児退行調教〟のせいで体力が落ちていた。

 ここらで休息を入れるべきだろう。


 道の脇には緩やかな流れの綺麗な小川がある。

 休憩場所としてはバッチリだ。


「ん〜! まだまだ暑いけど、近くに川があると清々しいわね」


 助手席から降りたレオナが伸びをする。

 その拍子に彼女の豊かなバストがぷるんっと震える。


 舞夜は毎日あの胸に甘え放題だったんだよなぁ……と昨日までのことを思い出し、赤面してしまうのだった。


「ご主人様、今日のお昼は何にいたしましょうか?」

「そうだね……せっかく近くに川があるしバーベキューにでもしようか?」

「……ん。賛成」

「シエラもですの!」


 アリーシャの問いかけに舞夜が応えると、リリアもシエラもそれに賛成する。


「それじゃあ調理器具と材料を出すね。傷んだらいけないから氷とクーラボックスも出しておこう」


《黒次元ノ黒匣》からバーベキューセットと材料の数々を取り出す舞夜。

 孤島で取れた素材で暇つぶしに作ったクーラーボックスを出すのも忘れない。


「ご主人様、せっかく近くに綺麗な川があるのです。水着も出していただけませんか?」

「あ、良いかもね。せっかくだからみんなで泳ごうか」


 アリーシャの提案で《黒次元ノ黒匣》から彼女たちの水着も取り出す。


「お兄さま、お疲れでしょうから料理はシエラたちに任せて川で涼んでいてくださいですの!」

「……ん。お母さま、ご主人様と一緒にいてあげて」

「あら、良いの? それじゃあお言葉に甘えて……舞夜ちゃん、ママとお休みしましょうね♡」


 レオナが魅惑の生着替えを舞夜に見せつけながら、シエラとリリアに礼を言う。

 舞夜は目を逸らそうとしたのだが……。


「舞夜ちゃん、ママから目を背けるなんてメッよ?」


 と言って、自分の着替えを見せつけた。


 レオナにそんな言われ方をすると、彼女に甘えきりだったここしばらくの生活のせいで逆らえなくなってしまう。

 結局、舞夜は自分の着替えまで彼女に手伝われてしまうのだった。


 皆が着替え終わった。


 アリーシャは黒のビキニ、リリアは純白の紐ビキニ、シエラはフリルの着いたピンクのビキニだ。


 そしてレオナはというと……彼女はビキニのさらに上の露出度をいくゴールドのスリングショットを着こなしている。


 アリーシャとリリアを産んだとは思えない完璧なプロポーションが彼女の美しさをより引き立てる。


 少し動いただけで大事な部分が見えてしまいそうで、舞夜は再びドギマギしてしまう。


「さぁ、舞夜ちゃん。ママといっぱい水浴びしましょうね?」

「は、はいレオナさん……」


 レオナに手を繋がれ舞夜はともに小川へと向かう。

 小川の水は程よく冷たい。

 これなら風邪を引くこともないだろう。


 一緒に用意した浮き輪を川に浮かべる。

 やはり緩やかな流れだ。

 これなら流される心配もない。


「さぁ、舞夜ちゃん、一緒に入りましょう?」

「ダ、ダメですよ、レオナさん……」


 浮き輪の中に一緒に入ろうと提案してくるレオナに、舞夜は顔を赤らめながらふるふると首を横に振る。

 そんなことをすれば密着状態だ。

 一緒に眠る時さえドキドキするというのに、そんなに大胆な水着で密着されたたまったものでないというものだ。


 しかしレオナは……。


「舞夜ちゃん? 二人の時は〝ママ〟って呼ぶ約束をしたはずでしょ? それに、ママとくっつくのが嫌なの……?」

「ち、違う! そ、その……恥ずかしいよ、ママ……」


 悲しそうなレオナの表情を見て、舞夜は咄嗟に彼女のことをママと呼ぶ。

 そして嫌なのではなく恥ずかしいからだと伝える。


「ふふっ、親子で恥ずかしがるなんて、舞夜ちゃんたらなんて可愛いのかしら♡ 大丈夫、ママとくっつくことに恥ずかしさを感じる必要なんてないのよ?」

「んむぅっ……!」


 レオナは恥じらう舞夜の様子に発情――もとい、萌え悶えながら、自分と彼の体に浮き輪を通す。


 レオナと舞夜には身長差がある。

 ちょうど舞夜の顔の位置にレオナの豊かなバストが当たるのだ。

 過激な水着のため、彼女のメロンサイズバストに舞夜の顔が埋まり、くぐもった声が漏れる。


 レオナは器用に舞夜を抱っこすると、小川の深いところへと移動するのだった。


「マ、ママ……顔が近いよ……」

「ふふっ、そうね……ちょっと揺れたらキスしちゃうかもしれないわね♡」

「キ、キス……?」


 浮き輪で浮かんだことにより、二人の顔は目と鼻の先だ。

 そして、舞夜の胸板にはとんでもなく柔らかいレオナママのおっぱいが押しつけられている。


 ママの気持ちいい感触、心地よい浮遊感、そして彼女の母性……舞夜の意識が微睡み始めてしまう。


「ふふっ、舞夜ちゃん……とっても可愛いわ。ねぇ、ママとチューしましょう?」

「ダ、ダメだよママ……ぼくたち親子なんでしょ……?」

「ダメなんかじゃないわ……親子のスキンシップみたいなものだもの、だから……ね♡」


 そう言って、レオナは舞夜の頬に両手を添えると、そのまま綺麗な唇を近づけてくる。


 迫る唇に舞夜は……。


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