異世界物ではやりすぎて目立つ事があるけどそれってなぜ?
――――――――『龍化』した僕の説明を終えた所で・・・―――――――
僕は7百Mもある『龍化』した体で残りの頭を含めた6人を見下ろすとそこには驚愕驚嘆と絶望を同時に表現したかのような器用な顔をして僕を見上げている___
盗賊頭「なっ!!!...いつの間にドラゴンが!?...いや、先ほどの…あの小娘がこのドラゴンになったのか!?…視ればあれほどの膨大な神々しく恐ろしい神気はまさか...…竜神か!《それの解釈は違いますね…言い換えると龍神ですね》・・・なんだと!?…クソッ!頭に直接語り掛けて来やがって!...(いや…まだ方法はあるか?)・・・フゥ~...…と…取引と行こうじゃないか、金目の物を渡して貰えれば俺達は此処を去る…ああ、いや…ここ近辺から去る…どうだ?良心的かつ良い話だろう!?「《残念ながら、話になりませんね》」―――ッ何故だ!!!?」
キャトリス「《何故も何もそれは盗賊の頭として本当は理解しているのでは無いですか?…自分だけ利益になる事を取引素材にした所で交渉になると思いますか?――――潔く摑まり、処罰を受ける事ですね》」
盗賊頭「ハッ!?そんな事聞けるわきゃねぇだろ!?「《分けりました、ではお休みなさい…》」…なッ!?...ウグッ!?…」
しばらく見上げていた盗賊の頭さんが僕に一方的な取引を交渉して来たのだけど僕がそれを突っ撥ねて返すと頭は理解し難かったらしく、何故と聞いて来たので一方的な交渉についての説教と潔く捕まる様に施したが聞く気がなかったらしく、仕方ないので『魔眼』で【強制金縛り】を盗賊の頭含め全員に掛けると盗賊達は強制的に身体の自由が利かなくなった為に、頭は無理に動かそうとした反動を受けて気を失ってしまった、これで一件落着!
その様子をまじかで観ていた他の冒険者達は、瞬く間に急に現れて盗賊の頭と残りを制圧したドラゴン…もとい竜神?…に視線を送り警戒しながら盗賊の連行をしようとした所「《貴方達に危害を加えたりはしませんので安心して動いて良いですよ?》」と竜神様?が仰っていたので緊張はしてはいるがさすが冒険者、物事の行動は迅速的かつ正確に仕事を遂行していた為、事はすぐに完遂させた後___門前に建てた仮冒険者ギルドに今回派遣された冒険者達各パーティーが集い、仮ギルドから出て来たギルドマスターの前で整列した...がなぜかそこに上空からその神々しい鱗と毛並を持つ7百Mの竜神が頭だけをその列の後列に並ぶかのように陸に降りて並んでいた…それを冷や汗を流しながらギルドマスターは竜神?に話し掛けた。
ギルマス「申し訳ないが...竜神様?…が何故列に並んで居られるのですかな?何か仰る事がお有りでしたらどうぞ仰って頂けますかな?(何故竜神?が我ら冒険者ギルド列に並んでいるのか分からんな…)」
キャトリス「《はい?すみませんギルドマスターのお話を聴く為の列と思って居たのですが、間違ってましたか?》」
ギルマス「いえ…合っていますが、竜神様が人間のギルドの話を聴いても面白くないのでは?今から話すのは盗賊討伐とその頭の捕獲連行に関しての報酬と派遣冒険者全員での今夜行う宴会の話だけですので...」
キャトリス「《あぁ、良かった!大丈夫ですよ?僕にも関係のある話だった様なので問題ないです!それに宴会ですか!?…あの!?そのお話を進めて貰っていいですか?》」
ギルマス「か...構いませんが...ゴホンッ!…ではこれより今回の盗賊討伐について――――――――無事クエスト完遂というわけで冒険者全員の無事を祝おうとささやかではあるが宴会を冒険者ギルドの食堂に宴席を設けてある、今夜ギルドに是非集まって楽しんで欲しい…では話はここまで!(まだ竜神様が居られる…何故だ?)」
キャトリス「《なるほど~、やった~!僕達も参加して美味しい料理食べようね!ねっ!皆!?...楽しみだな~えへへ~...ゴギュリッ!…ポタッポタ…ダラダラ~__(あっ…イケない涎が...おぉぅ、『龍化』してると涎が水溜まりほどに地面に垂れちゃってる...恥ずかしい///)》」
パーティー「「良いですね!」「良いわよ?」「良いじゃねぇーか!」「僕も賛成です」」
ギルマス「お...おい…お前等は良いとしてそちらの竜神様の分の食料は正直無理だぞ!?「《そんな~...__(あっ!『龍化』を解けば良いんだった!)》」すみませんが…「《人型なら大丈夫ですよね!?》」ひ…人型に成れるのですか!?「《はい成れますよ!?》」」
僕は人型に成れる事をギルマスに話したら大変驚かれていたが僕は気にせず『龍化』を解く、すると一瞬にしていつものサイズの僕の体に、先ほどの涎溜まりの2M後ろで戻り…ギルマスと皆の下に駆けて行く、すると周りの冒険者達は一様に驚愕の色を顔に出した後、ギルマスの注意によって落ち着いて来た所でギルマスは僕に何者なのかと声を掛けて来たので、ちょっとばかし嘘をついて訂正させて貰った龍神キャトリスであると名乗って置いた、この方が圧倒的に本当の正体を言うよりは…かなり面倒ではないなと思ったからです。
他意は…ないよ?ホントだよ?
この後冒険者ギルドに他冒険者達と戻って行き、宴会開宴時刻までギルド内で暇を潰す事にした…因みにこのギルドでは僕という冒険者が実は龍神様だと(実は全知全能絶対女神:獣神種)此処のギルド冒険者達や職員には周知されてしまって、かなり居心地は良くはないけど…恐れ多いと思っているのかそこまで詰め寄って来ないのは素直に有難いと思っています。
しばらくそんな周りの目に気苦労していると、宴会の開始を促すギルマスの声が上がった...やった!やっと心置きなく食べれる!僕はギルマスの登場に感謝しつつその目は料理が出て来る扉を今か今かと目を向けている為、ギルマスの演説の話を右から左へと流していた。___キィッ…パタン…タン_と音を立てて料理が出て来る―――来たァ!!__沢山の料理は各テーブルに置かれて行き、僕達のテーブルにもやっと美味しそうな料理達が置かれて行く...___ギルマスの乾杯の音頭を境に僕は料理に飛び込むように自分のお皿に各料理達を盛り付けて行く...そしてある程度まで盛ったらそれを席に着いてナイフやフォーク、スプーンで口元まで運び口に入れて咀嚼し飲み下して行く…モッキュモッキュ…モグモグ…ゴクッ…モッキュ――――僕はひたすら食べていた、何も考えずひたすら料理を口に運び食べて行く。
他冒険者達とギルド職員にエミリー達皆は一生懸命に料理を咀嚼して行く姿を観て…冒険者達と男性ギルド職員は先ほどまでの様子が異なる事とその姿が余りにもこの世を逸脱している姿に驚嘆しながら微笑んでいた、女性ギルド職員達はまるでギルドのマスコットのような立ち位置のキャトリスを女性達皆で邪魔にならない程度に既にあちこち撫でている…その幾多のナデナデをも意に介さず食べ続け、幸せ一杯の笑顔で咀嚼し続ける龍神キャトリスを観てギルマスは孫娘を観るかの様な眼差しを送っていた事を当の本人は気付いていなかった___モッキュモッキュ…モッ…?…モッキュ…モッキュ…__仲間の皆はエミリー以外達観したような面立ちで食事を取り、エミリーはそんなキャトリスを観ながら女性達に混ざっていつも様に尻尾を撫でて嬉しそうにしていた。