寝る前にいたずらなニートや引きこもりに読んであげたい異世界や転生の物語
これはこのアンソロジーの最新話です。皆さんに楽しんでいただければ幸いです。
前回、東京、京都、大阪の街を訪れたときのことだ。
私、トム・ピプキン――すべてを見通す者――は、多くのひきこもりやNEETたちが、異世界や転生もののライトノベルを読んでいるのを見た。
しかし、残念なことに、彼らは「転生など簡単だ」と考えている。
だが、決して簡単なことではない。
そこで今回は、転生したひきこもりたちが経験した、決して楽しくない五つの例を語ろう。
多見川 隼人は、異世界「モスフォラ」に転生した。
転生の前に、彼の身体は溶けた鉄の中の繭に閉じ込められ、五年間耐えなければならなかった。
その繭から出た時、彼は経験したことを決して忘れられず、生涯にわたりPTSDに苦しんだという。
小三原 永翔は、異世界「モルフリッツ」に転生した。
しかし転生の前に、有毒の棘に覆われた洞窟を十年間這い続けなければならなかった。
彼もまた、一生PTSDに悩まされた。
大西 さやかは、異世界「ハム」のヴィラン役に転生した。
転生前、耳をつんざくハーピーが徘徊する砂漠を三十年間さまよい歩かなければならなかった。
結果として、彼女もまた生涯PTSDを抱えた。
清盛 柴田は、異世界「ロットロットロット」に転生した。
そこに行く前に、宇宙の悪魔が耳から脳に侵入し、鼓膜を食べるのを許さなければならなかった。
彼もまた、生涯PTSDに苦しんだ。
だが、最も不運だったのは長島 悠輝である。
彼は異世界「モンドンゴラゴンドン」に転生した。
しかしその前に、ローマ製の鉄の椅子に縛られ、ラヴクラフトの神々にも匹敵する恐ろしい宇宙の悪魔の咆哮を五十年間聞き続けなければならなかった。
このことから、私は思う――人間は、自分の望むものに対して、もっと慎重であるべきだと。
この物語を楽しんでいただければ幸いです。次の作品をすぐにアップロードします。




