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隠された宝石の地図

これはこのアンソロジーの最新話です。皆さんに楽しんでいただければ幸いです。


並行世界「wwsg4418」には、アニメ好きの引きこもりたちがいた。彼らは誰一人として彼女を持ったことがない。

名前はリンタロウ、ハヤシ、ムサシロウ、そしてコウセイ。四人はいつも一緒にいて、女の子が自分たちに全く興味を示さないことを延々と嘆いていた。


ある日、アニメのイベントの帰り道で、彼らの前にフードを被った謎の老人が現れる。顔は影に隠れて見えない。

老人は問いかけた。

「おら、若者たちは悲しそう見えるじゃ。どうしたの?」


四人は答える。

「美しい女の子が、誰も僕らと付き合ってくれないんです」


すると老人は言った。

「では、お前たちにとって『美』とは何だ?」


四人は即座に答える。

「美しい女の子っていうのは……ハリウッド女優みたいな人です。背が高くて、肌がきれいで、痩せていて、顔立ちが整っている人です」


その言葉を聞いた老人は首を振り、低く呟いた。

「……お前たちは今までずっと、盲目だったのだ」


四人は意味がわからず、顔を見合わせる。

老人は続けた。

「お前たちは、社会が見せたいものしか見てこなかったのだ」


そう言うと、老人はしばらく沈黙し、やがて笑みを浮かべてリュックから一枚の地図を取り出した。

「これがきっと役に立つだろう」


そう言い残して、老人は去っていった。


四人はただの変な老人だと思い、アパートに戻る。しかしリンタロウが好奇心でその地図を広げてみると、そこには数多くの「女性の住所」が記されていた。


相談の末、彼らはその中の一人を訪ねてみることにする。

名前はアリアナ・ジョンソン。それ以外の情報は一切ない。


住所に向かった四人は、そこで驚くことになる。

アリアナは黒髪で、肌はあまり手入れされておらず、少し太っている。だが――彼女は圧倒的な「爆乳」の持ち主だった。

彼らにとって、今までに見たことのないほどの存在感。


その瞬間、四人の中で何かが変わった。

「これこそが、もう一つの美なのかもしれない」

社会が価値を認めない姿だからこそ、より希少で、より特別で、そして美しい――。


四人は道に迷ったふりをして、彼女に道案内を頼み、家に招き入れてもらう。

会話の中でアリアナがオフィスレディとして日本の会社で働いていること、そして少女漫画やヴィクトリア朝の恋愛文学が好きなことを知る。

偶然にも、リンタロウも24年組の少女漫画が好きだった。そこから自然に話が弾んでいく。


その日、四人はアリアナと別れたが、交流は続いた。

やがて三か月後――アリアナはリンタロウの恋人となっていた。

この話を楽しんでいただければ幸いです。次の話をすぐにアップロードします。

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