第三十七話「鳴かぬなら 野球しようぜ ホトトギス」
前回のあらすじ
消える魔球って大体裏があるよね!
「うおおおおおおお!!!!」
ズバン!「すとらーいく^^」
「ちくしょぉぉぉぉぉ」
一番が空振り。俺たちのチームから始まった攻撃だったが
早速空振り。二番も空振り。三番も空振り。
一瞬にして一回表が終了した。
「つよすぐる…」
「消える魔球とかどうやってうつんだよ…」
「もうだめぽ…」
もうすでに敗色が見えつつある我がベンチ。
だめだなお前ら…
「お前ら!もっとがんばっていこうぜ!」
「「「てめぇ試合でねぇだろ」」」
ないてなんかいないもんっ!
しかたないので魔球の対策について必死に考える。
消えるのはバッターボックスに刺しかかった瞬間だ。
まじで見えなくなるんだよな…
そしていつの間にかキャッチャーのグラブに入る。
きっと何か細工をしてるんだろうけど…
不自然な点が一つも見当たらないんだよなぁ…
仕掛けを探すようなことは出来なさそうだな…
なんとかしてあれを攻略すれば…
ん?まてよ変化球って変化する前に打てばいいんじゃね?
「それだっ!」
早速作戦を仲間に伝えることにした。
「「それができたら苦労しねーよ。」」
ないてなんかいないもんっ!
六回表。初代の好投により0-1。こっちは一切打てないけどよく出来たものだ。
相手の一点はホームランによるものだから仕方が無い。
そして現在の状況はフォアボールによるランナーが二人。
少し荒れてるようだが結局消えてるのでなかなか打てない。
畜生どうすればいいんだ…
だから変化する前に打てればいいんだが…
…!! その時佐藤に電流走る…!!
まてよ…このうちかたなら…!
「審判!代打!俺!」
「プレイボール!」
「おいこら佐藤!何にもなしにいきなり代打ででるな!」
チームが騒がしいがしったこっちゃいないぜ!
打ち方はもう決まってるこうすればいいんだ!
「おい見ろよ!あの佐藤の姿!」
「首を下げたぞ!」
「まるで水平線のようだ!」
「いっつびゅーてぃふる…」
ふっ。まさにそうだ。今の俺の姿は
水平バランスなのだから。
※水平バランスとは
足一本で体を支え、あとは手を真横に突き出し、もう一本の足は後ろに伸ばす。
T字バランスとも言うらしい。
「「「バカだ!」」」
何をいう。この天才的な作戦にしかくなど…
「すとらーいく^^」
あ、一球投げられてた。
「もうだめだ…」
「佐藤が空振りしたら全員でケツバットな。」
「もうケツにバット押し込もうぜ。」
うわぁぁぁぁ!?最後の発言が一番俺にとって恐怖だよ!?
ピッチャーからボールが放たれる。
くそ…うってやる!
「すとらーいく^^」
水平バランスだったから片手でバットだったわ。無理。
「おいいいいいい!?せめて両手で持ってくれ!」
「佐藤で試合終ったら全員でスネバットな」
「もう俺がまんできねぇ…」
もうだめだ。俺はもう逃げる準備をしておこう。
ピッチャーからボールが放たれる。
えっと一本足打法みたいな感じで…こうすれば…
「ほいっ!」
グワッキィィィィィィィン!!
あら、この球軽いじゃない?
「ほーむらん^^」
「やったぜぇ!」
「おめでとう佐藤!ご褒美にケツにバットをさしてやろう!」
試合には勝ったが勝負には負けそうだったので俺は逃げた。
結局その後は初代がしっかり抑え、俺たちのチームが全員水平バランス打法でバキャバキャ
にうったので 65-1 で勝った。やったぜ。
「さぁて…次の試合なんだが…」
おっ次の試合か。
「ピッチャーを四代にしてそれ以外は変更なしで!
頑張っていくぞ!」
どうして俺はここまではぶられるのだろう。
「佐藤は無断代打で出たからだめな。」
「てめぇ!誰のおかげで勝てたと思ったんだ!」
「ケツにバットをさすぞ。」
「ごめんなさい。」
さぁて次の相手チームはっと…
「力こそパワー!」
「ジャスティスイズデストローイ!」
「40秒でしたくしな!」
とかなんだかいいながら素振りをしていた。
コンクリートのブロックにバットが当たったとき、
コンクリートのブロックはグシャァ!っと音を立て崩れた。
次はパワー系か。
☆現在のメンバー
一番、ライト、刈田
二番、セカンド、赤石
三番、ファースト、【エキストラ】
四番、サード、咲野
五番、ピッチャー、四代
六番、レフト、【エキストラ】
七番、キャッチャー、【エキストラ】
八番、センター、【エキストラ】
九番、ショート、【エキストラ】
現在の補欠
佐藤・初代
ごめんなさい!時計見間違えました!