第二十三話「建築偽装はいかんぞ」
前回のあらすじ
「この七つ道具!なんと通販で売っていたのさ!」
「赤石…ふざけるな」
「はいごめんなさい。自分で頑張って作りました」
背中にパコーンと当たった瞬間、時が止まったような感じがした。
赤石はガッツポーズをとっている。うぜぇ。
というわけでここで赤石をどん底に突き落とすか。
仕方ないので俺は敵蘇生魔法を唱える…!!
「やったか!?」
「うわぁぁ!てめぇ!なんてこといいやがる!」
「え?え?え?な、なにが?」
「『やったか』って言うのは相手が復活するって言う
小説のお約束を言ったのさ。」
「…」
いつの間にか四代が立ち上がっていた。
目には涙を浮かべていた。
かわいい。
「許さない…絶対に許さない!」
カチッ っとはめ込む音がする。
…まさかドラゴン変化かっ!?
「赤石!逃げろぉ!死ぬぞ!?」
「えっ!?どういうこと?」
アンギャアアアアアアアアアアアアアア!!!!
轟音が体育館に響く。鼓膜が破れるほどの音。
全員が耳をふさぎその場にしゃがむ。
「ぐおわああああ!!何て音なんだ!うるさい!」
「殺してやる!炎龍のブレスを受けてみろ!」
「ブレス…!?ブレスってまずくないか!?」
「ちょ…四代君!ブレスは使っちゃだめだよ!」
「炎龍のブレスって…炎って事だよな!?」
「う、うん!」
「それだけはやらせねぇ!」
俺は宝玉に願いをこめた!こめた願いは!
ばぎぃ!ぐしゃぁ!ものすごい勢いで四代の足元が
崩れていった。
「そう!四代のブレスを阻止させる
ってやりすぎだ馬鹿!宝玉の馬鹿!」
やっぱり宝玉は使わないほうがいい。そう誓った。
「わぁぁぁぁ!!落ちる!!!」
いつの間にかドラゴンから人間に戻っていた四代。
宝玉は耳から取れていたようだ。
「四代いいいい!!!」
何を思ったのか赤石が穴に飛び込んでいった。
「石をキャッチ!」
穴の中で石をキャッチしその瞬間叫ぶ!
「俺の能力!『空を飛ぶ能力』!」
…えっとそれチート能力じゃね?
空を飛んで四代の手をつかんで引き上げる。
「あ…ありがとう」
「まったく…なんでドラゴンなんかになったんだ。」
「悪い…何も考えていなかった。」
どうやら俺のせいで陥没したことには気づいていないようだ。
よかった…
「これで俺を認めてくれるな。」
「あぁ。認める。よろしく頼む。」
どうやら友情が芽生えたみたいだった。よかった。
時計はもう四時を指していた。
GWももう終るような気がしてきた。
「そういや赤石。二つ聞きたいことがある。」
「ん?なんだよ?」
「なんで空を飛ぶ能力を欲したんだ?」
「いや…四月三十日と五月一日を間違えてて…学校遅れる
感じになって…空を飛んで行けたらすぐつくのに
と思っていたらこんな能力を手に入れてしまった。」
「お前は馬鹿だ。」
「はは…仕方ないじゃないか」
乾いた笑い。笑ってられるお前がすごいよ。
「二つ目。GWの宿題は終ったのか?」
「やってねええええええええええええ!!!」
さっきのドラゴンと同じくらいの轟音で赤石が叫んだ。
みんなで笑った。
しばらく小説とまるかもー。
ごめんなさいねー。