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【月岡湊】のこされたもの
【月岡湊】
弟の部屋に、何年かぶりに足を踏み入れる。昔はよく、この部屋で二人で遊んでいたけれど、この歳になって二人で過ごすということも無くなっていた。
奏の部屋は性格が溢れるような、整った部屋だった。壁際にはユニフォームがかかっている。床にはほこり一つない。
そのまままっすぐ歩いていく。そして、机の上を見る。
何もない綺麗な机の上に、ポツンとパソコンが置いてあった。
奏がパソコンを使っているところは、あまり見たことが無かった。
僕は、電源ボタンを押した。シューっと音を立てながら、パソコンが起動していく。
パスワードは設定されていなかったので、簡単にホーム画面まで開けた。
マウスを動かしながら、何のファイルを保存していたのか見てみようかな、と思ったとき。
見たことがないアプリがあるのを見つけた。
僕はそれをクリックした。
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