表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/65

『紫の海になって、』[プロローグ]

 羨ましいほど澄んだ空と、眩しい太陽の下で俺は背中を丸めて立ち尽くしていた。


 ――死にたい。

 誰かのせいでそう思わされたわけでもない。不甲斐ない俺が俺自身に「死ねば良いのに」と言い続けた。

 

 真っ青な空。

 真っ赤な太陽。

 生まれた瞬間から、俺は俺をそこに存在させるすべてを羨んだ。

 

 人は死ぬと、海になるらしい。そんな話を聞いたことがある。男が死ぬと青い海に、女が死ぬと赤い海になるらしい。


 目の前に広がる広大な海を眺める。真っ赤な太陽が海面に反射して俺の目を眩ませる。

 

 今から俺はここに飛び込むのだ。素っ裸ですべてをさらけ出し、すべてを投げ出して俺は海に溶けていくのだ。

 砂浜を勢いよく蹴り、海面に足をつける。

 

 満潮になるほどに溢れる感情に当てはまる言葉を、俺はずっと探している。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ